みどりの野原

野原の便り

7月17日② 万葉講座 柿本人麻呂 妻の死の後に泣血哀慟して作る歌

2022年07月17日 | Weblog

柿本朝臣人麻呂が、妻が亡くなった後に、泣血哀慟して作る歌。

長歌2首と短歌

「泣血哀慟」とは血の涙がでるほど嘆き悲しむこと。

長歌①「天飛ぶや 軽の道は 我妹子が 里にしあれば・・・・」

この歌碑は先日橘寺の西、「羽易の山の碑」の近くで見た。
妻が住んでいた「軽」は橿原市の大軽町だそうだ。
古代、物々交換の「軽の市」として栄えたところ。

軽の里に住んでいた妻は人目を忍ぶ間柄だったらしい。
会いたいけれど、度々会いに行っては人目につくし、人に知られてしまう。でもずっと思い続けていようと思っている時、突然、使いの人から妻が亡くなったことを聞く。
日が暮れるように、月が雲に隠れるように、寄り添い寝た妻が亡くなった。どうしていいのか・・
千分の一でも心が慰められるかと、妻がよく通っていた軽の市に出かけてみたが、耳を澄ませても鳥の声も妻の声も聞こえず、妻に似た人もいない。どうしてよいかわからず名前を呼んで袖を振った。

短歌2首

長歌②「うつせみと 思ひし時に取り持ちて わが二人見し 走り手の・・・」
これは先の妻とは違う人らしい。みどり子を残して亡くなったよう。
子が泣いても与えるものもなく、子を抱いて妻と寝た寝室に行き、昼夜わびしく戸惑いながら暮らす。
「奥さんは羽易の山にいますよ」と言う人がいて、岩を踏み分け行ってみるが、いるわけもない。

うろたえている姿が浮かぶ。 その後子供はどうしたのだろうか。

短歌2首の内の1首 天理市に歌碑がある。
「衾道を 引手の山に 妹を置きて 山路を行けば 生けりともなし」
「引手の山」は竜王山あたりらしい。そこに妻を埋葬して、山道を帰ってくるが生きた心地がしない。
奥さんは火葬して埋葬されたようだ。

大伴宿禰家持が独り天漢(天の川)を仰ぎて作る。七夕の歌 8首
その内の1首
「秋されば 霧立ち渡る 天の川 石並み置かば 継ぎて見むかも」
天の川に飛び石を置いたら、いつでも会えるでしょうか。
「天の川」に「飛び石」という発想が面白い。

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7月17日① 高取城 ヤマユリとビックリおまけ。オオセンチコガネ ショー。

2022年07月17日 | Weblog

先日つぼみばかりだった高取城のヤマユリ 今日は再挑戦。
今日はストック持参。


山道にいたカエル。背中側 真っ黒


お腹側も真っ黒 細かい粒々。
この頃、カエルが気になるが、調べてもわかりづらい。

数々の門跡を通り・・

大手門跡 桝形  
桝形が多いのも高取城の特徴。強固な守り。


トリカブトの仲間 他の場所にもあった。


モミジ植樹。シカから防ぐ防護ネットで囲われている。


本丸下の高い石垣の前の大きいスギは御神木。


高い石垣 上の本丸跡へ登る。

その後、ヤマユリの咲いている場所へ。


石垣にヤマユリ群生。香りが降ってくる。
だいぶ咲いているが、まだつぼみの方が多いな。


大輪のヤマユリ 豪華。でも派手ではない。
しばし鑑賞。そして写真撮影・・むつかしい。

ヤマユリを楽しんで、帰り道、オオセンチコガネの死骸にアリが集まっていた。
命の循環を思う。

妹が「ここにもオオセンチコガネいるよ」というので見ると・・
何と、シカの糞を運んでいるではないか!

オオセンチコガネは山道でよく見る。動物の糞を食べることも知っているが、実際に運んでいるのを見るのは初めて。
うわ~~。うれしい~~。


シカの糞を前脚で抱えて?持って?後ずさり。

テレビで見る大型のフンコロガシは、スカラベとして紹介され、動物の糞を丸め、後ろ足で玉を転がして運んでいるのを見る。
オオセンチコガネは引っ張って運ぶようです。
シカも、シカの糞は丸める必要なし。

後脚で転がす。引っ張って後ずさり。・・どちらにしろ、運ぶ方向が見えないのに目的地へ運んでいる、というのは不思議だ。


どこへ運んでいくのかな?
途中、いったん糞を放して落ち葉の下へ・・
運ぶのをあきらめた?私たちが見ているから?

その後、戻ってきて、又糞を引っ張って、落ち葉の下へと消えた。
この下に、巣穴があるに違いない。

この間4・5分。うれしいオオセンチコガネ ショーだった。
ユリもうれしかったが、おまけが大きかった。

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