チュウは忠臣蔵のチュウ (文春文庫) | |
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文藝春秋 |
「もう・・・なにがなにやらさっぱりわからぬわ!」と、
内蔵助が叫ぶところがあるが、私とて、同じ。
粗筋は、江戸城殿中で、播州赤穂の城主浅野内匠頭長矩が吉良上野介義央に
刃傷に及ぶ、これすなわち、忠臣蔵なのだが・・。
そのあと、内匠頭は身替りが切腹して、延命、影の人となる。
四十七士も、身替りが切腹、これもまた延命。
討ち取ったと思った上野介も、実は身替わりで、生き延びている。
世間では、仇討をし潔くよく切腹した義士と、武士の鑑と、賞賛しているのに
実は、すべての者が生きているとは、
「もう・・・なにがなにやらさっぱりわからぬわ!」のことば、そのままの感想。
出張中で、読む本がこれ一冊でなければ、到底最後まで読了しなかったであろう本。
田中啓文さんは、やはり、笑酔亭梅寿謎解シリーズの落語噺に限りますな。
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