ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

むずかしいことをやさしく~ふふふ・井上ひさし

2009-02-05 22:32:48 | 本の少し
ふふふ
井上ひさし
講談社文庫・448円
☆☆☆

久しく落語会に行けてません。
まあ、先週の土日が、いそがしくて抜けたのが寂しいですが、
昨日からの東京出張で読んだ本のご紹介。

この本は、講談社の「小説現代」に2001年1月号から、
2005年1月号までのエッセイ45本をまとめてある。

一見、ユーモアたっぷりの井上ひさしさん節と思いきや、
なかなかの硬派、批判的な視点で、特に今の日本の政治を憂う。

「問題の出し方」という、エッセイでは、
少なくとも入試試験問題の出し方については
よその国から学んだら良いとある。

アメリカに続いての、フランスの大学入試問題となると、

「夜更けにセーヌ川の岸を通りかかった君は、一人の娼婦が
いままさに川へ飛び込もうとするところに出会う。
さて、君は言葉だけで彼女の投身自殺を止めることができる
だろうか。彼女に死を思い止まらせ、再びこの世で生きて行く
元気を与えるよう説得せよ。」

暗記だけでは無く、自分自身の人間としてのいきざま
日頃の人生観が問われる。

でもこの問題、ずばり江戸落語の「文七元結」でおます。
日頃から落語好き、人間好きの皆様にとっては、
色んな答えがでてきますやろな。

ちなみに、私の答えは、本に書いてある
アンドレ・マルローという生徒とほぼ同じ。

知りたい方は、本を買うか、立読みするか。

まあ、ひさしぶりの、井上ひさしさん。
残り44編買って読むだけの価値はありますが。
コメント
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