梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

年金制度とつい最近までの家族のあり方

2011-01-24 09:50:33 | 雑記
我々の少し前までは年金なぞは無かった筈である、しかし高齢者が住処をなくして孤独に死亡して発見されると言う様な事は無かった。大抵の家庭は三世代の同居で互いの役割をこなして住んでいた、そして其れが順繰りに送られて文化の継承をしてきた、
これは日本に限った事でなく古い歴史を持つ民族は当然の様にそうしている、社会の最小単位は家族だ、これが集まって集落となり、集落が集まって村となり、互いの利害が錯綜する様になってルールが出来、他の民族とアイデンティティの違いから国家が生まれた、社会の目的はその継続と発展が大きな目的である、だとすれば社会の最小単位である家族、家庭は社会のコア部分といっても差し支えないだろう。今の家族のあり方、核家族化が急速に広がったのは敗戦によるアメリカ統治下でのアメリカ礼賛からではないか、アメリカと言う国は未だ僅か250年程度の文化しかない、其れが資本主義と軍事力によって急激に拡大してしまった国だ、本当の意味の人間文化を発信するには余りに幼稚な国だ、ヨーロッパ諸国も中東、アジアの国も恐らく今の日本ほど核家族化はしていないのではないか、
国民年金制度で核家族化のまま生活を維持出来る程の支給はかなり難しい、医療保険制度も高齢者家庭を対象に目を届かせるのは更に難しく、目が届かない事が更に病状悪化を増やしている。
共稼ぎ世帯の幼児を預かる為の施設も必要だ、子供手当てでは対処できる話ではない、こう言うと観念的で意識の問題だ、道徳教育、宗教の問題だと言う意見も有るだろう、確かにその教育は必要だが核家族化がその荒廃に拍車を掛けているのも確かだ。
宗教的と言うならアメリカのWASPと呼ばれる連中はその名の示すとおり「プロテスタント」の筈でこれだけの問題ではないだろう、生まれて洗礼を受けても彼らの崇拝する教祖は力と富だ。
政府の言う最低年金7万円で生活出来るか考えてみるが良い、都内だとすれば四畳半風呂なしトイレ共同でも駅から10分前後だったら3万掛かる、インフラで1万円は掛からないにしてもそれだけで4万近くが出てしまう、着る物どころか食料すら厳しいだろう、着る物は当然買えない、病気をしたら苦しみながら孤独に死を待つだけだ。しかしそれだけでも国の原資は無い、借金で支えても先は見えない、年金を上げる事より今までのセーフティネットを修復する事を重視したい、これが出来なければ結果的にはもらった年金の大半は家賃で消えてしまう、
公的な住宅は今の様な2DKを数多く作るのではなく3DKと1DKを連結した物にし、世帯登録を3世代でもひつとの世帯として住民登録する事を条件に税制優遇なり、建設補助なりを出す、今までの様に家庭に嫁とか、婿を取るのではなく、家族と言う共同生活をする、
玄関とお勝手は別にして間に連結できる扉をもうける、子供が育って生計が立つ様になり、親世代がリタイアしたら壁を隔てて生活圏を維持しながら協力生活をする、いわば隠居所を隣に設けるのだ、そして世代が順送りになる時に住まいをスライドさせて行く、戸建が理想的だが難しいだろうから集合住宅では隣接が難しかったら同じフロア、其れも難しければ同じ建物、団地だったら最低限同じ団地内に生活圏を設け、3世代が互いに行き来する事で子供の情緒教育と爺婆の手で現世代の手助けをすれば良い
此処に投資する事により男女就業率も少子化率も下がり、安定した国家基板が築けるのではないかと思う。