4月28日(木)
驚いた。
昨晩、2時を過ぎて寝て、辺りがすっかり明るくなったのが厚手のカーテン越しに分かる。すっかり夜が明けたらしい。4時間以上は寝ていたんだろう。
天井近くに掛けてある時計を斜め下から見上げると、何と午後1時前!4時間どころか11時間近くも寝ていたということか?
最近よく眠れると思っていたけど、ここ数十年、11時間も寝るなんてことはなかった。・・・と思う。
能く目を凝らしてもやはり1時前。
とにかく床から出て、用を足し、目覚ましに水を一杯、と思って台所に向かう。
水を飲みながら横目で時計を見ると6時過ぎ。え?どういうこと?
コップの水を三分の二くらい飲んだ辺りだから、別に「飲むのをやめてまじまじと見る」なんてことはしないで、横目で見た時計の文字盤を脳裡に浮かべながら残り三分の一ほどの水を飲み続け、併せて「???」と並べてみる。
民放の番組でクイズの答えをCM明けにやるため、引っ張りまくるのに似ている。あれはいらいらするけど(だからそういう番組は録画しながら見るんだけど。録画ならCMを飛ばせるから)自分でやる分には楽しい。
正解は午後1時前なんかじゃなくて午前6時過ぎだ、ということは既に感覚で分かっている。でも、分かり切っている答えの答え合わせをする、ってのはなかなか楽しい。
二階の掛け時計には秒針がない。だから「ああ、ちゃんと動いているな」と確認することはない。
文字盤は白色で、針は銀色。これだけでも相当に見辛い。
秒針が無くて、白い文字盤に銀色の針。そしてこの針が長短共に太短い、ときている。
長針が12時を回り、短針が6を少し過ぎたところにあったのを見落として、長針の指しているのが時刻だと見誤っていたらしい。
そうなると、4時間ほどしか寝てないことになる。
ということで、また寝た。
今度は8時少し前に目が覚め、朝食にする。
1時半を回ってSRでコーヒーを買いに出る。寄り道をせず、それだけで帰る。
帰宅と同時に玄関に置いているカブ用のヘルメットに替える。
今度は郵便局に行き、来月分の生活費を引き出す。
見間違いで始まった一日は、何だか少し得した気分。
何しろ午後1時と思ったのが午前6時だったわけで、7時間も儲かったということだ。
で、そのうち2時間ほど二度寝に使ったとしても、差し引き5時間も自由にできる時間が転がり込んだわけだから。
「慌て者!」とか「寝惚けていただけだろ?」とか「また耄碌の予行演習か?」とか。
「いかん、いかん」と厳しく自己批判するより「やったぁ。儲けた!」と思う方が楽しい。何しろ誰にも迷惑かけてない。強いて言えば自分が一番振り回されたわけだ。
それを自分は迷惑だなんてこれっぽっちも思わないで、能天気に受け止める。
地図を持たずツーリングに出て道に迷い、でも日が暮れるまでにはまだまだ時間があって、日が暮れても宿泊先は決まっているから全く問題はない、みたいなもんか。あ、それは宿泊先に迷惑がかかるか。