ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

コノスルの新プロジェクト紹介

2016-12-16 17:05:46 | ワイン&酒
日本の2015年度のワイン輸入量では、チリがフランスを抜いて初めて1位となり、チリワインの勢いは続いています。

日本市場では、“チリワイン=とりあえず安い” という認識があります。

たしかに、チリワインは安く、居酒屋で出てくる飲み放題ワインのようなものもありますし、「チリワイン、好きです」と言ったりなんかしたら、「この人、安いワインが好きなのね、と思われるかも…」と心配する人もいるかもしれません。

ですが、昨日紹介したコノスル社のように、コスパにすぐれた入手しやすい良質ワインを生産する一方、品質をとことん追求したハイクオリティワインの開発に力を注ぐ生産者がいます。
こうした生産者を、量産安ワインと一緒に見てはいけません。




3年前に訪問したチリのコノスル社のブドウ畑 -冬の終わり頃でした


コノスルでは、来春に初めての瓶内二次発酵スパークリングワイン「センティネラ」を日本市場にリリースしますが、新しいプロジェクトはまだまだあります。

センティネラお披露目会の時に、同社チーフワインメーカーのアドルフォ・フルタード氏が、コノスルの最新プロジェクトを教えてくれました。


アドルフォ・フルタード  Cono Sur チーフワインメーカー

1)2016年11月、チリ南部のビオビオ・ヴァレーに212haの土地を取得しました。
ここには、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールなどを、2017年9月に植樹する予定です。

2)2016年、イタタ・ヴァレー(ビオビオ・ヴァレーの北)の樹齢80年のカリニャンの単一畑のワインを仕込み、2017年の中頃にリリース予定となります。生産量は500ケース。

3)2017年ヴィンテージの2つの新商品がリリースされます。

ひとつは、5年前にサンフェリペ畑(サンチアゴから90km北東、アンデスの麓)に新しく植樹したマルベック(105ha)からのワインで、2018年2月にリリース予定。

もうひとつは、標高1100mの畑に植えたさまざまな黒ブドウ(カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、マルベック、カリニャン、ムールヴェドル、プティ・ヴェルド、グルナッシュ、プティ・シラー、アリカンテ・ブーシェ、テンプラニーリョetc...)(混植ではなく区画はそれぞれ別)からの“Red blend wine”だそうです。

なんとも意欲的!
日本市場に登場する日が楽しみです。



コノスル社のワイナリーは非常にクリーンで近代的




ワイナリーでは、ワインメーカーのマティアスが色々と説明をしてくれました。

コノスル社はチリを代表するワイナリーのひとつに成長しましたが、常にいいもの、新しいものを追求していこうという姿勢に好感が持てます。




スーパープレミアムの「シレンシオ」、「オシオ」などは、世界的に高い評価を受けています。


チリワインは、価格ばかりがクローズアップされますが、生産者の姿勢、意欲、情熱といったものを見落としてはいけないと思います。



【参考記事】

チリワイン再考ー最高? → コチラ

コノスル初の瓶内二次スパークリングワインが来春にも登場!?(センティネラ発表前) → コチラ

コノスル泡ハーフボトル新登場 → コチラ

「コノ・スル」のシングル・ヴィンヤード・レンジが日本上陸 → コチラ

コノスルの新アイコンワイン「シレンシオ」上陸! → コチラ


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コノスルから瓶内二次発酵スパークリングワインが登場

2016-12-15 16:37:57 | ワイン&酒
ほどよい価格で高品質なワインを生産するチリの コノスル社 が、
満を持して 瓶内二次発酵のスパークリングワインを日本市場に送り出すことになりました

そのお披露目のために 、コノスル社からチーフワインメーカーのアドルフォ・フルタード、アジア・オセアニア地区の輸出ディレクターであるゴンザロ・マリナの両氏が12月上旬に来日しました。



手前がゴンザロ、奥がアドルフォ。

新しくリリースされるスパークリングはこちら。



Cono Sur Centinela Brut Blanc de Blancs 2013 (Chile, Casablanca Valley)

「コノスル センティネッラ ブリュット ブラン・ド・ブラン 2013」は、カサブランカ・ヴァレーのエル・センティネラ畑のシャルドネ100%で仕込んだ辛口のスパークリングワインです。
ドサージュは6.0g/L、アルコール度数12.6%。

2013年3月に、ステンレスタンク95%と5%の樽で一次発酵を13℃で20日間行ない、2013年8月に瓶詰めし、二次発酵をスタートさせました。
デゴルジュマンは2016年2月でしたので、瓶内二次発酵は2年半。
その後、瓶熟を行ない、トータルで3年間、瓶の中に入っていることになります。

ワイン名の「センティネラ」は、ブドウ畑の名前“エル・センティネラ”から来ています。

太平洋から9kmに位置しており、南極からのフンボルト海流が非常に低い海水温の寒流であるため、チリのブドウ栽培地域では最も冷涼な場所のひとつです。

海風の影響で朝は霧が発生し、明け方は1℃、朝は4℃と、非常に冷え込みます。
海に向かって広がる畑なので、日照量がしっかりとあり、昼は気温が上昇しますが、夏でも26~26℃と、それほど高くありません。
しかし、昼夜の温度差が20℃以上で、この寒暖差がブドウにいい影響を及ぼします。



海からの風が強く、非常に冷涼な上、降水量もわずか、という厳しい条件のため、収穫量は、8~9ha/haと少なく、ブドウの房も粒も小さいものになり、酸度が高くなります。
これが、アロマ豊かで酸がイキイキとしたワインになるわけです。

土壌は三層で、一番したがミネラルを豊富に含むゴツゴツとした層、真ん中は保水力のある赤い粘土層、上部はさまざなな土質が混ざった崩れやすい層になっています。




カラーは淡め。白い花や白い果肉の若い果物、柑橘系のアロマがあり、飲んでみると、タッチは非常にデリケート。
泡のキメは細かく、長い持続性があります。テクスチャーはとてもなめらかで、シルクを思わせる、すべらかなひんやり感があります。

大きな特徴だと思うのは、酸がとても豊かなこと。また、ワインの凝縮感もしっかりあります。トースティなニュアンスもあり、酸があるのにこっくり感があり、ボディに厚みがあり、これはよくできています。おいしい!

輸入元によると、予定希望小売価格2,800円(税抜)とのこと。
ヘタな激安シャンパーニュを買うなら、断然センティネラでしょう!

ライトブルーとゴールドの組み合わせのエチケットが上品で、目を引きます。
ゴンザロによると、「ショップの棚に並んだ時に、他のボトルに埋もれない個性のあるカラーにしたかった」とのこと。
たしかに、これはいい意味で目立ちます。
高級感があって素敵。見た目でも選びたくなりますよね。

生産量は6,000本で、日本には4,800本入ってきます。
残念なことに、発売は2017年の春(3月頃)から。
この年末年始にぜひとも欲しいところですが、まだ日本に到着していないのでは仕方ありません。

来年の春を楽しみに待つことにしましょう。




「Chardonnay 20 Barreles 2015」(右)も、同じセンティネラ畑のシャルドネ100%のワインです。

フレンチオークの新樽100%で11カ月熟成しているというこのシャルドネは、アドルフォのお気に入りだそうです。こっくりとした厚みのあるリッチな味わいで、クリーミーな料理に合いそうです。

この2本は同じ畑ですから、並べて飲み比べをするのも面白いですね。
それも、春までガマン、ガマン(笑)

輸入元:株式会社スマイル


【参考】10年前のアドルフォとゴンザロの取材記事(2人とも若い!) → コチラ

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日本初上陸のルクセンブルクワイン近日発売!

