このコロナ災渦で、校長は修学旅行を実施するかどうかで考え悩むこともあります。
もともと「鍋ぶた式」と言われる学校の組織体制では、教職員が責任を持って職務にあたってくれても、最終責任はたった一人、校長がとることになります。
中学校の場合、1学期に実施予定だった修学旅行を、2学期に延期すると決めました。
ところが、デルタ株が全国的に猛威を振るい、感染が拡大しました。
「修学旅行を実施して、感染生徒が出たらどうしよう・・・」と、ああでもない、こうでもないと校長は悩んで、前に進めない状況に陥ります。
でも、悩んでいるだけでは、事態は前に進みません。「うまくいくだろうか。大丈夫だろうか」と思案するのは、ただ「悩んでいる」だけです。
それよりも、どういう対策をとれば修学旅行が実現するのかを調べたり、旅行業者と打ち合わせながら検討するのが「考える」ことです。
具体的には・・・
・行くならその前に何と何をやるべきか(生徒全員と引率教職員全員のPCR検査など)
・それぞれの行程での感染防止対策はどうするか
・万一感染者が出たときにはどう対応するか
このように「悩む」と「考える」を分けることが、校長がすべきことです。
悩んで意味のあることと、意味のないことを分けます。そのうえで、今自分ができることだけに集中するのです。
「悩むのではなく、考える」という態度と姿勢があれば、どんな困難な事態に対しても、やるべきことはあると思います。
考えて、知恵を出せば、できることはあるはずです。
コロナ災禍という先がに通しにくい現状が続きしんどいですが、こんなときこそ自分の頭で考えることが不可欠だと思います。