私の20代の頃は結構どの町にも貸し本屋が有った、21歳の頃転職して大田区の隅っこに有る寮に入ったのだが近くの私鉄駅近くの路地で見つけた小さな貸本屋が私の書庫だった、最初は姉の影響で松本清張や高木彬光の様な推理物だったが大体読み切って次をどうしようと言う所で「日本国民文学全集」と言うのが目に付いた、貸し本屋はその店主の趣味が反映される部分が有って今ままで住んでいた所の貸本屋には無かった種類だった。
時代物が殆どで初めてのジャンルだったので全集の端から借りる事にする、此処で柴田錬三郎や山本周五郎、吉川映治、子母沢貫など、直木賞の名前が直木三十五だと言う事も此処で知った、其処から作家個人の好みで読み込んで行く事になって吉川英治と「あおべか物語」と「油断大敵」「さぶ」等々山本周五郎はかなり読んだ、
海音寺潮五郎、村上元三が佐々木小次郎と宮本武蔵を書いていて読み比べると主人公の雰囲気が全く違って面白かったり、
中里介山の大菩薩峠の机龍之介と眠狂四郎がごっちゃになったのは恐らく映画の市川雷蔵のせいだろう。
その後又引っ越して貸本屋から遠ざかった頃読んだのは又推理物、と言っても少しおどろおどろとした物で、その頃私のアパートに転がり込んでいたスナックの女の子がやたらに読んでいたのが横溝正史だった、近くに有ったスナックの子だが何時の間にか私のアパートに住み着いていて昼夜が反対なので顔を合わせるのは私が飲みに行った日だけでそれ以外は私が寝た後に帰って来て会社から戻るといなかった、彼女が寝床にしていた炬燵の上に乱雑に文庫本が積んであってぱらぱらと見ていたら嵌ってしまった、系統が似ているので江戸川乱歩の人間椅子とかパラノマ島奇談とか小栗虫太郎とか一寸異常の方向に進んでしまう、(この娘は何時の間にか居なくなった)
今の女房と知り合った頃は偶々両方ともイギリス推理作家に夢中になっていてお互いに買う作家を決めて交換して読んでいたがまあこれがきっかけの様な物なのだが、喫茶店で2人で黙って文庫を読んで「じゃあ」と帰ってきた事も結構あった。
女房の推薦はクロフツの「樽」だが自分はエラリークインとヴァンダインが気に入っていた、夫婦2人共「イカサマだ」と言うのはアガサクリスティだが有名作品は大抵読んだ、その後女房は本人曰く「明るく楽しい殺人事件」の西村京太郎や和久俊三に行って(これはテレビのせい)自分は司馬遼太郎に向かう、女房は最近娘から東野啓吾を貰って読んでいた、私は余り興味が無かったのだがテレビの「新参者」を見て読んでみる気になって一冊読んだ、確かに面白い、が題名は忘れた、
電子ブックを買ったので読み残した名作を拾い読みでもしようと思うが未だ売られていないのが残念だ、
昨日返ったら息子から誕生日のプレゼントが届いていた、娘は未だだが毎年夫婦の誕生日に届くのは女房が日本酒で私には焼酎だ、実に良く親を理解している子供たちだ
時代物が殆どで初めてのジャンルだったので全集の端から借りる事にする、此処で柴田錬三郎や山本周五郎、吉川映治、子母沢貫など、直木賞の名前が直木三十五だと言う事も此処で知った、其処から作家個人の好みで読み込んで行く事になって吉川英治と「あおべか物語」と「油断大敵」「さぶ」等々山本周五郎はかなり読んだ、
海音寺潮五郎、村上元三が佐々木小次郎と宮本武蔵を書いていて読み比べると主人公の雰囲気が全く違って面白かったり、
中里介山の大菩薩峠の机龍之介と眠狂四郎がごっちゃになったのは恐らく映画の市川雷蔵のせいだろう。
その後又引っ越して貸本屋から遠ざかった頃読んだのは又推理物、と言っても少しおどろおどろとした物で、その頃私のアパートに転がり込んでいたスナックの女の子がやたらに読んでいたのが横溝正史だった、近くに有ったスナックの子だが何時の間にか私のアパートに住み着いていて昼夜が反対なので顔を合わせるのは私が飲みに行った日だけでそれ以外は私が寝た後に帰って来て会社から戻るといなかった、彼女が寝床にしていた炬燵の上に乱雑に文庫本が積んであってぱらぱらと見ていたら嵌ってしまった、系統が似ているので江戸川乱歩の人間椅子とかパラノマ島奇談とか小栗虫太郎とか一寸異常の方向に進んでしまう、(この娘は何時の間にか居なくなった)
今の女房と知り合った頃は偶々両方ともイギリス推理作家に夢中になっていてお互いに買う作家を決めて交換して読んでいたがまあこれがきっかけの様な物なのだが、喫茶店で2人で黙って文庫を読んで「じゃあ」と帰ってきた事も結構あった。
女房の推薦はクロフツの「樽」だが自分はエラリークインとヴァンダインが気に入っていた、夫婦2人共「イカサマだ」と言うのはアガサクリスティだが有名作品は大抵読んだ、その後女房は本人曰く「明るく楽しい殺人事件」の西村京太郎や和久俊三に行って(これはテレビのせい)自分は司馬遼太郎に向かう、女房は最近娘から東野啓吾を貰って読んでいた、私は余り興味が無かったのだがテレビの「新参者」を見て読んでみる気になって一冊読んだ、確かに面白い、が題名は忘れた、
電子ブックを買ったので読み残した名作を拾い読みでもしようと思うが未だ売られていないのが残念だ、
昨日返ったら息子から誕生日のプレゼントが届いていた、娘は未だだが毎年夫婦の誕生日に届くのは女房が日本酒で私には焼酎だ、実に良く親を理解している子供たちだ
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