2016-12-14 11:40:23 | ワイン&酒
昨夜は、ルクセンブルクについて語り合う場を提供する、ルクセンブルク情報交流フォーラムLIEF (Luxembourg Information Exchange Forum)のYear-End Gatheringにお邪魔させていただきました。

その時に、これから日本に初登場するというルクセンブルクワインが紹介されました。


Auxerrois La Selection 12 Coteaux de Schengen 2015 Henri Luppert (Luxembourg)

オーセロワでつくられた白ワインで、AOP Moselle Luxembourgeoise
ドイツで有名なモーゼル川はルクセンブルクにも流れており、ルクセンブルクのモーゼル川の流域でつくられる一定基準を満たしたワインにAOP Moselle Luxembourgeoiseという格付けが付けられます。

このAOP格付けは2014年ヴィンテージから適用になった新しいものです。
※新AOP制度導入については以前詳しく書いた記事を参考にしてください → コチラ

Coteaux~と付くものは、手作業で収穫が行なわれ、それぞれの特徴を表現した優良な畑のブドウからのワインになります。
コトーの下に地名が来ますが、Coteaux de Schengenは、シェンゲン協定で有名なシェンゲン(Schengen)のワインです。

シェンゲンは、AOP Moselle Luxembourgeoiseエリアの最南にあります。
モーゼル川の北部と南部では土壌が異なり、南部では、やわらかでバランスの取れたワインになります。




オーセロワは、ルクセンブルクを特徴づけるブドウ品種で、他の産地では、フランスのアルザスでも栽培されており、複数品種のブレンドワイン“エデルツヴィッカー”によく使われています。
また、アルザスでは、ピノ・ブランのワインにブレンドする際には、オーセロワという名前を記載せずともよく、“Alsace Pinot Blanc”として販売できます。

つまり、アルザスでは、名前がほとんど表に出てこない品種なのですが、ルクセンブルクでは、オーセロワを単独で仕込みます。

オーセロワは酸が少ないため、ややもすると、ゆるくてぼんやりしたワインになりがちですが、収量を押さえ、酸をしっかり残したつくりをすれば、いいワインに仕上がります。




さて、このワインですが、フレッシュでジューシーで、にじむように口の中に広がります。
酸は軽快で、みずみずしいフルーツの味わいとバランスがよく、ふわっとしています。
辛口ですが、やや甘さも感じます。フルーツがよく熟している感じがします。

また、しっとりとしたニュアンスがあり、重心はやや重め。
ですから、しっとりと水分を含んだ日本の料理に合いそうです。
今の季節なら、水炊きなどのアッサリ系の鍋料理、お正月の伊達巻、黒豆、といったものにも良さそうです。

このワインは日本初登場で、これから市場に出てくる予定です。
輸入元は小さいですが(たった一人で奮闘中!)、大量生産ではない、そこにしかないワイン、生産者の顔が見えるワインを選りすぐって入れて行きたい、と仰っていました。

※輸入元:株式会社アルムンド
http://www.almundo.jp/



そうそう、出てきたお料理で、面白いものがありました。


Gromperekichelcher

ルクセンブルクの伝統料理らしく、千切りにして焼いたジャガイモのガレットで、「グロンパーキシェシャー」というのだそうです。
カリッと焼かれていて、そのまま食べてもいいですが、ケチャップを付けて食べるのが一般的なようです。



今回は、ケチャップ、マヨネーズ、マスタードの3つのソースが出てきました。
ケチャップの甘酸っぱさが、カリッと香ばしいジャガイモによく合いました。




名前はわかりませんが、見た目はジャガイモ、食べるとポン・デ・ケージョのようなチーズ味のふわっ&もちっとした食感のこのパン?がおいしかったです。ハチミツがかけられていて、甘い~。
子供のおやつなどに良さそう。これもルクセンブルクの伝統料理?




おいしく楽しいひとときでした。
お声かけいただき、ありがとうございました。

LIEF ルクセンブルク情報交流フォーラム(Luxembourg Information Exchange Forum)
http://lief-lux.com/

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これさえあれば!コンテチーズ

2016-12-13 10:28:07 | おいしい食べもん
12月はパーティーの季節
特に、ワインが関係するパーティーでは、“チーズ盛り合わせ”が登場する機会が多いですよね?

ホームパーティーでは、それほど多くの種類のチーズを用意するのは大変かもしれませんが、
“これがあれば大丈夫!”というチーズがあります。

それは、フランスチーズの 「COMTE - コンテ」



コンテは、フランス東部のジュラ山脈一帯でつくられる大型のハードタイプチーズです。
このあたりはアルプスに近く、酪農がさかんな土地で、1000年以上も前から伝統的にチーズつくりが行なわれてきました。

昔は冷蔵庫なんてありませんでしたから、搾った牛乳を長期保存するためには“チーズ”という形が最適でした。
大型のハードチーズは、半年、1年、2年…と熟成してくれますからね。

コンテ一玉は、直径約60cm、高さ10cm、重さは約40kg。
一玉をつくるのに、400~450kgのミルクが必要です。



今年の11月、フランスのコンテチーズ生産者協会から、広報責任者のオーレリア・シミエさんと、チーズを扱うプロ(フロマジェ)のMOFマーク・ジャナンさんが来日し、コンテチーズのプレゼンテーションを行なってくれました。


左)オーレリア・シミエさん  右)マーク・ジャナンさん

MOFとは?
フランスには、フランスの文化を継承するにふさわしい職人に授与される称号があり、それが「国家最優秀職人賞- MOF(Meilleur Ouvrier de France)」です。
チーズのフロマジェだけでなく、菓子職人のパティシェ、チョコレート職人のショコラティエなどにもMOFがあり、非常に名誉ある称号なのです。

マークさん(30歳)がMOFを取得したのは2015年のこと。
それまでに一度挑戦していますが、失敗し、二度目の挑戦でMOFに認定されました。
2015年は、40人のチーズ職人がチャレンジし、MOFに認定されたのは、マークさんともう一人だけで、つまり、たった2人!
マークさんによると、この年のショコラティエ部門では、認定ゼロだったそうです。

要は、MOFにふさわしい技術、知識、プレゼンテーション能力を持った人だけに授与される、最高に名誉ある称号なんですね。



ちなみに、MOF認定されると、襟にフランス国旗の三色カラー(トリコロール)があしらわれたコックコートを着用できるようです。
マークさんの襟元を見ると、たしかに!

