イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「もっと広く! 上 下」読了

2011年05月30日 | Weblog
開高 健、 水村 孝写真 「もっと広く! 上 下」読了
「もっと遠く!」の続編、南米編だ。

師が通過した国の中にチリがある。社会の時間に習ったことは銅と硝石が採れる国ぐらいだった。最近ではワインが安いのと銅山からの奇跡の脱出だろうか。
しかし、この国は3年間だけ社会主義を経験した国だそうだ。それも選挙で国民が社会主義を選んだということが特筆すべきらしい。お決まりの物のない時代をすごし、軍事政権とはいえ資本主義が導入された国を国民はどのように思うかということを師は釣りをそっちのけで庶民、インテリ、アングラ関係なしに聞いて回る。

今の日本にちょと似ている。自民党政権に嫌気をさして、なにか変わってくれるのではないかという期待を込めて民主党政権を生み出したがそれもね~。
師はこれを、「すべての物事にはプラスとマイナスの二つがあるという観点から、罪の最大を挙げるのならおそらくは社会主義になれば何とかなるのではないかと一縷の望みをかけていた掘立小屋の住人のかなりの数のどん底人から最後のものを奪ったことであるだろうと思われる。」と書いている。確かに、自○党がダメで民○党がダメで、あとは何があるのだろう・・・。
そして、師は、「人民に政治を忘れさせるのが一切の政治の目標である。」と考えているのだが、これも今の日本は最低の状態だろう。もっともこれは管クンがすべて悪いのではなく、ビート○けしとやしきたか○んも罪の一部を負っているのだろうが。
テレビでいろいろな人が無責任に勝手にいろいろなことをしゃべりすぎるのだ。


師はこの旅を1979年から1980年にかけて9ヶ月間かけておこなっている。今から約30年前だ。出てくる道具も懐かしい。師はABUのタックルがお気に入りだったから、ロッドはディプロマットにリールはアンバサダー、画像を見ているとカーディナルのインスプールのリールも出てくる。ルアーはヘドンだ。ラッキー13やタイガーなどという懐かしいものを使っている。

僕もこのころにルアー釣りというものを始めたのだが、僕は手が出なかったが、ブローニング、スーパーストライク、なんていうブランドのロッドもあった。スーパーストライクのベイトロッドのグリップは当時の憧れのデザインだった。
僕が持っていたのはスピードスティックとスーパーパルサーというロッドだった。もう誰も知らないブランドばかりだろう。懐かしいね。一生懸命お小遣いを貯めて、アルバイトをして次はこんなタックルを買おうなんて思っていたから、なにか本当に夢があった時代のような気がする。タックルボックスの中にも釣れるのかどうかわからないけど、カラフルなルアーがいっぱい入っていた。見ているだけでも楽しかった。
もう、こんな時代には戻れないんだろうね~。


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下津沖~初島~片男波沖~和歌浦沖釣行

2011年05月20日 | Weblog
場所:下津沖~初島~片男波沖~田ノ浦沖
条件:中潮7:14満潮
釣果:キス 9匹・・・

前回はアジサバだったので今日はキス釣り。これがタチウオの季節までの僕の夏のローテンションだ。
夕べは帰宅が11時を回っていたので今朝は寝過ごしてしまった。
午前4時に起きるつもりが、奥さんがトイレに起きた午前4時45分に目を覚ました。
いつもならゆっくり1時間、朝刊を読みながら過ごすのだが、今日はあわただしく出発。

バッチ網の漁船を避けてまずは下津ピアーランドの沖からスタート。釣れない・・・。1匹だけ。
いつまで粘っても一緒だと思い、初島へ。地の島の東側にはその名もキス場といポイントがある。
キス場だからといってもキスは釣れない・・・。1匹だけ。(だったらそんな紛らわしい名前をつけるのではない!!)
最後の望みの片男波沖へ。キスは釣れない・・・。7匹だけ。
泣きのポイント、和歌浦の定置網のそばへ移動。キスは釣れない・・・。ゼロ。
思いっきり燃料を使ってこれだけの釣果とはなさけない。
おまけに、エサを買っての結果だから余計にくやしい。
チョクリだったらコストは燃料だけだから少しは少しはあきらめもつくのだが・・・。

