三日間連続の通院も今日で終わり。
同じ病院に毎日通うのもちょっとね。
科と診察日、検査日が違うからやむを得ないんだけれどね。
今日も受診後、お出かけ。
みぞれ交じりの雨の中、妙心寺に行ってきました。
ナビがむちゃくちゃで、最も近いところ?で案内終了。
行き止まりの細い道でした!
必死でぐるぐる回って北門にたどりつきました。
駐車場があってよかったあ。
まずは大庫裏、経蔵。
お寺の建物ってよく似ていますね。
この入り口入って左横に大きなかまどのたき口が数個。
上には煙抜きが設置されています。
鍋などを載せるコンロ側、厨房(ちゅうぼう)側とのあいだには壁があります。
ご飯を炊くお釜は二斗分を一つのお釜で炊けるとのこと。
厨房側の床は廊下より一段下がっていて、水などが流れていかないようになっていました。
おくどさんってよそでは土間にあるのが多いと思いますが、
こちらはたき口は土間、コンロ側には板張り。
巨大です。
水は、裏に大きな井戸、そこからトユを使って
厨房にある大きな石造りの水槽?に水が来るようになっていました。
底に穴が開けてあったから、
米をといだり野菜を洗ったりの流し台だったかもしれません。
屋根は近年瓦葺きだったのを創建当時のこけら葺きに作り替えられたとのことで、
瓦屋根の煙抜きの蓋になっていた「波乗りウサギ」の飾り瓦が展示されていました。
波は「水」、火災防止。ウサギは多産。瑞獣だそうです。
食堂(じきどう)、大廊下など。座禅会の折のお食事をするスペースだとか。
「大廊下」、大広間といってもよいくらいの立派なものでした。
次に経蔵へ。
雪の中、移動です。
お堂の真ん中に回転する、お経をいっぱい収めた輪蔵というのがあって、
それを回転させたらすべてのお経を読んだことになる、というもの。
アジアのどこかの国にもそういうのがあったような?
今は回転させるのは年に一回お経の虫干しをするときだけだそうです。
冬の旅のガイドブックでは、経蔵正面に座る傅大士の写真があるのですが、
残念、現地では横顔が見えるだけでした。
経蔵をあとにこんどは養徳院へ。
雪は相変わらず。
こちら、天正11年秀吉の重臣石河光重(いしこみつしげ)が父の菩提を弔うために創建。
お茶がいいのかお酒がいいのかという問答の書、細かい文字でびっしりと。「酒茶論」の掛け軸。
阿吽になっている二福の鷹の絵。
鑑真和上のものと伝えられる鉄鉢。
柱のくぎ隠しは石河家の家紋である向かい鶴。字が違うかもしれません。
室内写真不可なのでお見せできません。
窓辺にかなりふくらんだ福寿草が飾られていました。
少し季節がすすんでから拝観される方は
落ち着いたモノトーンの鷹の絵と
鮮やかな福寿草の対比が見られるんでしょうね。
お庭は、小さいけれど枯山水のすてきなものでした。
雪の中、お庭には梅の花が咲いていました。
養徳院を出て大雄院(だいおういん)へ。
慶長8年尾張家家老石河光忠が父の菩提を弔うために創建。
父の菩提を・・・このフレーズ、多いですね。
養徳院の石河さんはこの人のおじいさん。
豊臣に仕えた石河家は西軍に参加したので、助命をされたけれど、領地没収となりました。
石河光忠さんの生母は光忠さんを生んだあと実家に帰り、
その後家康の側室となって尾張藩主を生んだ方だとか。
そのご縁で光忠さんは尾張藩に取り立てられて、
尾張の石河家の初代になった方だそうです。
ややこしい。現場で説明を聞いただけではよくわかりませんでした。
瓦に注目。
丸い日の丸みたいなのは、石河家の紋、向かい鶴の略紋だそうです。
お仏間にも略家紋があしらわれていました。
建物入り口の瓦はきちんと家紋。
襖絵は猿が遊んでいる部屋、
唐の武将で長寿を全うして将軍職に上り詰め、子宝に恵まれた武将の晩年を描いたもの、
ひまわりの絵、などなど部屋ごとに違う意匠で作られていました。
お庭は、枯山水の部分や池のある部分、池のある部分は歴史が新しいとのこと。
枯山水の松の横・・・樹木の化石が置かれています。
このお庭、椿と皐が植栽されていて、 花時は大変見事だそうです。
妙心寺を出て、まだ歩数が五千歩くらいだったので、東山ドライブウェイを登って
青蓮院の青龍殿に立ち寄りました。
手前の阿含宗のところに迷い込んでしまったりしながら
頂上の公園の駐車場に車を止めてあとは歩きです。
お目当てはガラスのお茶室。
雪がいっぱい残っていて大変冷え込んでいました。
青龍殿の青不動さんはレプリカが常時置かれていて
本物は特別の時に拝観できるそうです。
青不動さんの前の床は床暖があってゆっくりと座らせていただきました。
お堂をまわって大舞台へ。
ガラスのお茶室が見えてきました。
ちゃんと炉もあります。
舞台から見下ろせば、平安神宮の鳥居や知恩院の御影堂修復工事中の建物も。
お堂とお茶室を大舞台から。
将軍塚があったのはここ青蓮院。
今日の雪もいいけれど、桜や紅葉のシーズンに来たらきれいでしょうね。
雪国だったのに、下山したら、地面は濡れているだけ。
お山の高さを感じました。
全部で七千歩くらいになりました。