場所:口和深 大島
条件:7:50満潮
釣果:グレ 1匹 木っ端グレ 少し
なんと2年ぶりのフカセ釣りだ。ここ数年、グレ釣りといっても毎年この時期に1回だけ。去年は息子のセンター試験で釣りどころではないだろうというので行くことができなかった。
連休を利用しないと磯に行く気力が出ない。数日前から行くぞ、行くぞ、と気合を入れ続けないと遠征ができなくなってしまった。
それに、かかるお金もままにならない。渡船代、高速代、エサ代、ガソリン代、軽く1万円は超えてしまう。船にかかるランニングコストとは雲泥の差だ。ゆうに5倍はかかる。荷物も多くて帰ってからの洗い物も量が半端ではない。
しかしながら磯はいい。やっぱり釣りをしているぞ~!という感じがある。
今年もとりあえず下手でも釣れる口和深へ。
行きの道中の雨も上がり風もそれほど吹いていないが、迎えの渡船をみているとかなりうねりがある。波をかぶりそうな沖磯は嫌なので地方に近い島に乗せてもらった。沖磯が嫌なのにはもう一つ理由がある。ここらあたりの磯に平日にやってくる釣り人というのはほとんど常連でしかも相当な手練ればかりだ。外様でしかも腕の鈍い僕が人気の高い沖磯に乗ってしまうとその雰囲気に怖気づいてしまうのだ。そしてグループでやってくる人が多い中ではやはりやりにくい。
年に1回の釣行なので釣れるにこしたことはないが、ゆっくり釣りをしたいのだ。
潮は上り潮でゆっくり流れている。感じはよさそうだがエサ取りばかりでグレが来ない。ようやくアタリがあったと思っても手のひらサイズばかりでキープできそうなサイズがない。
雰囲気はいいのだ。両側からサラシが出ていてこの先に潮のカベができているのは間違いがない。
午前11時を回ったころから磯際がにぎやかになってきた。大きな魚が水面近くまでまき餌をついばみにやってくる。
多分イズスミだと思うのだが正体を確かめるべくウキ下を矢引まで浅くして際を流してみると一発で食ってきた。水面まで引き上げたがそこでハリス切れしてしまったけれどもやはりイズスミだった。足元はやはりだめなのでこんどは沖に見えるシモリに向けて遠投してみた。沖の方でも水面下で魚の気配があったのだ。そしてこれが的中した。2投目で子ウキが勢いよく沈み込んだ。十分キープできるサイズのグレだ。これでボウズがなくなった。
もう少し早く気付いていたらあと何匹か獲ることができたのだろうが、この直後から風が強くなってきて足元はサラシの渦で釣りにならなくなってきた。
やはり、こういうところで腕と経験の差が出るのだ。とくにグレのフカセ釣りは1度として同じパターンがないような釣りだ。どれだけ状況を読んでどれだけたくさんの引き出しを持っているかで極端な差が出る。だから面白くて、だからくじけそうになってしまう。
事実、僕はボウズがなくなったといって喜んではいるが、この日も二ケタを釣り上げているひとがいたそうだからすさまじいほどの差が出るのだ。
風が強くなり場所を移して少しましなサイズを1匹キープして今日は終了。
矢引の深さでグレを釣ったことは初めてで、そういう意味では新しい経験をしたと言ってもいいだろう。そういう意味では少しだけ満足だ。
最後の最後、迎えの渡船に乗り込むとき磯で滑ってあわや水没かとなってしまったのは愛嬌ということで・・・。
これだけの傷ですんだのはある意味幸運だということか・・・。
行きと帰りは新しくできた自動車専用道路を終点まで通行してみた。
行きは自宅から渡船屋まで1時間半で行ってしまった。田辺で降りて国道を走っていたころはエサを途中で買う時間を入れると2時間半はかかっていたので大幅な短縮だ。こんな立派な道路は無駄でしかないと思っていたが釣り人にとってはなんともありがたい道路だ。とれとれ市場でソフトクリームを食べる楽しみはなくなったが、帰りも午後5時半には家にたどり着いていた。
終点には立派な道の駅ができていた。
ソフトクリームが350円もするのに普通の味しかしないのが残念だがトイレがきれいなのはありがたかった。