日差しと風は夏そのもの。水面から上はキスが釣れる条件を満たしているような気がするのだが、キスの住処は水の中。夏まではもう少し待たないといけないのかもしれない。

奥さんがトイレに起きなければ寝過ごして釣行をあきらめられたのに・・・、こんなに忌々しい思いをしなくてすんだのにと思うと悲しくなる1日であった。
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水軒沖釣行

2011年05月16日 | Weblog
場所:水軒沖
条件:大潮 4:11満潮
釣果:サバ 5匹 マルアジ9匹

そろそろサバとアジが釣れているらしい。前回はキスでいやな思いをしたので今日はリベンジだ。同じ港のおじさんの話ではすでに35メートルラインで釣れているらしい。
夜明けがどんどん早くなっているので今日は午前4時すぎに家を出たがそれでも遅すぎだ。港に到着したときにはすでに廻りは明るくなってしまっていた。
う~ん、あまり早いのもしんどいのだが・・・・。夏至を過ぎるまでは我慢をしなければ・・・。

思い込みだけだが、魚は南から上ってくるはずなので今日は少しだけ針路を南にとって沖へ向かった。どちらにしても下津港の中だからまったく根拠はなく、溺れるものは藁をもつかむという釣り師の悲しい性だ。

おじさんの情報どおり、35メートルラインにたくさんの船が集まっていた。なんだか期待が持てる。
2本の仕掛けをセットしてしばらくしてアタリがあった。おお、今年も釣れるぞ!!。2本とも同時にアタリだ。1匹ずつしか掛かっていなかったがうれしい獲物だ。

その後はアタリは遠のいてしまったので45メートルラインまで場所を移動。ここでもすぐに2本の竿に同時にアタリ。今度はサバが釣れた。それも大きい。40センチ以上はある。その後もアタリの回数はわずかだが群れに当たると2本とも一度にアタリが出る。
数はもう少し欲しいところだがチョクリのハシリだと思えば十分な釣果だ。
午前7時過ぎに終了。

2,3日前からわずかだが頭痛がする。風邪でもないのに頭が痛い。まあ、わずかな痛みなので気にせず釣りに行ったのだが、ふと、なぜ人は痛みというものを感じるのかと考えてみた。
人間はかなり長生きするから、体の部分に不都合が生じると修復をしなければならない。修復するためには体をいたわらなければならないので痛みというのはそのサインなのだろうか?
魚はどうだろう?今井さんはテレビで、「魚は痛みを感じないから・・・」と言っていたが、魚の寿命を考えると体のどこかの不都合を直す前に寿命が来てしまうから痛みを感じる構造は必要ないのだろうか。サバやアジは泳ぎ続けなければ呼吸ができないらしく、痛い、痛いと思っても一服できないわけで、それでは痛みを感じるような複雑な構造は必要ないのかもしれない。
しかし、チヌや鯛は結構長い間生きるわけで、人間と同じように体を修復しながら生きてゆくことになるのならやっぱり痛みを感じるのだろうか。
いつも魚を〆るときに、こいつらは痛くないのかと考えている。生きたまま頭の上にグサッとナイフを突き立てられて、あげくの果てに脊髄の中にワイヤーを通されるやつまでいる。
こんなことを人間にされたら、もう、どんなことになるやら・・・、苦痛などというものではあるまい。アル○イダでもこんな拷問はやらないぞ。きっと。
自分にナイフが迫ってくるのを魚はきっと見ているわけで、そのナイフを持っている僕をどんなやつと思ってみているのだろうか?絶対に、鬼より怖い怪物以上の存在に見えているのに違いない。

願わくば、今井さんの言うとおり、お魚さんに痛みを感じる構造がないことを祈るばかりだ。
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「もっと遠く! 上 下」読了

