MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『おばけにょうぼう』

2013年07月26日 | BOOKS
 夏にぴったり?怖い可愛い絵本です。
『おばけにょうぼう』
著者:(著)内田麟太郎(絵)町田尚子
出版:イーストプレス


 江戸時代の後期に作られた『化物婚礼絵巻』(文久3年 松井文庫所蔵)を元にした絵本だそうです。
 化け物がお見合いして、結婚して、子どもができるというストーリー展開ですが、町田尚子さんの絵の綺麗なこと!
  ただ、虫の苦手な方は用心して読んだほうがいいかなぁ。
 私は赤ちゃんの可愛らしさが気に入って、何度も同じページを開いてしまいます。

 猫娘のお嫁さまの化けっぷりもすごいですが、現代の女性の化けっぷりも負けていない気がします。
 妖怪だって、人間だって、可愛く思われるためには頑張っちゃうんですねぇ。
お婿さんの、惚れっぷりが微笑ましい。ピンク色の肩寄せ合う「鬼火」がなんとも幸せそうです。
 ただ……化けの皮に一目ぼれされてしまうと、後々が心配な気もするのですが。

 でも、猫又とコガネムシと蛾、どれが「おやじどの」で「かかさま」だったんでしょうねぇ?
 三毛の猫又は、きっと親戚のおじちゃん、おばちゃんですよね。赤ちゃんの鬼火の愛らしさにも注目!
 髪飾りや帯締めや懐剣の房、着物の柄や家紋、ドクダミの花などなど、いろいろ細かいところも楽しめる絵本になっています。

 

<関連リンク>
絵本ナビ『おばけにょうぼう』
 「全ページためしよみ」あり!
怪異・妖怪絵姿データベース
 ここに、『化物婚礼絵巻』の画像データもあります。マウスポインタを絵の上に動かすと、場面の説明が出てくるのが便利です!
 1.『化物婚礼絵巻』上
 2.『化物婚礼絵巻』中
 3.『化物婚礼絵巻』下
 「上」の真ん中あたりで、台を抱えた鯛の絵も登場しますよ!
コメント
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