今日も猛暑の続く庶民の町、リューリン・・・ と、そこへ一本の電話が!! ヴェリコ・タルノヴォに住む友人のカップル、エルマールとマリフェからです。
「マリフェが盲腸って言われたんだけど、ちょっとおかしいからソフィアで診てもらいたいんだ。トクダ・ボーニッツァに行こうと思って・・・」 アレッ?普通どこの病院でも盲腸くらい間違わないのでは? でも、どうしても、ということでヴェリコ・タルノヴォからはるばるタクシーをとばして「トクダ」つまり徳洲会の救急センターにやってきました。
数時間検査にかかってわかったのは・・・ 盲腸じゃなかった!! ええ~っ!? そんなことってあるの? 当のマリフェはあきれたのと怒りで、「もう~・・・
・・・本当にヴェリコの病院ってダメねっ!! 前にも『あなたは失明する』って眼科で言われたけど、故郷のスペインに帰ったときにあちらの眼科で診てもらったら目薬だけですぐよくなったし、今回だってそうよ~!! もォ~(怒)!!」とカンカンです。
このマリフェに限らず、最近結構友人、知人たちの間でよく聞く、ブルガリア地方都市の医療の現状・・・ 首都ソフィアとの格差はかなりのものになってきているようです。医者に払われる報酬は少ない、新しい医療機器を買うゆとりがない、それどころか病院のトイレすらも修理する余裕さえない・・・ などなど・・・
ソフィアには徳洲会のほかにも結構大きな病院があります。まずは軍関係の「ボエンナ・ボーニッツァ」、その近所には「アレクサンドロフスカ」や「スヴェタ・エカテリーナ」、そして産婦人科、小児科の「マイチェン・ドム」などがソフィア中心部にあります。ムラドスト地区には「オクラジュナ・ボーニッツァ」(県病院?)の「スヴェタ・アンナ」、また番号で呼ばれている「トレタ・グラツカ(市立第三)」や「ペタ・グラツカ(市立第五)」などには友人たちがよく入院しますが、まあまあきれいかなあ・・・ さらには私立では亡くなる前に大家のエンカおばあちゃんの付き添いでよく行った「ドヴェリエ」病院や「シティ・クリニック」なども評判がいいようです。
でも、外国人、特に日本人のワタシには「トクダ・ボーニッツァ」が最後の頼りの綱、になるんでしょうネ・・・ ブルガリア人にとってもこの病院の施設が本当に整っているのはよく知られているようですし、お見舞いに行ったりするといつもよく他国のナンバーの車、アラブ系、アジア系の患者さんやお見舞いできた人をよく見かけます。
保険制度がある国日本から来ると信じられないブルガリアの医療とお金の事情・・・ 日本円と日本の医療費に換算すると無保険で治療を受けても安く感じられるのですが、ブルガリア人からすれば年収分、もしくは年収の何年分にもなってしまう・・・ だからもうあきらめるしかない・・・ と、特にお年寄りたちはため息まじりに言うのですが・・・ それってせつないです・・・
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今年の夏は海に行かれましたか?
ブルガスには外国人もたくさん住んでいるので私立で施設の整った病院もあるのではないかと思いますが、いかがですか?
奥様の腰の具合はその後いかがですか?ブルガリア人の友人たちも結局のところ腰が痛くてもアスピリンを飲んで動くしかない、とよく言っています。病気をしないのがなにより・・・ ですね。
診察室には包帯,注射等を保管するケース位しかなく、ひとつだけ治療器具らしい物があってよくチェックすると、なんとレトロなエスプレッソ・マシンでした。
結局処置は痛み止めの注射と薬だけで、これ以上は何も出来ないので後は日本で、と言われました。
その後、幸いにも今の処病気になっていませんが、毎年VISAの更新時に医療保険に加入させられますが、この国の病院に行くつもりはありません。
ですから、2007年1月のブルガリアのEU加盟直前に完成したソフィア徳田病院は私どもにとっても最後の砦と言う認識を持っています。