マークさんは、代々チーズを仕事とする家系の5代目
初代がチーズづくりをしていて、マークさんの祖父が1960年にチーズショップを、ジュラのシャンパニョル(Champagnole)という街で開業しました。

現在、店はマークさんが継ぎ、約200種類以上のチーズを扱っています。
もちろん、地元のチーズであるコンテも取扱っており、10~15カ所のチーズ工房のコンテを取り寄せています。
コンテは、チーズ工房によっても、熟成の仕方によっても、味わいが違ってくるからです。



ということで、今回は異なるチーズ工房の4種のコンテチーズを食べ比べてみました。
熟成期間も異なっています。



左端は、2015年10月製造の若いコンテ。夏の草を食べた牛の乳からつくられたので、ミルクの色が濃く、チーズも色が濃くなっています。
チーズは弾力があります。味わいはまだミルクっぽい感じがあり、とても食べやすいタイプ。

左から2つめは2015年6月製造。色はやや白っぽく、少し水分が抜けて詰まった感じがあります。アミノ酸の結晶もかすかに見られます。香りが濃厚で、ちょっと官能的。味わいも濃厚で、ねっとり感があり、いい感じに熟成しています。
マークさんによると、「コンテの典型ともいえるコンテ」だそうです。

右から2つめも2015年6月製造ですが、チーズ工房と熟成会社が異なります。こちらも水分が抜け、すぐ手で割れる状態で、味わいは旨味が凝縮しています。香りはひとつ前のものよりも控えめ。
「チーズに詳しい人向け」と、マークさん。

右端は2012年10月製造で、熟成会社の熟成庫で2年熟成後、マークさんがさらに2年熟成させたチーズです。色が白っぽく、アミノ酸の結晶がしっかりあり、ポロポロします。口の中に入れるとジョリジョリします。塩っぽさはありますが、熟成を重ねているので、甘みも感じました。
「ヴァン・ジョーヌに合う。マロングラッセ、チョコレートにも」と、マークさん。
そんなわけで、チョコレートが添えられていました。おいしい~




ワインとも合わせてみました。
左が「ヴァン・ジョーヌ」、右が「アルボワ」で、どちらも地元ジュラのワインです。

「ヴァン・ジョーヌ」は特別な醸造方法でつくられ、“黄ワイン!と呼ばれており、ヘーゼルナッツのような独特の風味、クセがあります。
こんなクセのあるワインには、右2つの濃厚な味のコンテが合いますね。
「アルボワ」はフルーツの風味が濃厚だったので、左側2つのコンテがオススメ。

「コンテチーズは、そのまま食べるのが一番おいしい」とマークさんは言います。
その上で、「ハチミツやジュレを付け足す」という食べ方も提案してくれました。
上のお皿の右下に置かれているのが、ヴァン・ジョーヌでつくったジュレです。



ヴァン・ジョーヌのジュレ -地元では瓶詰めで普通に売られているそう

うまみが凝縮し、塩気も感じられるコンテと甘いワインジュレは、さすがによく合いました。





マークさんが、コンテの切り方を紹介してくれています。
上は、ピアノ線を使ってカットする方法です。



大きなナイフで切る方法もあります。
ちなみに、チーズは本物ではなく、軽い模型です(笑)



コンテは、AOPチーズとしてもっとも多い生産量があり(2015年度は64,070トン)、フランス人が最もよく食べ、好むチーズといわれています。

若いものから熟成を重ねたものまで、さらには工房の違いもあり、さまざまなコンテチーズがありますから、色々と食べ比べて、自分好みのものを見つけられると楽しいですね。

マークさんは、そのまま食べるのが一番と言っていましたが、
オーレリアさんは、魚料理のソースに入れて味に深みやクリーミーさを加えたり、軽いものは朝食に食べたり、風味が強いタイプはアペリティフに食べたり、ジュラのワインと組み合わせたり、という食べ方も紹介してくれました。

ワインは、シャンパーニュのようなスパークリングワインも合うそうで、お茶、日本酒との組み合わせもオススメだそうですよ。

ということで、パーティーではコンテを用意しておくと完璧! ってことですね(笑)



【参考】 世界最優秀フロマジェが語るコンテの魅力 → コチラ


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気になるワインバー「明治屋ワイン亭」オープン

2016-12-12 13:08:16 | レストラン&店
東京では毎日のように新しい飲食店が誕生しています。
最近オープンした中で、私が行きたいと思っている店のひとつ「明治屋ワイン亭」 です。

創業明治18年(1885年)の明治屋が初めて手掛けるワインバーで、11月15日に東京・京橋にオープンしました。



明治屋は世界各国の食品やワインを輸入している商社で、ワインは創業当時から手掛けており、宮内庁にも納めています。

つまり、「明治屋ワイン亭」では、明治屋が輸入する世界各国の厳選ワインが楽しめる、というわけ。

しかも、自社輸入ワインですから、コンディション管理も抜かりはありません。
温度設定の異なる5台のワインセラーに約540本を在庫し、デイセラー(グラスワイン中心)に60本、合計約600本が用意されています。



ホームページのワインリストを見たところ、世界8カ国のさまざまなワインが非常に魅力的な価格でオンリストされていました。
定番グランドワインとして約120品目を厳選しているとのこと。

グラスワインは600円からあり、ラインナップは毎月変わります。
ホームページのワインリストは、要チェックです!



白ワイン好きとしては、ブルゴーニュのアリゴテがボトル3,500円は嬉しい♪
あの「Clos Floridene Blanc 2009」が6,000円!

赤は、ボルドーの格付け4級の「Ch.Marquis de Terme 2008」が9,000円、ペサック・レオニャンの「Ch.Carbonnieux Rouge 2011」が1万円
直輸入ならではの価格付けですね。

私の好きなオースラトリアのベサニーもあり、
「Bethany Riesling Eden Valley 2014」が3,500円、「Bethany Old Vine Grenache 2012」が4,500円と、涙が出そうです。



フードは一皿500円からあり、和牛の赤ワイン煮込みなどのしっかりした料理もあります。
軽く一杯にも、食事をしながらじっくりワインを楽しむのにも使えるのがいいですね。

11月25日にグランドオープンした「京橋エドグラン(「KYOBASHI EDOGRAND」B1にあります。
銀座線の京橋駅直結ですから、かなり便利

席数は 28席(カウンター10席、テーブル18席)
ワインサービスチャージ500円





明治屋ワイン亭
東京都中央区京橋2丁目2番1号 京橋エドグランB1F (B12B12 -1)
TEL: 03-3271-1879
営業時間 平日(月~金)16:00~23:00(22:00 LO)<ディナーのみ>
定休日 土・日・祝日(但し2016年末まで、土曜日も営業)
※2017年1月以降、土曜日はイベント催事・貸切予約のみ

ホームページ http://www.my-winetei.net



明治屋直営のレストランというと、昭和8年開業の老舗洋食レストラン「京橋モルチェ」がありましたが、ビル改築のために休業中でした。
今回、京橋エドグランのグランドオープンに伴い、「明治屋ワイン亭」の隣に、「京橋モルチェ」も同日にリニューアルオープンしています。
昔ながらのファンが多い店ですので、再開を楽しみに待っていた方もいらっしゃるかもしれませんね。

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宮城県のワイナリーが自社栽培&醸造のいちごワイン3種を新発売

2016-12-11 10:00:00 | ワイン&酒
昨日の新聞で、2011年の東日本大震災により不通となっていた常磐線の相馬(福島県相馬市)~浜吉田(宮城県亘理町)間の約23kmが、12月10日から運転再開される、と出ていました。

常磐線は、東京の上野から、茨城、福島の太平洋側を通り、仙台までを繋ぐ鉄道ですが、東日本大震災による被害により、今もまだいくつかの不通区間があります。

相馬~浜吉田間では、津波を考慮し、この区間内の線路を最大1kmほど内陸にして敷き直したそうです。

この運転再開を記念し、2016年12月10日、
宮城県の「やまもとワイナリー」が、自社農園のいちご100%を使用した“いちごワイン”3種を新発売する、というリリースが届きました。

