本格的な冬がやってきたソフィア・・・ でも日中はどうにかプラスになる気温。つまり、雪が溶けて、次の日の朝にはそれがまたガチガチに凍る、ってこと。朝は道がガキガキに凍ってアブないし、昼間はべちゃべちゃになっちゃう、サイテーなパターン・・・
そんな12月に入ると、街中いたるところで魚が売られだします。魚屋さんはもちろんのこと、道端の出店で売る人も。なぜかというと、
12月6日は「ニクール・デン」、聖ニコラウスの日だから、なんだそうです。聖ニコラウス?それってサンタクロースの元になった人じゃないの? でも、クリスマスは別にあって、その日には「デャド・コレダ」(クリスマスおじいさん)、共産体制時代にはあまり宗教色を出したくないからでしょうか、「デャド・ムラス」(氷のおじいさん)というのが、どちらかというと新年のお祝いに出てきたそうですが・・・ まっ、祭日の多いブルガリア(といっても12月6日はカレンダーの字は赤ではないのですが。)、この日以降クリスマス、新年のお休みに向けてまっしぐら、っていう感じになるんだそうです。
この聖ニコラウス、漁師(海運業も含む)の守護聖人なので、この日に魚を食べるようになったんだそうですが・・・ 特にこの祭日にはコイが好まれるよう。もちろん、錦鯉ではないですよ(笑)。日本の鯉よりももっと背中が高くて、時にはうろこがほとんどついていない、食用の鯉です。だいたい、ブルガリア人の感覚では錦鯉とあの魚屋で売られているものは別の種類の魚だと思っているフシも有りますが。さらに鯉に混じって大きなフナも売られています。でも、普段よりずいぶん高い値段で売られているような・・・ 友人のアタナスによると、「他の国では祭日にはバーゲンをするのに、ブルガリアだけだよ!! 祭日に物の値段が高くなるのは・・・」。
う~む、それでもみんな、縁起物だからでしょうか、行列を作って魚を買っていきます。なまず(ブルガリア語で「ソム」)もドドーン、と店頭に・・・ またブルガリアでは高級魚の鮭や、エビ、ザリガニを買って行く人も。でももう少し安い輸入の海の魚(さば)や、冷凍食品の魚で済ませる人もいますけどネ(笑) そしてそれに合わせて、スーパーマーケットのチラシには魚を使った料理のレシピが!! けっこうオイシそう!!
ちなみになぜか、この聖ニコラウスは「銀行」の守護聖人なんだって!! 何で? そして、つい先日日本の車をたくさん乗せた船がオランダ沖で海難事故にあった、という話がありましたが、それに関連してこんなニュースがありました。 あ、なんかこの船、昔よく行った広島港にも来たことあったのかな? この船にブルガリア人の船員が乗ってたんだぁ・・・ 彼が助かったのは良かったけど、この海運業の守護聖人さんは日本の会社の車は助けてくれなかったのかなぁ・・・ まァ、保険には入っているでしょうが・・・
寒い夜、滑りそうになるのを気にしながら帰路に着くと、あちらこちらから、というかどこもかしこも魚を焼くにおいでいっぱい!! 普段はあまり魚のにおいがしないので、なんだか不思議な気分になりました。
おまけ:ジェンスキー・パザールの入り口近く、みんなが行列を作っていた魚屋の隣には肉屋さんがあるのですが、近所のネコたちがコチャッと固まっていました。このネコたちも、そしてウチの近所のネコたちも、おいしい魚のおこぼれにありつけるのでしょうか?
