噺家生活三十周年記念・笑福亭鶴二独演会
ついに来ました、鶴二さんの独演会。
今年は、噺家生活三十周年。
このタイトな盛り沢山の出番表。
一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・「つる」
まずは、呂好さん。
実は、中学校の同窓会があり、そこで私が落語好きと言えば、
「私の友達の甥っこさんが落語家さん」、名前は分からないが初舞台であがって絶句、
友達住んでいるのが豊中、「それって笑福亭呂好さんというん違う」と、
その場で電話して貰うと間違いなく呂好さん。
ということで、私の友達とその友達、呂好さんのおばさんと一緒に鶴二独演会に。
あれから8年、今や立派な若手の本格派。
おばさん、安心して見れるどころか、後の鶴二さんの「百年目」に感動。
早く、あのような噺ができる落語家さんになってと、
周りの人の夢が膨らむ呂好さんでおました。
二、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・「道具屋」
今や、鶴瓶門下で本格的落語ができる噺家さんの一人。
持ち時間は15分といわれていても、後を考えると・・・・で
前半を割愛しながらも、13分にまとめあげる。
ダラダラ噺を伸ばすより、コンパクトに纏める時に実力が発揮される。
笑いどころは押さえた、笑いの運び人、鉄瓶さんの「道具屋」でおました。
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「百年目」
「百年目」、良かったですな。
米朝師匠→春若師匠→鶴二、という本筋の「百年目」。
聞かせどころは、「旦那」の由来、「赤栴檀」と「難筵草」のくだりですが、
私は、
「しかし、番頭どん。まぁ、気ぃ悪してくれては困るがなぁ。実は夕べ、帳
面調べさしてもろた。あんなところを見してもろたんで、ヒョッと無理でも
でけてやせんかと、夜通しかかってあらまし帳面を見さしてもろたんじゃが、
こんたは偉い人じゃなぁ。帳面にはこっから先の無理もない。
甲斐性(かいしょ)で稼いで甲斐性で使いなさる。はぁ、立派なもんじゃ。」
のくだり、押さえるところは押さえながら、信頼している番頭だが
万一穴でも空けていたら、信頼と不信の揺らぐ中で帳面見る親旦那
お察しします・・・・ホッとした気持ちが、
あの朝のゆとりある言動なっているんですな。
船場商人の懐の深さをあらわす、名場面ですな。
鶴二さんの「百年目」、よろしおましたで・・・・・。
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・日本舞踊「独楽」
お囃子の練習風景。
鳴り物、呂竹、生寿、松五、さん。 笛、喬介さん
三味線、入谷和女、豊田公美子さん。
ここで、下座の鳴り物の方を舞台に上げて、鶴二さんの日本舞踊。
「独楽」本来、20分ほどの舞踊とか、本日は時間の都合で
出囃子に使っている5分ほどに短縮してご披露と・・・・。
「独楽」のごとく、きりきりと舞って、大きく見えましたで鶴二さん。
五、横山信治×鶴二・・・・・・・「対談」
まだまだ、盛り沢山、今度は対談、お相手は横山信治さん、
今はコンサルタント会社を経営なさっていますが、
実は、鶴瓶さんの兄弟子あたる、当時小学生落語家で一世風靡した
手遊(おもちゃ)さん。
鶴二さんも13才中学三年生の時、師匠松鶴に弟子入りをお願いする
通いながらも、正式には高校卒業後、でも13才にして人生の目標、
仕事を定め、こうして噺家生活30周年を迎えれるなんて、
ご自身の努力もあったと思いますが、なんと幸せなことでしょう。
米朝師匠曰く、噺家は50才過ぎてからが、本物、勝負やと。
まだ、50まであと二年。
これからの、二年、五年、十年、と鶴二さんの落語ますます楽しみですな。
六、ザ・ラッキー・・・・・・・・・「大神楽曲芸」
舞ちゃんとは、何度も見せて頂いておりますが、
今回は、お父様とお母様、の一家総出のザ・ラッキーでの高座。
最初の、傘廻しでお父さん失敗、あとから考えても意図的か実際に失敗か?
老人の拙さを全面に出しながら、土瓶の芸では完璧。
最初の不安感を植えつけているだけに、ドキドキ感はたっぷり。
そして、舞ちゃんの剣による皿廻し。
初めての方も多く、ため息と感嘆の嵐。
寄席を愛する鶴二さん、独演会でも落語だけでは気が済まないらしく
いつも色物が入る・・・・よろしいな。
七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「御神酒徳利」
いつものごとく、時間が押し迫っていて、最初の方は超特急で飛ばす。
家に帰ると嫁さんと娘が、韓国ドラマを早送りで見ている時がありますが
まさにあの状態・・・・。
熊五郎さんが家に帰って、ようやく普段のペースに落ち着く、
落語ってつくづく“間”だと思いますな。
急がれると、だって、笑う“間”もないんですから、
この噺は、文珍師匠から、随所に入るギャグにやはり師匠の匂いがたっぷり。
充実の、噺家生活三十周年の笑福亭鶴二さんの独演会。
まだまだ、続きます。
東京公演・・・・・・8月6日(土)6:30開演・・国立演芸場
ゲスト・柳家喬太郎
繁昌亭公演・・・・9月11日(日)6:00開演・・天満天神繁昌亭
ゲスト・笑福亭鶴光
噺家生活三十周年記念・笑福亭鶴二独演会
2016年7月10日(日)午後1:00開演
国立文楽劇場
一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・「つる」
二、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・「道具屋」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「百年目」
仲入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・日本舞踊「独楽」
五、横山信治×鶴二・・・・・・・「対談」
六、ザ・ラッキー・・・・・・・・・「大神楽曲芸」
七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「御神酒徳利」
三味線・・・入谷和女、豊田公美子
鳴り物・・・呂竹、生寿、松五、喬介
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