「やまもとワイナリー」は、東日本大震災後に、いちご農家が集まって設立した「山元いちご農園株式会社」(宮城県亘理郡山元町)が事業拡大を目的に立ち上げたワイナリーで、震災以降、宮城県で2例めのワイナリーだそうです。



今回新発売するワイン3種は、左より
スパークリングワイン 「苺夢(べりーむ)」、しっかりした味わいの「愛苺(まないちご)」
低アルコールタイプの「苺香(いちかおり)」

苺夢(べりーむ)
キメ細かい泡の発泡ワインで、乾杯から食後まで楽しめるタイプ。
甘味果実酒(発泡性)。アルコール分12%。500ml
希望小売価格:2,280円(税抜)

愛苺(まないちご)
いちごのフレッシュな香りを残しつつ、酸味と甘味をしっかりと味わえる。食事、デザートと一緒に。
甘味果実酒。アルコール分12%。720ml
希望小売価格:2,580円(税抜)

苺香(いちかおり)
アルコール度数が低めで、気軽に楽しめるタイプ。女子会やカジュアルなパーティなどに。
果実酒。アルコール分6%。720ml
希望小売価格:2,580円(税抜)



コンセプトは、「真実のいちごワイン」

山元町にある自社農園で収穫したいちご100%を使って自社醸造し、生産から販売まで全て一貫して自社で行なっています。

発売日:2016年12月10日より順次発売

販売場所:ワイナリー直売所、農園併設カフェ「Berry Very Labo」、
インターネット販売(2017年度以降)など



現在は、いちごワイン3種ですが、今後は山元町産のブドウやリンゴを使用したワインも生産する予定だそうです。
ブドウからのワインは楽しみですね!



山元いちご農園株式会社
宮城県亘理郡山元町山寺字稲実60
http://yamamoto-ichigo.com

やまもとワイナリー(住所同じ)
http://www.yamamoto-ichigo.com/winery/

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私のイチオシロゼシャンパンの正体は…

2016-12-10 17:11:32 | ワイン&酒
12月も1/3が過ぎ、飲み会やパーティーも多くなってきました。
クリスマスもあと2週間だし、クリスマスが終わると、すぐに年末年始。早い!

クリスマスや新年会などのパーティーでは、普段は安いスパークリングしか飲まない人も、ちょっと奮発し、シャンパーニュを選ぶこともあることでしょう。

シャンパーニュの選び方は色々あり、とにかくシャンパーニュであればいいという人もいれば、ブランドや銘柄名を指定する人もいるかと思います。

先日ご紹介しましたが、現在発売中の「東京カレンダー」1月号“私とシャンパンとつまみ”という企画で ロゼシャンパーニュを提案 させていただきました。

ご覧になっていない型のために、本日、その正体を明かしたいと思います。

そのシャンパーニュとは Champagne PIPER-HEIDSIECK Rose Sauvage NV



パイパー・エドシックは赤いエチケットが印象的なので、あ、知ってる!と思う方も多いでしょうか。

画像の右端が、今回の私のイチオシの「Rose Sauvage」

左端の赤いエチケットのボトルは、「Essentiel Cuvee Brut」。
この赤は、情熱、大胆さ、エネルギー、ピノ・ノワールを表現しているそうです。

そんなことから、パイパー・エドシックは、カンヌ国際映画祭やアカデミー賞の公式シャンパーニュ・メゾンとして、レッドカーペットを華麗に彩っています。

創業は1785年で、シャンパーニュで最も古いメゾンのひとつです。
シャンパーニュは当時のフランスの宮廷を華やかに彩る飲み物として人気となり、「王妃にふさわしいシャンパーニュ」という思いでつくられたパイパー・エドシックのシャンパーニュは、あのマリー・アントワネット(1755~1793年)にも献上されたとか。

また、往年の名女優マリリン・モンロー(1926~1962年)は、朝起きた時の目覚めの1杯にパイパー・エドシックのシャンパーニュを飲んだと言われているそうです。

マリー・アントワネットといい、モンローといい、レッドカーペットといい、なんとも華やかなシャンパーニュですね。




さて、私が選んだ「ロゼ・ソヴァージュ NV」は、50~55%のピノ・ノワール、30~35%のシャルドネ、10~15%のピノ・ムニエからつくられています。

このロゼシャンパーニュの最大の特徴は、ピノ・ノワールの25%を赤ワインにして加えていること。
これだけの比率の赤ワインを加えると、シャンパーニュとしてのパランスを取るのが非常に難しいのですが、絶妙なバランスでおいしく飲めるのは、シェフ・ド・カーヴ(醸造長)であるレジス・カミュ氏(1994年入社)の熟練の業ですね。
また、リザーヴワインは10~15%使用しています。

レジス・カミュ氏は2002年にシェフ・ド・カーヴに就任したその年に、この「ロゼ・ソヴァージュ NV」の生産を手掛けています。
ロゼ・ソヴァージュは、カミュ氏にとって、非常に大切な珠玉のシャンパーニュなんでしょうね。
ですから、気に入った赤ワインができない年は、「ロゼ・ソヴァージュ NV」は生産しません

グラスに注ぐと、ロゼというよりも、赤ワインに近い濃いバラ色です。
泡のキメが細かく、しっとりと舌に絡み付きます。
香りは最初は控えめですが、だんだんと開き、ベリー類に加え、ほんのりと甘いスパイスが感じられます。
アタックはなめらかで、とろみがあるような果肉感があり、テクスチャーもしっとり。
フルーツの厚みと豊かな酸のバランスがよく、ワイン的に食と合わせて楽しめるシャンパーニュだと思います。



「東京カレンダー」では、中華の酢豚(あれば黒酢使用)とのマリアージュを提案しました。
シャンパーニュがしっとりしているので、合わせるフードも“しっとり系”にすると、よくなじみます。
外側がパリッとしてもいいですが、中がしっとりのものがオススメです。

飲む時は、細長いフルートグラスよりも、ボウルが細身で高さのある白ワイン用グラスの方が、このロゼシャンパーニュのこっくりとした味わい、豊かなフルーツ感を味わえると思います。

このロゼは色も美しく、幅広いフードに合わせられるので、クリスマスやウエディングなどの華やかなシチュエーションによく似合います。日本のお正月料理(甘辛い味付けのもの)にも合いますので、年末年始に1本用意しておくと、かなりお役立ちです。
価格もいい感じにこなれています。

※輸入元希望小売価格 7,000円(税抜)



パイパー・エドシックの他のキュヴェも簡単に紹介しましょう。


左)PIPER-HEIDSIECK Essentiel Cuvee Brut  右)Brut Vintage 2006

エッセンシエル・キュヴェ・ブリュットは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエのブレンドで、ドサージュ7g/Lのブリュット。
Essentiel Cuveeは、フランスのグランメゾンやホテル限定のキュヴェだそうです。
最も生産量の多いのが、通常キュヴェの「PIPER-HEIDSIECK Brut」(今回はありません)。
エッセンシエルは、100以上のクリュ(区画)のブドウからつくられ、ボトルにナンバリングを打った特別なキュヴェで、セラーで3年以上寝かせています。このボトルは2008年をベースに11&のリザーヴワインを加え、2009年4月にボトリング。デゴルジュマンは2012年10月。
カスタードやブリオッシュを思わせるようなリッチでこっくりとした味わいなのに、酸がしっかりしています。これも食事とともに楽しみたいタイプです。
※輸入元希望小売価格 6,300円(税抜)

