沢木耕太郎 「銀河を渡る 」読了
沢木耕太郎というと、「深夜特急」が有名だが、このシリーズは文庫本で6冊もあるということと、紀行文というのはもちろん嫌いではないのだが、もともと半径10キロでしか生きていけない僕にとってバックパッカーのバイブルと言われるような本は畏れ多いというか、読んでしまったら自分の不甲斐なさにきっとたじたじとなってしまうだろうということで読んだことはなかった。古本屋にはたくさん置かれているのだけれども・・。
そしてノンフィクションライターとしては実際そうではないようなのだが、スポーツライター的、それも格闘技のことをたくさん書いているイメージがあって、運動音痴でかつ戦うことから極力逃げまわっているこの身にとっては読んでしまうとやはりたじたじとなってしまうと思い、読むことがなかった。
この本はエッセイということなのでそこまで自分を卑下することもないだろうと思って手にとってみた。
初めて読む沢木耕太郎の文章はなんというのだろう、無駄なものをそぎ落としてしまったとでもいうのだろうか、そんな文体だ。格好がいいと思える文章に出会うと言うことは希である。
作家自身が書いているとおり、物には執着しない性格だということで、テーマになっているものはほとんどが人との交わりについてになっている。ノンフィクションライターだから取材先の人たちも含まれているとは言え、出会った人々はあまりにも幅が広い。政治家から映画俳優まで、それもその道に関しての一流のひとたちばかりだ。そしてその関係を長く持ち続けいているようで、そういうことができるのはやはりこの人が持っている人間性というものが大きいのだろうか。それとも、古来から旅人は希人として土着の人々から丁重に扱われてきたそうだが、著者に出会った人々は著者にそういった希人の影を見たからなのだろうか。
どちらにしても、師は、「移動する距離が長くなれば長くなるほど人間は良くなっていく。」と言っているけれども、きっとそれは本当であるのかもしれない。
結局、僕にはそんなことはできないと結局たじたじとなるしかなかったのである・・・。
この本は多分、今年読んだ本の中で一番になるのだと思う。
沢木耕太郎というと、「深夜特急」が有名だが、このシリーズは文庫本で6冊もあるということと、紀行文というのはもちろん嫌いではないのだが、もともと半径10キロでしか生きていけない僕にとってバックパッカーのバイブルと言われるような本は畏れ多いというか、読んでしまったら自分の不甲斐なさにきっとたじたじとなってしまうだろうということで読んだことはなかった。古本屋にはたくさん置かれているのだけれども・・。
そしてノンフィクションライターとしては実際そうではないようなのだが、スポーツライター的、それも格闘技のことをたくさん書いているイメージがあって、運動音痴でかつ戦うことから極力逃げまわっているこの身にとっては読んでしまうとやはりたじたじとなってしまうと思い、読むことがなかった。
この本はエッセイということなのでそこまで自分を卑下することもないだろうと思って手にとってみた。
初めて読む沢木耕太郎の文章はなんというのだろう、無駄なものをそぎ落としてしまったとでもいうのだろうか、そんな文体だ。格好がいいと思える文章に出会うと言うことは希である。
作家自身が書いているとおり、物には執着しない性格だということで、テーマになっているものはほとんどが人との交わりについてになっている。ノンフィクションライターだから取材先の人たちも含まれているとは言え、出会った人々はあまりにも幅が広い。政治家から映画俳優まで、それもその道に関しての一流のひとたちばかりだ。そしてその関係を長く持ち続けいているようで、そういうことができるのはやはりこの人が持っている人間性というものが大きいのだろうか。それとも、古来から旅人は希人として土着の人々から丁重に扱われてきたそうだが、著者に出会った人々は著者にそういった希人の影を見たからなのだろうか。
どちらにしても、師は、「移動する距離が長くなれば長くなるほど人間は良くなっていく。」と言っているけれども、きっとそれは本当であるのかもしれない。
結局、僕にはそんなことはできないと結局たじたじとなるしかなかったのである・・・。
この本は多分、今年読んだ本の中で一番になるのだと思う。