寒くなってきた。
この頃はSRの始動時にアイドリングが低くなっていて、煽らなければ折角掛かったエンジンが止まりそうになることがある(止まったことはないが)。
それでアイドリングを調節するスクリューをちょっといじるのだが、そうすると今度はエンジンが暖まってからのアイドリングが1500を超えていたりする。加減が難しい。
キャブレター車はそんなもの、と言われるがこれまで通勤時に乗っていた時はそんな心配をしたことは全くなかったから、やっぱり古くなったことや以前ほどは乗らなくなったことなどと無関係ではなかろう。
エンジンの掛かり自体は良い。よっぽどのことがなければ一発で掛かる。
近くの郵便局で生活費を引き出し、その足で鵯台へ。
予定通りベーコン、フランクフルトソーセージ、厚切りソーセージ(?)、それに加えてうどんを買う。この二回ほどはたい焼きは買ってない。
帰ろうとSRのエンジンを掛ける。
走り出してヘルメットのシールドを下げたら、左手に妙な感触があってシールドが外れた。
「えっ?!」となって何とかしようとしたが、走っている最中だ、走りながらどうにかできるようものではない。
何よりこれは異常だ、有事だ。とにかく止まって、落ち着いて何らかの方法を講じなければならない。
幹線を外れた道路脇にSRを停め、縁石の上に座って取ったヘルメットを見る。外れたのは左側だけで、右はしっかりしているみたいだ。原因は分からない。が、とにかく左側だけシールドが外れている。
「買い物客が通行時、ヘルメットホルダーに掛けていたヘルメットにぶつかった?」と予想してみた。
絶対にないことだとは言い切れないけど、そしてその際は左側だけ破損する可能性も確かにあるだろうけど、そんなことを考えたって、今この瞬間には意味がない。
今更原因を考えたってどうしようもないし、何より今から家に帰るのだ、犯人捜しよりとにかく何とかしなくては。
いろいろやってみるうち、不用意にシールドの開閉をしなければ脱落はしないのでは、という推論が立った。
とにかく帰って改めて見直すこと。
散々苦労してヘルメットからシールドを外す。
能く見ると左側のシールドホルダーの軸の爪の一部が折れている。折れた部分もシールドホルダーの中に残っていた。
強力な接着剤でくっつけるかとも思ったが、折れた時、変形もしたようで、下手すると事故にもつながりかねない部分だからこれは部品を買って直す(直してもらう)しかない。
上手くいけばシールドはそのまま使えるはず。だから最悪の場合でもヘルメット本体を買い替えるところまではいかないだろう。
2時頃帰って来て、ここまで。
無情にも時間は矢のように過ぎていく。
そろそろ3時。
(続く)