ブリュット ヴィンテージ 2006は、シャルドネ51%、ピノ・ノワール49%のブレンド。
2006年は雹が降り、雨が多かったものの、シャルドネがよく熟して良い出来だったので、初めてシャルドネの方を多く使ってブレンドしたそうです。
熟成は最低6年。2006年ですから、もう10年前です。
香りがエレガントで、花を思わせ、ふわふわっと軽く香ります。
味わいも軽やかでエレガントですが、酸の厚みがあり、骨格がカッチリとして、思ったよりもストラクチャーがしっかりとしています。ブドウに力があるからなんでしょうね。
これもワイン的なので、乾杯用というよりは、洗練された料理に合わせたいです。
チーズに合わせてじっくり、ゆっくり、というのもいかもしれません。
10年モノなのにお手頃プライスなので、2006年が記念の方にオススメです。
※輸入元希望小売価格 7,800円(税抜)



PIPER-HEIDSIECK Rare 2002

レアは非常に古典的なプレステージ・キュヴェで、シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%。
熟成は最低8年。
1976年が初ヴィンテージですが、それを含めて、8回しかつくられていません。
まさに、レア!

色はやや濃いめのイエローで、アロマはエキゾチック。バニラの風味もあります。
アタックは厚みがあり、太い!味わいも厚みがあり、深いコクがあります。余韻がとても長く、痺れます。これも完全に食中酒です。ねっとりした食材が合いそうで、例えば、生の帆立など。そのまま食べるのではなく、火を入れず、なにかしらの手を加える感じで。



とにかくボトルが美しいので、特に女性に喜ばれそうです。



なんと、金属の飾りは取り外すことができ、“ティアラ”になります
勇気がある方は、ぜひ、頭上に乗せて楽しんでください(笑)

このレアは、さすがにいいお値段します。
※輸入元希望小売価格 22,000円(税抜)



4つのキュヴェを飲み比べましたが、レアは特別な例外として、
パイパー・エドシックはかなりお買い得なシャンパーニュ だと改めて感じました。
実を採るなら、パイパー・エドシックはオススメで、満足度が高いと思います。

シャンパーニュ選びに迷った時、パイパー・エドシックは賢い選択のひとつ です

※輸入元:日本リカー株式会社



Ned Goodwin MW パイパー・エドシック アンバサダー(Asia-Pacific)

ロンドン生まれ、オーストリア育ち、日本にも長年在住していたネッド・グッドウィンMW(マスター・オブ・ワイン)が、今回、パイパー・エドシックのプレゼンテーションをしてくれました。
ネッドは日本に長くいたので、日本語はペラペラです。
現在は日本を離れていますが、以前は試飲会などでよく姿を見かけました。
好きな言葉は「一期一会」だそうです
Thanks Ned!

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レバノンワインの可能性 - The Wine Traveler Japan road show

2016-12-09 17:24:55 | ワイン&酒
昨日はイスラエルワインを紹介しましたが、
本日は、そのイスラエルの北部の レバノンワイン を取り上げたいと思います。

レバノンワインについては、すでに何度か紹介してきましたが、重要な取材をまだ紹介していないことに気付きました。
それは2015年3月のもので、かなり遅ればせながら、なのですが、イスラエルが出てきたので、改めて紹介します。


Mr. Michael Karam

在英のジャーナリスト/ワインライターのマイケル・カラム氏は、本人はイギリス生まれですが、両親がレバノン人です。
「The World Atlas of Wine(ver.7)」 の寄稿者でもあるマイケル氏は、自分の出自もあり、「Michael Karam's Lebanese Wines」という著書も2010年に発行しています。

つまり、カラム氏はレバノンワインのスペシャリスト
その彼が、レバノンワイン普及のため、レバノンの7つのワイナリーとともに、「Wine Traveler」と題した世界主要15都市、24回のワイン試飲会を行なうワールドプログラムを、2015年から2年間にわたって開催することになりました。

その第一弾に選ばれたのが東京で、カラム氏によるレバノンワインのマスタークラスセミナーが、2015年3月に開催されました。
セミナーでは、レバノンワインの歴史から現在に至るまでと、7つのワイナリーの解説およびワインテイスティングが行なわれました。




レバノンは地中海の東に位置し、北東部はシリア、南はイスラエルと隣接。
面積はイスラエルの半分。首都はベイルート。
フランス委任統治領時代(1926~1943年)があったため、フランスの影響が強く、フランス語は準公用語的に使われています。

ワインの歴史から見ると、レバノンもワイン発祥のエリアにあります。
というのも、ベイルートから北に約30km離れたビブロスの遺跡(ユネスコの世界文化遺産に指定)で、紀元前8000年頃の石器時代の地層から、ブドウの種子が発見されているからです。
ただし、この種子は栽培されたブドウのものではないようです。
栽培されたブドウの最古の種子は紀元前7000~5000年の時代のもので、ジョージアから見つかっています。

ともかくも、地中海東岸から黒海、カスピ海周辺で、ワインが誕生したわけです。



現在、レバノンには40を超えるワイナリーがあり、外資も参入しています。

このワールド・トラベラーのプログラムに参加しているのは、7つのワイナリーです。




Château St Thomas
ベカー高原で100年以上アラック(蒸留酒)づくりをしてきた一家が1958年からワイン造りに着手。ワイナリー設立は1997年。

Domaine Wardy
1893年よりアラック造りに携わり、ワイナリー創業は1996年。
現在は最も革新的なワイナリーのひとつとされている。ベカー高原。

Domaine des Tourelles
創業1868年。レバノンの商業ワイン最古の生産者で、フランス人技師が創立し、孫の代に名を馳せ、現在へと繋げている。レバノンのロゼワインの第一人者。ベカー高原。

Château Kefraya
創業1978年、レバノン第二の大きな生産者で、ベカー高原の西部に位置。
レバノンワインとして初めて某有名評論家が90点以上を与えた(1996年ヴィンテージ)。

Château Ksara
1857年、イエズス会の修道士により創業。現在はレバノン最大の生産者となり、ワイン、アラック、ブランデーを生産。ベカー高原。

Château Ka
1974年、ベカー高原東部に創業。オーナーは1960年代に仏ブルゴーニュでワインメーカーとしての経験を積んでいる。

Ixir
2008年創業。オーナーの一人は、レバノン系の両親を持つ、あのカルロス・ゴーン氏。
レバノンで最も新しく野心的なプロジェクトとして注目されているワイナリー。
バトゥルーン、ベカー高原。



まずは白ワインですが、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ヴィオニエ、ミュスカ等のフランス系ブドウ品種のブレンドワインが多く、シャトー・ケフラヤの「Blanc de Blancs 2013」に至っては、9品種をブレンドしています。




気になったのは、古い土着品種の Obeideh(オバイデ)
Wardyの「Clos Blanc 2013」にもブレンドされていますが、「St ThomasのObeideh 2013」はオバイデ100%。
オバイデは、シャルドネに近い品種といわれていますが、シャルドネのワインとも違う風味の白ワインで、うまみが濃厚です。アルコール度数は13.5%。