2011年05月11日 | Weblog
開高 健、 水村 孝写真 「もっと遠く! 上 下」読了
雨は降るし釣りに行ったところで魚は僕の針には見向きもしてくれないし、こんな日は家の中でじっと釣りの本を読んでいるのにかぎる。

開高健が自動車に乗って南北アメリカ大陸を魚を釣りながら横断する北米編になっている。
このときの師の年齢は48歳。今の僕とは1歳しか違わない。紀ノ川の沖の波にもまれてどうしようともがいている僕とは大違いだ。魚釣りに貴賎はないとは思っているが、やるならここまでと思いたくなるような釣行記だ。

開高健記念館の一室にあったトロフィーのひとつはこのときに釣り上げたマスキーだったというのを久々に読んで気づいた。



「遊ばない男はダメだ。ゆとりと幅と底が出てこない。」をまさしく実践していたのである。
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田ノ浦釣行

2011年05月09日 | Weblog
今朝の釣行でイシゴカイが大量に余ってしまった。
捨ててしまおうと思ったが、家で見てみると元気に動いている。貧乏性なもので夕方再び海を目指した。
田ノ浦の防波堤は原チャリを使うと海の目の前まで乗り入れることができる。

メバルとイワシが釣れればと思ったが、にわか仕込みの腕前では簡単に釣れそうな魚でも歯が立たない。
イワシも撒きエサがないとまったく喰わない。たったの3匹ではなんとも・・・。

少しずつボウズのスパイラルに陥ってしまってきているようだ。
こんなときは落ちるところまで落ちないと収まらないんだよな~。
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片男波沖釣行

2011年05月09日 | Weblog
場所:片男波沖
条件:小潮 9:00満潮
釣果:ボウズ

休みだし天気はいいし、でも小潮で加太に行っても釣れる確率は限りなくゼロに近いし、いっそのことキスはどうだろうと思い片男波の沖に出てみた。
水面から上は夏の模様で、ものすごく釣れそうな気配なのだが水面から下はまだまだ季節の動きは鈍いようだ。まったくアタリがない。
僕には電子顕微鏡で見なければならないほどの忍耐力しかないので午前8時半で終了。

今日の天気予報は夏日になるとのこと。海の上はそよ風が吹き、波は静かで穏やかな初夏の様子だ。だからアタリがないとすぐに眠気が襲ってくる。

僕の今の船のデッキはけっこうな広さがあるので大人が大の字になって寝ても余りがある。
顔に麦藁帽子を乗せてピチャピチャという船べりをたたく波の音を聞きながら寝ているとすこぶる気持ちがいい。
アタリがあって忙しいとこんな気分は味わえないのだ。などというのは悲しい言い訳だが、やっぱり気持ちがいいのだ。
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「男と土曜日と水平線」読了

2011年05月05日 | Weblog
開高健 「男と土曜日と水平線」読了
開高健の対談集でテーマは旅と青春。
師が曰くには、男は旅をすることと遊ぶこと。
遊ばない男はダメだ。ゆとりと幅と底が出てこない。時間、金、精力、何でもかまわないからたっぷりかけなければいいものはできやしない。ムダ金を使えば、使うほどいいものになる。

僕も若いうちにもっと旅をしておけばよかったと思ってみるが、家を出る勇気もなかったわけで、ムダ金を使えるほどの余裕もなく、結局ビーダーマイヤーで終わるのだ。
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「香魚百態」読了

2011年05月04日 | Weblog
宮地伝三郎 開高健 山本素石 編 「香魚百態」読了

香魚=鮎は僕の専門外なのでこんな本を読むのはどうかとは思うのだが、編者の一人が開高健だったので買ってみた。
巷間の鮎釣り名人の文章が19編。ひとりひとりの鮎釣りへの思い入れがおもしろい。

編者のひとり、宮地伝三郎は京都大学の名誉教授で淡水生物の研究者でなぜか日本モンキーセンターの初代所長という人らしい。なんで鮎とサルが関係あるのだろうか?

