もしかしたら、子供のころ以来かもしれない、母と映画に出かけました。
観た映画は「硫黄島からの手紙」です。
箱根駅伝の道路規制をかいくぐって、映画館に到着。
少し余裕があったので、コーヒーを飲んだりして過ごしました。
母とは3年ほど前に、天王洲アイルに木の実ナナさんと浅丘ルリ子さんのお芝居「伝説の女優」を観にいって以来の”文化的お出かけ”です。(笑)
母は第二次世界大戦の空襲体験ありです。
なので、映画の中で描かれる、「憲兵」とか「召集令状」とか「千人針」の存在を生で経験しています。
子供心に、戦争の恐怖や戦争が終わった開放感を身をもって感じているたくさんの方がたのうちの1人です。
その母が帰りの車の中で言いました。
「戦争って、戦地で戦っている兵隊一人ひとりは、本当に普通の人。敵も見方もないのよね。戦争は嫌だね。でも、国益に絡む戦争よりももっと厄介なのは、宗教や民族紛争よね。シーア派とかスンニ派とかさ」
母、ちょっと見直したわ。
ツチ族とフツ族の対立を描いた「ホテルルワンダ」も観てみてね。
母、映画の途中でトイレに行きたくなり、途中退場しました。
トイレから戻って、自分の席には戻ってこなかったのですが、適当に空いてる席に座って、続きを観ていたそうです。
母、やるわね。
さて、「硫黄島からの手紙」ですが、よかったです。
硫黄島での戦いを、アメリカ側からと日本側から見て描かれた2部作のうちの1つがこの作品。アメリカ側から描かれた「父親たちの星条旗」は観ていませんが、この「硫黄島からの手紙」も英語字幕がついて、アメリカで公開されるのでしょう。(もうされているのかな?)
戦闘シーンは「プライベートライアン」みたいでした。
さすが、スピルバーグ監督も参加しているだけあります。
出演者は日本人でも、やはりハリウッド映画です。
主演は渡辺謙ということになっていますが、私としては憲兵崩れの清水を演じた加瀬亮さんがよかったです。
この映画も、観てムダじゃないです。
DVDになるのを待ってもいいですけど、戦闘シーンは大きなスクリーンとドルビーサウンドでぜひどうぞ。
映画鑑賞でいいお正月でしたね。私も是非観たいと思っています。
『男たちの大和』を観た時に本当に痛ましい戦争の悲劇は永遠に語り継がれて忘れてはいけないと思いました。ほんとmiauleuseさんのお母様と思いは同じです宗教って幸せになる為に心の支えにするものですよね。まあ国が違えば宗教のあり方も違うから仕方がないけど・・一日も早く地球上に殺し遇いがなくなる日が来る様に祈るだけですね。
自分の母親がどんどんおばさん化していくのを目の当たりにすることが多い日々の中で、「母もなかなかやるじゃない?」って思える出来事があると心が暖かくなりますよね。
この映画、私も見ましたよ。「星条旗」のほうも。
集団自決のシーンとか、日本じゃ作れない映画だなと思いました。別の映画で終戦間際の昭和天皇を描いた「太陽」というのもロシア人の監督で、まだまだ日本には越えられない壁があるのだなと思います。
私たちは、飢餓や伝染病に苦しむ必要も、内戦に怯える必要もない国の、平和な時代にたまたま生まれることができました。そのことにまず感謝するべきかもしれませんね。
こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いいたします。<(_ _)>
集団自決のシーン、すごかったですね。
「天皇陛下万歳」のシーン、アメリカ人(というか日本人以外の人々)はどう見るのだろうと思いました。
戦後世代に日本人にすら、ある意味異様に映るシーンです。
この映画は、戦場で起こったことを淡々と描きつつも、兵士については細やかな目で描いていると思います。
投降され打たれて死亡した兵士が忘れてしまった千人針のエピソードなどなど・・・。
日本人には越えられない壁、今の若手の監督が戦争映画を撮ったときが楽しみでもありますね。