最近のワタシの悩み。それは、楽しくお酒が飲めない・・・ そのワケは
ブルガリアに来た最初の頃、ブルガリアのお酒、特にワインのおいしさと安さにはビックリしたものでした。700mlのボトルのワイン、有名なブランドのものではなくても、例えば「ソフィア」と名前のついたワインはいくつかの会社が出していますが1レバ(その当時70円ほど)そこそこでもとてもおいしく感じたものです!! さらにはペットボトルに入った安ワインでも、手軽な飲み物としてちょうどよかった!スーパーマーケットでも近所のパビリオナでも売られている「メラクリイスコ」という2リッターのペットボトルに入ったワインは、この量で2レバ50(今のレートでは125円ですよ!!) まさに毎日飲み、「ワタシジュース」感覚で飲むのにピッタリ!! だったのですが・・・
日本に一時帰国していたので自作のワインを飲めず、さらには市場に「ドマーシュノ・ヴィノ」(自家製ワイン)が並ぶ時機も逃してしまっておいしい手作りのワインが飲めないでいるこの冬、なんだか市販のワインが全体的に薄くなっているような気がしてなりません。景気が悪い今日この頃、出来たワインを水で薄めているのッ?! と激怒したくなるほど薄い味、もしかしたら出がらしのぶどうで作ったワイン色の水(!)にエタノールを混ぜて(それもかなり少なく。アルコール度10%っていってるけどホントはビール並みの5%もないんじゃないの・・・)売ってんじゃアないの!?(怒) 何せ、どんなに飲んでもまったく酔えない、というか、味がない・・・
最近、「メラクリイスコ」ワインのボトルに、なにやらぶどうの模様なんかが入って、少し高級感(? 2リッターで125円で高級感もなにもないでしょうが・・・)を出そうとしているようですが・・・ さらにはフランス系スーパーマーケット「Cルフール」で売られている一番安いワイン(ブルガリア産ですが)、これがまたすさまじくぶどうの味がしない・・・ だいたいワインの国を自負するフランスのスーパーが認めて出しているワインなんじゃあないの!? そんなことならもう少しまともな味、というかワインらしい味にしてくれよ~、っていうか、ホントにぶどう、使ってんの? いっそのこと同じぶどうの産物である「ラキヤ」をまぜて飲まないと、お酒を飲んでる気がしない!! ところが、このラキヤもホントは40%くらいのはずなのに20%くらいしかアルコール度がないんじゃないかと思うほど・・・ それに最近では、「市販のラキヤは、どうやって作ってるかハッキリしないし、第一何が混ざってるかわからないからアブナイぞッ!! これで身体をこわしたヤツもいるくらいだし・・・」なんていわれてるそうで・・・ (っていうか飲みすぎが問題なんじゃないの?と疑いたくなりますが。) ホントにどうなってんの? 「インドの密造酒事件」じゃないんだから・・・ あ~、コワっ。
割って飲む、というか、強いお酒を混ぜて飲むといえば、その「Cルフール」、いろいろな外国製品が売られているのですが、そこで見つけたのはロシアの飲み物、「クヴァス」!! ブルガリア語では「パン種」とか「酵母」の意味ですが、ロシアでは「地球の×き方」にも出ている、黒パンを発酵させて作った清涼飲料!! ブルガリアで言うところの「ボザ」と同じ系統ですが、とろみはあまりない意外とサッパリした飲み物です。ちゃんと泡もできるので、これって日本の「ホッピー」の黒みたいに、「ナカ」をウォッカにして飲むと、見た目黒ビール風の「ホッピーの焼酎割り」みたいになんないかな?(浅草の「煮込み横丁」が懐かしい・・・) でもブルガリアのビール、7%なんてのもあるし、だいたいここ数年黒ビールの味がシーズンごとに変わってる気がするので、実はこんな方法で作られていたりして・・・なんて疑惑もわいてきちゃいます。。(ちなみに「ボザ」、”飲むとグラマラスになる、という女性にはうれしい、ブルガリアのビール”と紹介されていたこともありましたが、ボザをウォッカで割って飲む・・・ 想像しただけで・・・ウウッ・・・TOT マズそう。考えたくないな~)
ワタシがワインを飲む最大の理由、それは「ポリフェノールを摂る」!! だいたい、老化防止なんだから!! アラフォー世代のワタシには切実な問題なのに、そのポリフェノールが摂れないんじゃ、ワイン飲む意味、ないじゃん!! 安くてもおいしい、そして身体にいいワインが飲みたい!!
あまりに寒すぎた数日が過ぎ、すがすがしい「黄金の秋」が帰って来ました。その寒さがやってくる直前のある日。
車が修理から帰ってきたら一緒に出かけると約束していたバイ・ケンチョ(バイ=じいちゃん)から、「明日行こう」と切り出されました。懸案になっていたソフィア郊外の美しい湖のほとりの温泉保養地パンチェレヴォに年寄り連中と行く計画だ、とてっきり思い込んでいたら・・・
その日の朝出てきたのはバイ・ゲンチョと息子スタニ。彼は以前はレストランでコックとして働いていたのですが、今は失業中・・・ 「ラドミルのオブシュテナ(役所)で税金を払わんといかんのじゃ」・・・ あれっ?! それって方向が真逆じゃん!? パンチェレヴォに行くんじゃないの?