僕は鮎釣りはまったくしない。食べてみるとこれほどおいしい魚はないのだが、これ以上いろいろな釣りに手を伸ばすと収拾がつかなくなるのでしかたがない。ましてや夏の間は極力船を動かさないとすぐにフジツボの餌食になってしまう。川に行く暇がないのだ。
僕のおじさんの一人は鮎釣りをすするので時たま差し入れをくれるが、残念ながら僕が釣ってくる魚たちよりも数段おいしい。噂では釣り味も最高で、オトリに鮎が掛かると「ドーン」という手ごたえで、これがものすごい衝撃らしい。
もし、船を手放すようなことがあったら真っ先にやってみたい釣りなのだ。
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加太沖

2011年05月04日 | Weblog
場所:加太沖
条件:大潮6:11満潮
潮流:7:02上り0.8ノット最強 9:36転流 13:29下り3.1ノット最強
釣果:サバ42センチ 1匹 ガシラ ちょっとだけ

ゴールデンウイークで会社は忙しいが今日はかなりのいい天気だ。誘惑に負けて休んでしまった。
午前4時半ごろ家の外に出てみるとすでに空が明るくなりかけていた。そういえばもう5月、夜明けもどんどん早くなってくる。

今日は祭日だから加太の海も大渋滞かと思いきや大して船は出ていない。あまり釣れないのだろうか?
いつものポイントからスタート。漁船の影におびえながらも少しづつ北上しながら釣り続けた。午前7時半ごろやっとアタリがあった。仕掛けを引っぱり上げるようなアタリ。真鯛ではない。それもけっこうな引きだ。これは間違いなく青物だ。針が小さいので口切れをしないようにゆっくり巻き上げてくる。ハマチかと思いきや結構な型のサバだ。
スーパーで売っている「ノルウェー産冷凍サバ1匹498円」くらいの大きさがある。う~ん、今日はこれで満足だ。僕の加太での幸せのハードルは思いっきり低いのだ。
その後はアタリがなく転流時刻の1時間前になったのでガシラ釣りに移動。この後は下り潮になるので友ヶ島の北側で真鯛の続きをしたいと考えていたのででガシラはそのそばの浅瀬で釣ろうと島に近づいていたら、島陰から疾風丸がお出ましになった。今日はいないのかなと思っていたら島の北側に隠れていたようだ。
これはまずいと田倉崎方面へ転進。とんだ時間のムダだ。ポイントに到着して早速仕掛けを下ろすとすぐにアタリがありその後もドンドン当たりが続く。ガシラはいい感じだ。1時間ほどで10数匹を釣り上げた。途中で1匹オコゼが掛かり、針をはずそうとしたら中指の関節に胸鰭が刺さってしまった。これはかなり痛い。指がしびれて震えてきた。毒のある魚に刺されるとこんなになるのかとしばし感動した。だんだん指が腫れてきて痛みが増してくる。血も止まらない。
まあ、どうしようもないので9時半に鯛釣りの第2ラウンドを開始。ハリダシからシモテにかけて流してみるがアタリはない。漁船団は地の島と大川峠の間に集結している。あんなところに行かないといけないのかと思ってみるが、行ってみたところで帝国軍の総攻撃に遭うのがオチだから我慢して釣りを続けるが、潮も動かず、あまりの天気のよさに睡魔も襲ってきた。午前11時には集中力のタンクが空っぽになり退散した。

家に帰って道具を洗っていると唇がヒリヒりする。どうしてだろうと考えてみるとどうもこれは蔵クラゲの毒ではないだろうかと思い当たった。僕はリールを洗うとき、少しでもPEラインの塩気を抜こうとスプールに水をかけながらそれを吸っている。今日はかなりクラゲが漂っていたので道糸にも絡み付いていたのだろう。それを唇で吸ったものだから毒が付着したようだ。
オコゼといい、クラゲといい、今日は毒毒デーなのだ。

コメント (4)
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