Will9月号別冊 「習近平中国の暴走が止まらない!」
を買って来て読み始めた。
いつものことながら、雑誌というものは刺激的な標題をつけることで読者の目を惹こうとする。これは右も左も変わらない。けれど、そうやって感情を刺激するのが物を考える際のきっかけになることも多い。
今回は、その中の対談の一部を。
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「コロナ宣伝戦(プロパガンダ)をみれば南京大虐殺のウソがわかる」
石平 (評論家)
竹内久美子 (動物行動学研究家)
~(略)
竹内
「武漢ウイルス」はまるで第三次世界大戦の様相を呈していませんか。中国+親中国vsその他の国と。そんな中で、中国共産党のプロパガンダがすさまじいですよね。
石平
中国は伝統的に宣伝戦を重視します。その証拠と言っては何ですが、武漢でのウイルス拡散を、中央政府が初めて公式に認めたのは一月二十日。それから五日後、対策チームが発足します。トップは李克強首相ですが、副リーダーを見ると驚きます。誰かと言えば、最高指導部である中国共産党中央政治局常務委員会のメンバーの一人、王滬寧(おうこねい)。彼の担当はイデオロギーと宣伝!
竹内
感染症対策本部なのに・・・・。
石平
中国宣伝部部長も対策チームに入っています。ところが、衛生部長や国家衛生健康委員会委員長は、なぜか参加していない。
竹内
それだけ宣伝戦に力を入れている証拠ですね(笑)。感染症が広がることはどうでもいいんでしょうか。
石平
中国共産党は「感染症対策=宣伝工作」と見ている。人民の命を守ることよりも、宣伝工作によって人民をいかに騙し、国際社会の目をいかに欺くかーそれがすべて。
前例があります。二〇〇八年、北京五輪開催の直前、四川大地震が発生しました。その即日、温家宝首相(当時)が、被災地を訪問。それと同時に北京では中央宣伝会議を開催しています。被災地の救出・救援は後にして、宣伝工作が優先されているわけですね。
竹内
中国共産党のすさまじさが表れています。中国は武漢ウイルスを自国初ではなく、日本、あるいは米国発であるとのキャンペーンを始めています。こんなウソに国際社会が騙されるとは思いませんが、過去の中国を見ると、そうも言っていられません。下手をしたら「南京大虐殺」のように何十年か後には、それがあたかも"真実"であるかのように定着してしまうかもしれない。実際に、日本は中国の執拗な宣伝戦に敗北している面もあります。その証拠が先の教科書検定ではありませんか。南京事件の記述はいつまでも残り続けているのです。
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「宣伝」と言えば、何んとなし、我々日本人は「営利目的の」情報拡散活動、と思ってしまうけれど、本来の「宣伝」は文字通り「宣り、伝える」。そして、言葉にして広めること自体は営利活動と同じではない。
そう考えると、却って「宣伝部」とか「宣伝相」・「宣伝省」ってのは、「皇国」や「王国」以外の国にとってはあって当たり前のものと言えるのかもしれません。そこをしっかり押さえないと人民は権利の主張をするばかりになり、「国家」は存続できなくなるでしょうから。
それにしても次から次へと大陸の各所で爆発事故が起きていますが、どうなってるんでしょうね。宣伝活動はうまくいっているから、日本のメディアで大きく取り上げられることはないみたいですが。