「ワシのセロ(田舎)に行くんじゃ」 あわわ・・・ 保養地でのんびり、ではなくて、年寄りの労働の手伝い、させられるんだ・・・ガ~ン
ラドミルを過ぎて最初の町(村?)がプリボイ、というバイ・ゲンチョの生まれ故郷。キュステンディルに行く国道から3Kmほど細い道を入ったところが町の中心(といっても何にもない・・・)で、それからさらに山に細い道を入っていくと彼の所有する土地があり、目の前にはおいしい水の湧くチェシマがあります。
「昔はうちの前の広場が村の中心で、村には160人も子供達がいたのに、今ではこの村にずっと住んどるのはたった一人のじいさんだけだよ・・・」 確かにこの村全体がソフィアンツィ(ソフィアっ子)が時々来るだけのセロと化しているようです。
バイ・ゲンチョの土地には果物や食べられる実のなる木がいっぱい・・・ 今はたわわに実ったクルミ!! 4本あるクルミの木はそれぞれ種類が違い、普通のより大きな実のなるものやとんがって長い実のなるものも。みんな熟して下に落ちたり、大きく口を開いて「さあさあ、早く採って!わたしを食べてっ♪」と言っているようです。
それからりんご!! 大きな実がなって、ちょうど目の前でぽとりと落ちた実を食べると、これがまた、甘くてうまい!!
そしてどこから生えてきたかわからないけど甘い実をつけたぶどう・・・ たぶん前にここでおやつ代わりに食べたぶどうから捨てられた種が芽を出したものでしょう。
クルシ(洋梨)もなっています。そしてデュリ(カリンのような、マルメロのような・・・) コンフィチュールにしたり、豚肉と一緒に煮たりもします。まだ完全には熟していないので今は採りませんでしたが。
クルミなんかスズナリになっているのにバイ・ゲンチョもスタニもあくせくしません。しばらく集めてある程度(といってもあっという間にクルミを20kgくらいは集めたでしょうか?)採ると、
「あ~、これでこの冬は生きていける」と満足そう・・・
土地にあるトタン小屋からテーブルとイスを引っ張り出して、スタニが準備してきたお昼ごはんを食べました。スタニは何でも「陰陽」にハマっていて、今時期は「陽」のものを食べるんだとか。「ボクは肉は食べないよ。日本人みたいに魚を食べるんだ!! ソフィアモールのピカデリー(スーパーマーケット)の魚屋にはコネがあって、どの魚が刺身で食べられるかまで教えてくれるんだ。」と得意げにもってきた焼いたクロダイを出してきました。でも、クロダイ、肉より高いはずなんだけど・・・ 失業中のフトコロがなおさら寒くならないか? そんなことを思いつつ日なたでのんびり食べていると、どこからか魚の匂いをかぎつけたさびネコが「ニャ~!わたしにもお魚くださいニャ~♪」とスリスリやってきました・・・
聞くところによると、去年来てから1回もここには来ていないんだとか。つまり1年間ほったらかしでこんなに豊かに実り、一冬年寄りと失業者二人がのんびり生きていけると言うのです(!)。これこそまさにブルガリア人の言う「神の作りたもうた、実り豊かな国、ブルガリア」・・・ でも、スタニ、仕事は探せよ!!(笑)
8月上旬、いったん落ち着いたゴレシュニッツィも中旬にまた戻ってきて、毎日40度近くまで気温の上がるカーッと暑いブルガリアの首都、ソフィア… 人々は夏休みのこの時期、お金もないはずなのに海や山へのヴァケーション、実家、親戚への訪問、はたまた自分のセロ(田舎)へ出掛けるので、ソフィアは渋滞もほとんどなくガラーン・・・。
そんなある日、時々このブログに登場する、むか~しむかしヤポンスキ・ホテル(現ホテル・ケンピンスキ)の日本食レストランで働いていたというエミリアが、
「あのさー、明日の夕食にね、新しく作ってみよーと思っているメニューがあるんだけど、ウチらだけで食べるのはつまんないから来ない?!」というお誘いが。
「初めて試すんでしょ? おいしいかどうか分かんないじゃん!?」と言うと、「明日うまくできたら電話するから」との事。昨年8月、マケドニア人のシュクリーと結婚したエミリア… もうすぐ初めての結婚記念日です。少し彼女のヘン具合がソフトになった(苦笑)のは人格者シュクリーのお手柄と私の中では思っているのですが・・・相変わらず変わり者のエミリア。何だその誘いは?