テイスティング後半は、ロゼと赤



レバノンのロゼの第一人者である「Domaine des Tourelles」は、やはりロゼを出してきました。
ここのロゼは、私が世話人を務めるLOVE ROSEにもエントリーされています。
2013年は、テンプラニーリョ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、サンソーのブレンド。

他の生産者の赤ワインは国際品種のブレンドが多いですが、St Thomasは、ピノ・ノワール100%(2008年)。
ゴーン氏のイクシールの赤は、テンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーの他に、Caladocという交配品種(グルナッシュ×マルベック)がブレンドされていました。フランスのローヌ南部の品種で、味わいはグルナッシュに近いようです。
赤もフランスの影響が大きいですね。



赤は、どれも色が濃いものが多かったです。



レバノンという国も、普段はなかなか身近な存在ではありませんが、ワインを通してみると、地中海でヨーロッパのワイン生産主要国とつながり、ワイン発祥の古い歴史で、今注目を浴びつつあるトルコやジョージア、モルドバ、アルメニアといった黒海周辺の国々ともつながっています。

フランス統治の時代の影響を受け、フランスワインに近いスタイルのものが多いですが、独自の土着品種もあり、オリジナリティーのあるワインが色々とありそうです。

今回は、7つのワイナリーによるプロモーションでしたが、レバノンの他のワイナリーのワインもあれこれ試してみたくなりました。

※今回の7ワイナイリーのうち、いくつかは日本に輸入されています



レバノンワインについては以前に詳しく書きましたので、参考にしてください。

■レバノンのワインが日本でも楽しめます【前編】 → コチラ

■レバノンのワインが日本でも楽しめます【後編】→ コチラ

■シャトーミュザール 日本に再上陸 → コチラ

■レバノン注目エリアの新ワインが旨い! → コチラ

■レバノンワインとフレンチのマリアージュを検証→ コチラ

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土着品種に期待!イスラエルワイン

2016-12-08 19:17:02 | ワイン&酒
先週、非常に興味深い国- イスラエル -のワインセミナー&試飲会が、「イスラエル大使館経済部」「イスラエル経済産業省」「イスラエル輸出協会」の主催により都内で開催されました。



イスラエルは地中海に面した中東の国で、首都はエルサレム。
イスラエルの北はレバノンです。
レバノンワインも近年は日本で市場を拡大し、ここでも何度も取り上げてきています。
地中海東部のこのエリアは、実は伝統あるワイン産地なんです。


セミナーでは、イスラエル初のマスター・オブ・ワインであるエラン・ピック氏と、イスラエルの古いブドウ品種の研究に携わるDr.ドローリー氏が講師を務めました。



エラン・ピックMWは、イスラエルのワイン産地と現在のワイン産業を紹介しました。


イスラエルの総面積は日本の四国ほどの大きさ(2.2万平方km)で、うちブドウ畑の面積は5500haです。
スペイン南部アンダルシア州のブドウ畑が5500ha、フランスのブルゴーニュ北部のシャブリが6800haですから、一国のブドウ栽培面積としては小さいですね。

小さいとはいえ、イスラエルは南北に長い国であり、標高差も大きく、非常にダイナミックな地形で、大きく3つのゾーンに分かれます。
また、土壌のタイプもさまざまです。

気候は、基本的には地中海性気候で、生育期は雨が少なく、夏は乾燥して温かく、冬は冷涼な気候です。

こうした多彩な土地から多彩なワインがつくられます。



北部から地中海沿岸にかけては標高が高く、冬がより寒く、有名なゴラン高原を中心に、ワインの銘醸地とされているエリアです。

南部は乾燥が厳しい砂漠地帯で、年間降水量は200ml以下。
ネゲブ砂漠は暑くて乾燥し、保水力のない貧しい黄土(レス)土壌の極限の地ですが、新しいワインリージョンとして注目されています。

南北の産地に挟まれた中間地帯は、こちらも乾燥した地域で、ワイン生産量は少ないです。



【イスラエルのワイン産地】 北から南へ(カッコ内はヘブライ語)

ガリリー地域  Galilee(Galil)
レバノンと隣接する最も北の産地で、標高も高い。
○ゴラン・ハイツ(ゴラン高原)※最も内陸で標高が高い
○アッパー・ガリリー
○ローワー・ガリリー

サマリア地域  Samaria(Shomron)
ガリリーの南で、やや地中海に近いエリア。
○マウント・カルメル
○ショムロン・ヒルズ

サムソン地域  Samson(Shimshon)
エルサレムよりも西側で、地中海に近いエリア。
○セントラル・コースタル・プレイン
○ジュディアン・ローランズ
○ジュディアン・フットヒルズ

ジュディアン・ヒルズ地域  Judean Hills(Harey Yehuda)
エルサレム周辺のエリア。
○エルサレム・ヒルズ
○グッチュ・エツィオン
○ヤチャー・フォレスト

ネゲブ地域  Negev(Hanegev)
南部のネゲブ砂漠エリア。
○ノーザン・ネゲブ
○セントラル・ネゲブ



今回は、6つのエリアのワインがエラン・ピックMWにより紹介され、テイスティングをしましたが、ブドウ品種は、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、プティ・ヴェルド、シラー、カリニャンといった、フランス系ばかり。

イスラエルの土着ブドウのワインってないんでしょうか?

その疑問に答えてくれたのが、ドローリー博士でした。


ドローリー博士

イスラエルは非常に古いワインづくりの歴史がある国で、ダビデ王の時代(紀元前1000年頃)にはワインが飲まれており、それより以前の鉄器時代(紀元前1500年以降くらい?)の記述の中でも、ブドウとワインに関するものが存在していたそうです。

そんなわけで、イスラエルでは古代よりワインづくりが広く行なわれてきたわけですが、7世紀に入ると事情が一変します。
新たなイスラム勢力(ムスリム)の侵攻です。

ムスリムは宗教上の理由でワインづくりを圧迫し、ワイン用ブドウは消えることになりました。
その一方で、食用のブドウ栽培は認められ、食用ブドウの選抜は進みました。

そうした時代が長く続きましたが、1870年にイギリスのロートシルト男爵(現在の仏ボルドーの名門シャトーと関係の深い人物)が、イスラエルに新しいワイン産業のキッカケをもたらします。
フランスのワイン専門家が、イスラエルに現代のワイン用ブドウ品種を導入したのです。

よって、現在のイスラエルワインのブドウ品種は、赤も白も、フランスで植えられている品種が中心となりました。

セミナー後に開催された試飲会に22のワイナリーが出展していましたが、ブドウ品種を見ると、たしかに国際品種ばかり。
未輸入のものが大半でしたが、価格を尋ねると、ちょっとお高い。
現在は、ローカルなブドウ品種のワインがトレンドなのに、国際品種のワイン(しかも価格高め)では、競争力に欠けます。



そこで立ち上がったのが、イスラエルのワイン用土着ブドウを発掘するプロジェクトです。

イスラエルの伝統的土着ブドウ品種を発掘するだけでなく、現代に見合う高品質ワインを造ることができる品種であるかを見極める必要があります。

ドローリー博士らのチーム(バル=イラン大学 植物考古学研究室)は、過去5年にわたり、イスラエルの伝統を再建しようという努力を重ね、植物考古学的な発掘、採集も行なってきました。
その結果、DNAの抽出や形態的特徴づけなどから、いくつかの古い地場品種の可能性を引き出しました。

見つけた品種の中で、ワイン造りの可能性があると考えられたのは、
「Jandali」(ジャンダリ)、「Hamdani(Marawi)」(ハムダニ/マラウィ)という2つの白ブドウ品種です。

イスラエルには、食用(レーズンやオイル用)のブドウとして、「Dabuki」(ダブキ)という土着の白ブドウがあり、19世紀頃からはワイン用としても使われることがあるのだそうです(約半量)。

多くの遺跡で見つかったブドウの残骸のDNA抽出、配列決定(シークエンス)で比較すると、このDabukiが、残骸として見つかったブドウ(Jandali、Marawi)のシークエンスととても近いことがわかりました。

ということは、JandaliとMarawi(Hamdani)は、イスラエルの土着品種ワインたりえる?


