MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『偉大なる、しゅららぼん』

2011年05月11日 | BOOKS
 『偉大なる、しゅららぼん』万城目 学 著 (集英社)

 他にも読まねばならない本があるというのに、誘惑に負けて読んでしまいました。
 映画化された『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』でおなじみ、万城目 学氏の新作です。

 「はたして、そう何作も続けて奇想天外で面白い本が書けるものなのだろうか」と半信半疑・期待半分で読んだのですけれど、さすが「万城目ワールド」なのでした。

 さらりと物語は進行し、「あれ?こんなに大人しい流れでいいの?」と感じながら読み進むと、しっかりと独特の力強さを持った「転・結」へ。
 エピローグも本当に後味の良いデザートのようで、読後感の爽やかさがこの季節にぴったりだと思いました。

 読み終わるとすぐ、また始めから丁寧に再読したくなる本であることは間違いないです。
 バカバカしさと懐かしさ、そして優しさがあって、なるほど「娯楽作」とはこういうものだと思うのです。

 「本を買うのは図書館で読んで気に入ってから」というのが、私のいつものスタイルなのだけど……
きっと、この人の新作が出るたびに「今度のは、どうだろう?」と、ついつい書店へ行ってしまうのだろうなぁ。


<追記 2011.05.12>
 たまたま見た今朝のNHK・BSプレミアム『もういちど、日本』(午前7:55~8:00)が「琵琶湖 竹生島」でした。
信仰の対象、聖地としての竹生島を知ってからこの作品を読むと、また一層臨場感が湧くと思います。


<追記 2013.04.02.>
 『偉大なる、しゅららぼん』映画化されるそうです!どうなるでしょう。
映画『偉大なる、しゅららぼん』公式サイト
コメント
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