そのメニュー、「イマム何とか」という料理、トルコ料理だそうですが、名前を最後まで覚えられなかった… この料理、トルコ系の父親を持つシュクリーの所望だそう・・・ 彼にとっては「おふくろの味」、やっぱり奥さんに作ってほしくなるんでしょうね(笑)
基本的にはトマト、ピーマン、にんじん、玉ねぎ、にんにくなどの入ったナスの詰め物料理です。野菜だけのフィリングでも超オイシイのですが、お肉を入れてもいいそうです。今回エミリアは入れないことにしたらシュクリーが「ええ~…(悲)」と、ちょっとガッカリ(笑)・・・
後で家に帰って某「地球のOき方」のトルコ料理ところを見てみたら、ありました、ありました!! 正式名「イマム・バユルドゥ」、日本語に訳すと「お坊さんの気絶」という意味なんだそうです。ピシュマニエという小さな綿菓子のようなお菓子(訳すと「誘惑」)といい、この料理といい、シャレた、というかユニークな名前が多いですね。
これはおいしい!! ナスがとろけるぅ~!! 肉がなくても甘い野菜の旨味は身体にやさしい!! 材料の夏野菜はどれもすぐに手に入るし、わたしもやってみよう!! とレシピをネットで「お坊さんの気絶」と検索してみると、意外とたくさん出てきました。ナスの皮を全部むくか縞々かそれとも剥かないか、ナスの身をくりぬくか裂け目を入れるだけか、と、少しずつちがいがあるのでみんなのいいトコ取りをしながら、基本的にはエミリアのレシピで。ブルガリアの大きなナスは皮がエグいので私は全部むいちゃいました。作ってみて、たぶんコツは、カロリーなど気にせず、質のいいオリーブオイルをた~っぷり使うこと(笑)!
ホントは冷やして食べる、作り置きのきく料理ですが、ホカホカできたてからは甘い野菜の匂いがして、「気絶」どころか「壁を飛び越え」そう(笑。それは中華の別の料理だネw) 出来上がりにはマグダノス(イタリアンパセリ)を刻んでのせレモンを絞っていただきます!大きなナスで2つ作ったので一つは出来立て熱々をハフハフいいながらほおばりました。もう一つは冷蔵庫で冷やして寝かせたシミシミとろとろを。こっちはレモンをしっかり利かせたほうがおいしいかな?
日本でもアレンジがきくと思いますよ!! おいしいトマトはマストアイテム!だからたっぷり使いたい。でも、なければドライトマトやトマトペーストを利用すると手軽にコクのあるトマト味が出せるかも。安く出回っている夏野菜を使っておいしく作れると思いますよ!! 是非、お試しあれ!!
しばらく前のロンドン旅行中・・・
友人たちとのパーティーでみんなとの写真やホロ(ブルガリアのダンス)の動画を撮っているとき、デジカメの電源を一度オフにしてまた撮影しようと電源を入れると・・・
あれっ?スクリーンが真っ黒!! シャッターは切れてるみたいだけど何も写らない・・・ 真っ黒の画像がメモリーにたまっていくだけ。
私のデジカメは「SANYO MZ3」 発売されてすぐに買って、これまでずっと使い込んできた愛機です。価格ドットコムでは製造中止になってかなりになる今でもクチコミの書き込みがされる、知る人ぞ知る「名機」なのです・・・(と、自分で思ってるだけ?)
約10年前、それまで使っていたフィルムのコンパクトカメラをどこかに置き忘れてきちゃった私。どうしても新しいカメラを買わなきゃいけないけど、どれがいいのか? いろいろ調べて、動画のよさに惹かれてこの機種にしました。今のデジタルカメラからすれば、2メガピクセルだし、メディアはCFだし、スクリーンは小さいし・・・ でも、金属感があって少しどっしりしてて、好きだったのにな~。ブログに写真をアップするには十分だったし、レンズも明るく、エキスパート・モードにしたら絞りやシャッタースピードを調整していろいろ遊べるいいカメラでした。単眼鏡をレンズの先につけて「超望遠」にして遊んだりもしました。
さあ、どうしよう・・・ ロンドンで一緒に遊びにいった友人たちと一緒に、ロンドンの電気屋さんを探してみましたが・・・ どうもナットクできず。女子的には「あ~っ、わたしピンクのがいいっ!! かわいいから・・・」なんていってますが、ピンクぅ~? いままでの私のデジカメ感では、ピンクはないな~・・・ 色よりも機能を見なさいっ!!(笑)
結局、ブルガリアに帰って、ソフィアのウチの近所の電気屋で探してみました。あまり高くなくて、そこそこ納得のいくのは・・・
キャノン、カシオ、ニコン、オリンパス、ペンタックス・・・ 日本の会社の海外仕様のものや、サムソン(韓国製)やプラクティカ(旧東ドイツの会社?)などもあります。インターネットや広告チラシとにらめっこして、決定したのが
フジフィルムのJV-110なるカメラ。海外仕様のようで日本ではピッタリ同じ商品はないようですが、カメラの中のヘルプやマニュアルは日本語でも表示されるので安心!! それにしてもMZ3に比べると、半分の薄さで軽い。そして12メガピクセルだ・・・ でも、何と、ボディーカラーは「カワイ~イ~」ピンク!! になってしまいました。どうですか?最近ブログの写真、写りが変わりました?
でも、やっぱり心残りが・・・ MZ3、どうにかして復活させたい・・・