試飲会では、このMarawiのワインを見つけることができました。


左端)Marawi 2014 Recanari Winery(Israel, Judean Hills)

2000年に設立したレカナッティ・ワイナリーがマラウィ100%でつくる白ワインです。
ほっこり系、滋味系の味わいで、ナチュラルなおいしさ。
ふわりとして、これは好きなタイプでした。

右端の「Recanati Gris de Marselan 2015」は、Marselan-マルセラン(グルナッシュとカベルネ・ソーヴィニヨンの交配、黒)のロゼ仕立て。しっとりとして、これまた美味。
マルセランはイスラエルの土着ブドウではなく、フランス南部周辺が多いようですが、ワインとしてポテンシャルがあるように思います。



この2つは同じワイナリーの赤ワインで、左が「Marselan Reserve 2013」、右が「Wild Carignan Reserve 2013」ですが、マルセランはコクがあり、カリニャンは非常にナチュラルな味わい。どちらも生産量限定ワインらしく、お値段は高め。でも、こういう選択も面白いかも。

※レカナッティ・ワイナリーの輸入元:ドリーム・スタジオ



Sphera Winey (Judean Hills)

白ワインに特化している、スフェラ・ワイナリーも印象的でした。
イスラエルの白ワインは、国際品種のシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランが大半ですが、ここでは、その2種だけでなく、ピノ・グリ50%+リースリング40%+セミヨン10%というブレンドや、リースリング100%といった白ワインもつくっています。
白ワイン好きにとっては、要チェックのワイナリーですが、日本未輸入です。



Tulip Winery (Upper Galilee / Judean Hills)

チューリップ・ワイナリーは、名前はカワイイですが、ワインの品質が良く、しかも安定しています。
品種は国際品種ですが、日本市場で活躍しそうなワイナリーだと思います。



白のブレンドワインは「White Tulip」、赤のブレンドは「Black Tuip」。
やっぱりかわいい(笑)

ワイナリーは、発達障害などを抱える成人の村にあるそうです。
このかわいい名前も、そうしたことが関係しているのかもしれません。
こちらも日本未輸入。



Lueria Winery (Upper Galilee)

ルエリア・ワイナリーは農家の家系で、畑の標高は840~890m。
土壌はモザイク状に混じり、冬は雪が降るそうです。

赤ワインもありましたが、白好きとしては、こちらの白ワインが気になりました。
左から、ブレンド白(ピノ・グリージョ90%+ゲヴュルツトラミネール40%)、ピノ・グリージョ100%、ゲヴュルツトラミネール100%。
ゲヴュルツは甘みが残るタイプで、これはおいしい。
こちらも価格はお高め。日本未輸入。



現在、イスラエルには70のワイナリーがあります。

イスラエルのワイン産業は、20世紀までは少数のワイナリーが独占的でした。
しかし、20世紀後半の1990年代になると、小さなワイナリーがどんどん出来、新しいスタイル、新しい栽培方法などを提唱し始めました。
これが、イスラエルワインにおける、品質本位のワインづくりのキッカケとなりました。

ワインメーカーの多くは海外で修行し、ワイン栽培&醸造の知識を習得し、イスラエルに持ち帰りました。
テロワールについてもより理解し、どんなテロワールでどんなワインを造ればいいか、わかるようになりました。

20年前、30年前は、イスラエルには、ほんの5人くらいしか知識あるワインメーカーはいませんでしたが、近年、特にこの10年で飛躍的に発展を遂げ、海外でもイスラエルワインが知られるようになってきています。


イスラエルワインのパイオニア「Yarden -ヤルデン」(ゴラン・ハイツ・ワイナリー)


前述したように、イスラエルのワインは、大半が国際品種からつくられています。
そして、価格はやや高め、ということから、あえて手を出しにくいように思います。

しかし、イスラエルならではの土着品種のワインが出てくると、これは非常に魅力的な存在になります。
土着品種のワインはまだまだ少ないですが、いくつかのワイナリーが古代品種のワインへの取り組みを始めました。
これからに期待をしたいと思います。

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仏ボルドーのアーティザンビール

2016-12-07 17:16:03 | ワイン&酒
9月のボルドー取材の際に地元のスーパーで見かけたビールが気になって買ってきましたが、あれから2カ月が過ぎた先週、ようやく飲んでみました。


Aliénor Blanche -Bière Artisanale de Tradition / Bordeaux Craft beer Brasserie Aliénor

“アリエノール”という名前の Blanche=白ビールです。
いくつか種類がありましたが、白ビールが好きなので、こちらを買ってみました。



330ml、アルコール5.9%。



酵母のオリが沈殿し、色は白っぽく濁ったビールです。
小麦を使ったビールで、口当たりがやさしく、ほわっとしています。
キレを楽しむ、というよりも、リラックスしたい時に飲みたいビールです。
先週はとても忙しかったので、週末にこのビールでほっこりしました。




このビール醸造所は、ボルドーのアントゥル・ドゥ・メール地区の中心部にあるようです。
ボルドーのアントゥル・ドゥ・メールは、ボルドーを流れる2つの川の間の地区ですが、まさに私が取材で回ってきたところと一致しています。
もちろん、ここはワインの産地ですが、その同じ場所でクラフトビールが造られているのも興味深いですね。



「アリエノール」 という銘柄名は、ボルドーのあるアキテーヌ地方をかつて治めていたアキテーヌ公の娘アリエノール(1122年~1204年)の名前からとったようです。
ワインに詳しい人なら、ピンと来る名前でしょう。

アリエノールは、フランス王ルイ7世に嫁ぎ、子供も産みますが、30歳で離婚。
離婚後は、すぐに、11歳年下のアンジュー伯でノルマンディー公のアンリと再婚します。
このアンリ公が、相続でイングランド王国のヘンリー2世として即位したため、アキテーヌ領を含むフランス国土の半分がイングランド領となりました。
かつて、ボルドーワインの多くがイギリスに船で送られていたのも、こうした背景があったからです。



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2016年ベストワイン発表!!

2016-12-06 10:00:00 | ワイン&酒
昨日(12/5)発売の ワイン誌 「Winart」(ワイナート)85号の中で、
執筆者による「2016年ベストワイン発表!!」というテーマの記事があるのですが(年末ですからね)、その中で私も2016年のベストワイン3本を発表させていただいています。



私のBest wine of 2016は、ここでも取り上げたことがあるので、ボトル画像を見てピンと来る方もいらっしゃるかも?
この鳥のエチケットは特徴的ですからね。

ですから、他のページでもこのボトルが登場しているのを見つけた時に、「あれ?なぜここにも?」と不思議に思ったんです。
次の画像の左下の真ん中のボトルです。



よく読むと、この号では読者プレゼント企画がいくつかあり、このページでは、執筆者たちの厳選ワインの中からいくつかが“最旬セレクトセット”として読者にプレゼントされるそうです。

おお~、そういうことでしたか!

