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穂村弘さんの初期の歌集(2006年出版)。難解、変に力んで、あの穂村さんの浮遊感、ユーモアが感じられない。最初に手にしたのがこの本だったら、穂村さんのファンにはなってなかったでしょうな。
その中でも、辛うじて気になった歌は・・・
・真夜中の中古車売り場で思い切り振って渡した三ツ矢サイダー
・ワイパーでフロントガラスに塗りたくる水滴に映る灯のすべて
・風の交叉点すれ違うとき心臓に全治二秒の手傷負えり
・校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け
・天使にはできないことをした後で音を重ねて引くプルリング
・「綺麗なものにみえてくるのよメチャメチャに骨の突き出たビニール傘が」
・「その甘い考え好きよほらみてよ今夜の月はものすごいでぶ」
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