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あの伝説のピアニスト、グレングールドの物語。
特筆すべきは、グレン・グールド自身が書いた文章が5つも掲載されている。
音楽を述べているのもあれば、架空のグレン・グールドとの二人グールドの
対談とか、少し異質な文章も有り、彼の思考の異質さが際立つ。
その他の人の文章は大きくふたつ、類まれなる芸術家なるグールドと、
日常生活における奇人、変人の部類に入る様なグールドを紹介。
どちらも己の精神的要因に基づく基準のみでしか熱情を傾けない結果であり、
周りに抱合するような「普通の生活」、「普通の常識」などを捨て去った、
自分自身にしか向き合えない、一、芸術家が際立つ。
でも、私は、音楽を通してしかグレン・グールドとの接点がなく、
私には至福の時間をもたらしてくれる、それだけで十分である。
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