チタンの素晴らしさと、使い方や感想、
そして、「よくある質問とその回答」などを書き綴って行きたいと思います。
ミラクルチタン(チタンオンラインショップ 店長日記)
2010.01.11 迎春の飾り#4(造花の菊)
(1)
この菊は、造花ですが、昨年末に見付け、強く引きつけられて買いました。
何故なら、幼い頃、着せてもらっていた大好きな晴れ着に、この菊が描かれていた
からです。
濃い紫の生地で友禅模様の、豪華なすばらしい着物でした。
この菊の花と、様々な小花や御所車などが描かれた古代模様の美しさが、 脳裏に
蘇って来ます。
生地は、ちりめんの様な、少し縒りの入ったものでした。
裏地は、真っ赤な絹でした。
しかし、中が赤で、裏が黄色の、こんな菊が、本当にあるのでしょうか?
着物の中の菊の花は、確かにこの花でした。
(2)
私は、この菊を見たとき、胸がズキンとしました。
4年前の引っ越しの時、「要らないものを捨てる」のでなくて、「要るものだけ持って
行く」ことをしないと、マンションでの快適な生活は出来ないとの知人のアドバイス
を受け入れ、心を鬼にして捨てて来たものを、思い出して胸がキュンと痛くなること
がありますが、今回、まさにそうでした。
引越後、数年の間に、こんなことが、幾度もありました。
でも、そんな覚悟で物を整理したからこそ、引越が出来たのだと、自分に言い聞かせ
てきました。
引越整理の時、亡き母が着物の端切れを入れていた古い木箱を見付けた時、この濃紫
の着物の小さな端切れを見ましたが、目をつぶって全部捨てました。
あの端切れだけでも、ポケットに突っ込んでおけば良かった。
この私の行動は、結果的に母との思い出まで断ち切ろうとしたかの様な気がしてきて、
自らを強く責めてしまいます。
せめて、この造花の菊を、あの端切れの代わりに、大切にして行こう。
そう思った途端、私は、ワ~と泣きたい様な、こみ上げてくるものを感じました。
やがて、ふと思いました。
それで、この菊が、現れてくれたのかも知れない。思い出の絆を繋ぐ為に…。
きっとそうだ。
そうと思うと、急に心が軽くなり、私は、感謝で一杯になったのでした。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )