新型コロナウイルスが全国で猛威を振るっています。
親や祖父母が感染して、家族を亡くした子どももいます。
その子の悲しみを想うと、胸が痛みます。
昨年の全国一斉学校休校は約3ヶ月続き、学校再開後の幼児、小中学生のようすが気になりました。
ぱっと見たところ、子どもらしく元気にしていましたが、中にはこっそりと泣いている子、不安がって落ち着かない子、じっとしてあまり動かないない子などがいました。
教職員は、その様子を肌で感じて、心配していました。
コロナ災禍がさまざまな面で言われます。医療崩壊、失業・解雇、時短営業で収入の減少、DV被害、自殺者の増加など、多くの人に影響が出ています。
誰が亡くなったとか、これからの生活をどうしようとか、現実的な悩みがある大人から見ると、子どもは何もわかっていなくて無邪気に見えます。
でもじつは、子どもはまわりをよく見ていて、不安を言葉にできず大人たちを慮って(おもんばかって)がまんしているのです。
不安そうな子、じっとしている子、意欲のない子たちは、無気力なのでなく、そうして自分を守っているのでないでしょうか。
教員なら、ここまで子どもの現状を見て、状況を推し量る人であってほしい。
「ああ、あの子はどうもないですわ。いつもと同じですね」。もしもこんな会話が交わされる職員室では心許ないのです。