ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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今日拾った言葉たち~武田砂鉄

2022-11-04 04:04:04 | 本の少し
☆☆☆☆

「暮らしの手帖」に連載されたエッセイ。
時が過ぎるというのはおもしろいもので、2016年から2021年までの五年間でも、後で見てみると当たりすぎて預言者ではないかと思うものも多々あります。

2016年
むのたけしさんは「たいまつ 遺稿集」で憲法について「憲法は生活の普段着です。だから、体に馴染むまで徹底的に着こなすことがまず先です。着こなす前に、新しいものを買ったのでは、自分にほうとうに似合うものがわからなくなりますよ」。現憲法では国民は守れないと「愛国者」を名乗る人たちが言う。
2017年
新聞の投書欄に本音。90歳の主婦が、今後ボケるかもしれない自分に何ができるかと考えてた結果、国会議員なんていいかもしれないと。都合が悪ければ「記憶にございません」で逃げれるし、大事な書類であっても、見当たらなかったり、なくしたら「見当たりません」で済ませられる。もし書類が発見されても、「丁寧に説明します」で時間切れを待って、うやむやにしてしまえばいいんだから・・・・。
今年の経済再生担当大臣のことか。与党にはこのようにしなさいというマニュアルがあるんでしょうか。これを立派に習得したら大臣になれるのか。
繰り返されてますな、それも蟻地獄とように奥へ奥へと。
2017年
久米宏さんが、日刊ゲンダイデジタルで、「開催まで強引に突き進む2020年東京五輪。どんなことでも放置されてしまうのは、大手新聞4紙が公式スポンサーとなったこととは無関係ではないだろう。」「日本人は“1億総オリンピック病”に蝕まれている」と・・・。
たかだか数週間のために、街が壊され、人間の営みが放棄される。焼け太りするのは、ごく一部のお仲間ばかり。時代遅れの祭典に興奮する国は、それこそ国として時代遅れなのかもしれない。

今頃になって“五輪汚職”、オリンピック大会組織委員会の高橋理事、紳士服大手、出版大手、広告会社、が事件と表沙汰に。一つでも多く売りたいと思うのが商人、でも正当性をもって正すのが政治。政治にたずさわる者が犯されてはやはり泥沼へと、ここにも蟻地獄がありましたな。
2020年
鴻上尚史・佐藤直樹の「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」の本にある「税金と年貢は違います」
菅総理の就任記者会見より「自助・共助・公助」の概念。震災の時の自分の身を自分で助けつつ、近くの人と助け合いという考えを、政治の基本理念に持ち込んでしまったのが菅総理。これって、政治の役割を豪快に放棄しているのでは・・・。
まだまだ、あるんですが、書いているとムカムカしてきたのでこれぐらいにしときます。

怒りながらも「今日拾った言葉たち」、
世の中に溢れる言葉にふと立ち止まり、そこに映る「今」を考える。



 

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