プレゼントの応募は、巻末の綴じ込みハガキからのみですので、プレゼントが欲しい方は、まずは書店で手に取ってみてください(笑)

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【ボルドー取材記】憧れのシャトーに泊まるのは意外とカンタン!

2016-12-05 11:38:16 | ワイン&酒


第一弾 【ボルドー取材記】本場ボルドーワインの魅力的な生産者たちに続き、
&GP【ボルドー取材記】憧れのシャトーに泊まるのは意外とカンタン! がアップされました

仏ボルドーの取材リポート -第2弾のテーマは、“ボルドーのシャトーに泊まる”です。


【ボルドー取材記】憧れのシャトーに泊まるのは意外とカンタン!






今回、訪問したボルドーのシャトーでは、宿泊施設を備えているところがいくつもありました。

ボルドーのシャトーなんて、手の届かないように思えますが、実は意外とフレンドリーなんです。





(取材協力:ボルドー&ボルドー・シュペリユール醸造家組合)





記事リンク
https://www.goodspress.jp/reports/71856/

&GP
https://www.goodspress.jp/

(参考)【ボルドー取材記】本場ボルドーワインの魅力的な生産者たち


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ライ麦100&パン「ロッゲン」@アムフルス

2016-12-04 15:22:20 | パン
以前紹介した、埼玉の片隅にある ドイツパン店 「アムフルス」 を再訪しました。



ロッゲン  1/2サイズ 420円 アムフル (埼玉県南埼玉郡)

ロッゲン(Roggen)はドイツ語で“ライ麦”のこと。
パンは、ライ麦と小麦の比率によって、名前が変わります。
今回、買ってきたのは、ライ麦100%の「ロッゲン」です。

(参考記事) ライ麦と小麦の比率によるパンの名称の違い → コチラ




買う時に、「スライスしましょうか?」と言われましたが、それを断り、家で自分でスライス。
ややスライスしにくいので、自信がない方、すぐに食べる方は、お店でスライスしてもらう方が楽かもしれません。

表面はゴツゴツしていますが、意外にも、中はしっとり、ふっくら。
そのまま食べ、よく噛んでいると、ライ麦の甘さが出てきます。

私は軽く炙るのが好きなので、スライスしてトーストし、ランチにクリームチーズを挟んでサンドイッチにしたり。
夜は、クリームチーズの乗せて、ワインのお供にしたり。

このサイズでこのお値段は、やや高い印象がありますが、ライ麦100%パンは意外とボリュームがあるので、一切れでけっこうお腹が膨れます。
でも、やはり、丸ごと1個840円を買うのは勇気が要りますけれど(笑)




お店は今度の週末が開店2周年だそうで、「2周年感謝祭をします」、とチラシをいただきました。

感謝祭は 2016年12月10(土)~11(日)の2日間で、通常の2倍サイズのブレッツェルの販売各日先着200名に手作りクッキープレゼント(買い物した客が対象)などのイベントがあるので、行ってみよう、と思う方は、この感謝祭を狙うといいかもしれません。

店内にはイートインコーナーがあり、買い物した人には無料のコーヒーサービスがありますので、この季節ならではのシュトレン(カット一切れ300円)と一緒にほっとひといきつくのも良さそうです。

※前回の記事 → コチラ



ドイツパンの店 アムフルス
埼玉県南埼玉郡 宮代町川端3丁目7−6
※駐車場は12台分あります
https://www.facebook.com/amfluss

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ボジョレ・ヌーヴォー2015vs2016 飲み比べ

2016-12-03 16:01:47 | ワイン&酒
昨日紹介した、友人たちとの持ち寄りワイン会では、今年と昨年のボジョレ・ヌーヴォーの飲み比べもありました。

ちょうど、友人の一人が、2015年と2016年をハーフボトルで持っていたんです。


Beaujolais-Village Nouveau Primeur 2015 / 2016 Lous Jadot

「ルイ・ジャド ボジョレ・ヴィラージュ・プリムール2016」は、先日の解禁の時に紹介しましたし、もちろん実際に飲みました → コチラ

でも、この2年を飲み比べると、たった1年の違いですが、2015年がとーってもおいしい
濃厚でコクがあり、まろみが出て、しっとりと絡みついてきます。
もちろん、まだまだ若い状態ですが、さらなる熟成が期待できそうです。

2015年は出来が非常に良かったこともあると思います。



レギュラーボトル(750ml)1本を買うのもいいですが、ハーフボトル(375ml)を2本買い、1本だけ飲んで、残り1本を取っておく というのは素晴らしいアイディア!

ハーフサイズがないものもありますけれど、今年飲んで気に入ったものがあれば、1本余分にキープしておくと、次の年に素敵な楽しみができますね

ちなみに、以前、8年分のボジョレ・ヌーヴォーの飲み比べ会をしたことがありますが、これも感動モノでした。

【参考】 Beaujolais-Village Nouveau Primeur 2006~2013 垂直ワイン会コチラ



今回の持ち寄り会のごちそう



他にはこんなワインたちも集まりました。
(画像の取り忘れもあり)



みなさん、ごちそうさまでした

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農楽蔵のワイン「norapon effervescent」

2016-12-02 16:31:03 | ワイン&酒
先日、友人たちとの 持ち寄りワイン会 がありました。
ワインに詳しくない方もいたり、普段の自分では選ばないジャンルのワインも集またりするのが面白いところです。

その中で、これはやっぱりおいしかった


norapon effervescent NV  農楽蔵 (北海道函館市)

「ノラポン・エフェルヴェサン」という名前のワインで、色は白。
Effervescentはフランス語で発泡の意味ですから、発泡があります。

北海道産の“ザラジェンジェ(Zala Gyöngye)”というブドウ品種を使っています。
なんとも不思議な名前のブドウですが、ハンガリーのZalaという地方の名前に由来する交配品種で、1957年に誕生という、まだ新しい白ブドウ品種です。
ハンガリーで多く栽培され、ワイン用としてだけでなく、食用ブドウとして、周辺諸国でよく食べられています。
これが日本の北海道でも栽培され、北海道ワイン株式会社などでワインとして醸造されています。



エチケットがカワイくって、ほわ~んとした気分になります

生産者は、2012年9月に北海道の函館市に誕生したワイナリー 「農楽蔵」(のらくら)
とても人気のワイナリーで、発売されると、即完売!

「ノラポン」は、“土地による、個性のワイン”を目指してつくられるシリーズで、発泡性のエフェルヴェサンの他に、ブラン(白)とルージュ(赤)があります。



味わいは、ほっこり、ほわ~んで、もわもわっとした軽い果肉感があります。
スーッと入り、とてもナチュラル。やさしくって、素直においしい。
ノンドザージュだそうですが、ほんのり甘く、フレッシュな梨と合わせてみたところ、バッチリ合いました。



クリスマスのパネットーネにもオススメ

いいなぁ~、norapon
貴重なワインをご用意くださったKさん、ありがとう


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