箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

「悩む」と「考える」を分ける

2021年09月17日 07時17分00秒 | 教育・子育てあれこれ


このコロナ災渦で、校長は修学旅行を実施するかどうかで考え悩むこともあります。

もともと「鍋ぶた式」と言われる学校の組織体制では、教職員が責任を持って職務にあたってくれても、最終責任はたった一人、校長がとることになります。

中学校の場合、1学期に実施予定だった修学旅行を、2学期に延期すると決めました。

ところが、デルタ株が全国的に猛威を振るい、感染が拡大しました。

「修学旅行を実施して、感染生徒が出たらどうしよう・・・」と、ああでもない、こうでもないと校長は悩んで、前に進めない状況に陥ります。

でも、悩んでいるだけでは、事態は前に進みません。「うまくいくだろうか。大丈夫だろうか」と思案するのは、ただ「悩んでいる」だけです。

それよりも、どういう対策をとれば修学旅行が実現するのかを調べたり、旅行業者と打ち合わせながら検討するのが「考える」ことです。

具体的には・・・
・行くならその前に何と何をやるべきか(生徒全員と引率教職員全員のPCR検査など)
・それぞれの行程での感染防止対策はどうするか
・万一感染者が出たときにはどう対応するか 

このように「悩む」と「考える」を分けることが、校長がすべきことです。

悩んで意味のあることと、意味のないことを分けます。そのうえで、今自分ができることだけに集中するのです。

「悩むのではなく、考える」という態度と姿勢があれば、どんな困難な事態に対しても、やるべきことはあると思います。

考えて、知恵を出せば、できることはあるはずです。

コロナ災禍という先がに通しにくい現状が続きしんどいですが、こんなときこそ自分の頭で考えることが不可欠だと思います。