ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第4回・いかいの寄席

2012-07-01 23:05:07 | 笑福亭鶴二

素敵な韓国の調度品に囲まれた会場。
あいにくの雨にも関わらず、60人の大入り。








落語会にはお茶付、私は「十全大補湯」という漢方10種がブレンドされたお茶。


嫁さんは、棗(なつめ)茶、血をサラサラにするらしい。
どちらも、飲んでいて即からだに良さそうで、それでいて美味しい。

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落語も、新治さんの「中村仲蔵」、最高。
聴いていて、心に良さそう、そんな噺。


一、桂寅之輔・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」

マクラで笑い。・・・・・・凄い。
マクラで笑いがあると、演る方も、聴く方も、こんなにリラックスして
落語が聴けるなんて、改めてマクラの効用を再認識。

盗人の新米、兄貴、親分とそれぞれのキャラも聴く度ごとに活き活きと増幅。
伸び盛りの寅之輔さんの高座、毎回の進化、おもしろおまっせ。


二、笑福亭喬楽・・・・・・・・「首提灯」

昨日に続いて、K-POPのT-araのマクラ。

そして「首提灯」へ。

喬楽さん、得意ネタで、安定感もあって楽しいが、前回聴いた時と何かが違う。
何かが足りない。何かと思いきや、酔っ払いと上燗屋のおっさんとの「ちゃめっ気」か・・・。
うまく言えませんが、酔って絡んでいるのではなく、お互い会話を楽しんでいる
そんな薬味が今回、少ない様な・・・・。

でも、師匠ゆずりの「これはうぁー、なぁに」はいつ聴いても、よろしいですな。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「寝床」

よろしいですな。 鶴二さんの「寝床」。
余裕というか、遊びというか、浄瑠璃に夢中になっている旦那さん。
趣味の世界に没頭、奉公人も、周りの人もすべてのものが見えなくなる。

機嫌直しにお伺いした番頭に促されて、浄瑠璃の会をするのを承諾するが
そのときの、旦那の声のないセリフ、口パクの顔だけでのやりとり。
今迄になかった、進化版。

勢いと怒涛の中でくり広げられる浄瑠璃の会。
まさに、鶴二さんの「寝床」は、笑福亭の「寝床」でおますな。


四、露の新治・・・・・・・・・・「中村仲蔵」

注目の演目、この噺を聴きたくて、猪飼野まで。
新治さん、格調高く。・・・・・・仲蔵の生き様と重なって、最高。

噺は歌舞伎役者「中村仲蔵」が・・・。この世界なかなか序列は厳しく、
下っ端の「稲荷町」から「下立役」「中通り」「相中」「相中上分」そして「名題」といわれる
最高の地位まである。ついに登りつめた「仲蔵」、次の公演ではさぞ良い役が与えられると
思いきや、五段目の地味な「斧定九郎」。この段弁当食べる、いわば息抜きの場。

腹を立てて「何もかも棄てて上方に行こう」という仲蔵に、
「師匠は、おまえさんがどうこなすか期待してるんだよ」と諭す女房。
良い仕事できる男には、やはり裏に良き女房がいてるんですな。

それから、自分らしい「斧定九郎」をと必死になって考えるが、思いつかない。
願掛けした満願の日、居酒屋で出会うた浪人の姿をヒントに舞台へ。

それにしても、芸への真摯さ、芸への苦しさなど、噺家さんにも通じる良い噺。

こちらは「あはは」と笑っているだけで、噺家さん高座にかけるにはそれ相当の
思いと工夫がこめられているんでしょうな。

そんな、新治さんの芸への真摯さと相乗して、身震いのする「中村仲蔵」。

あまりの出来に拍手も忘れて、しーん。

感動の、今年一番の高座でおました。


第4回・いかいの寄席
2012年7月1日(日)午後3:00開演
タルマジ

一、桂寅之輔・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」
二、笑福亭喬楽・・・・・・・・「首提灯」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「寝床」
仲入り
四、露の新治・・・・・・・・・・「中村仲蔵」


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コメント (8)
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