中上健次 「十八歳、海へ」読了
この本は著者が高校生のころから23歳までに書かれた短編を収録したものだ。
確かに若い。
この人もカフカに感化された一人なのだろう。
カフカのようなものを書いてみたいんだという気持ちがありありとわかる。そして思春期の若者は間違いなくこうだという悩みがそれに重ねられているような気がする。
体だのほうが先に成熟し、自分ではないもう一人が自分の中に住んでいるのではないだろうか。それを認めることができずに生まれてくる嫌悪感がこんな作風を作っていくのだろう。
大人の作家には負けたくないという気持ちが加わり、もうありとらゆる表現方法が盛り込まれている。
多分、作品としてはまったく評価をされるものではないのだろうが、芥川賞にいたる過程の作品としては貴重なものなのだろうと思う。
若いということの残酷さ、自分も劣等感の塊で青春時代を過ごしてきたほうだと思うが、なにやら懐かしくもあるが、もう一度やってみる?と言われれば、「やっぱり嫌です。」と答えるのだろう。
それでもやっぱり懐かしい。あまちゃんにシンパシーを感じる人が山のようにいるというのもきっと同じような思いをしたひとが山のようにあるということだろう。
ある意味、ホッとするが、そのときに、自分だけじゃないということがわかっていたらあんな劣等感も少しは和らいでいたのかもしれない。
この本は著者が高校生のころから23歳までに書かれた短編を収録したものだ。
確かに若い。
この人もカフカに感化された一人なのだろう。
カフカのようなものを書いてみたいんだという気持ちがありありとわかる。そして思春期の若者は間違いなくこうだという悩みがそれに重ねられているような気がする。
体だのほうが先に成熟し、自分ではないもう一人が自分の中に住んでいるのではないだろうか。それを認めることができずに生まれてくる嫌悪感がこんな作風を作っていくのだろう。
大人の作家には負けたくないという気持ちが加わり、もうありとらゆる表現方法が盛り込まれている。
多分、作品としてはまったく評価をされるものではないのだろうが、芥川賞にいたる過程の作品としては貴重なものなのだろうと思う。
若いということの残酷さ、自分も劣等感の塊で青春時代を過ごしてきたほうだと思うが、なにやら懐かしくもあるが、もう一度やってみる?と言われれば、「やっぱり嫌です。」と答えるのだろう。
それでもやっぱり懐かしい。あまちゃんにシンパシーを感じる人が山のようにいるというのもきっと同じような思いをしたひとが山のようにあるということだろう。
ある意味、ホッとするが、そのときに、自分だけじゃないということがわかっていたらあんな劣等感も少しは和らいでいたのかもしれない。