MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『よっつ屋根の下』

2016年11月01日 | BOOKS
『よっつ屋根の下』
大崎梢/著
光文社


 4人家族の自立の物語です。

 1話目は、小学生の息子の目線から。
 2話目は、父の目線からの5年後と、夫婦のなれそめの話。
 3話目は、母の目線からの5年後と、母が子どもの頃から背負ってきたものの話。
 4話目は、高校生になった娘の目線からの8年後。ちょっとミステリー仕立てで友情と家族への理解の話。
 5話目は、大学生になった息子の目線からの10年後。そして家族の全員の「自立」の話。

 離れていても家族であること。
 住んでいなくても「わが家」であること。 
 子どもだけでなく、大人も親と家族に認められたくて生きていること。
 親や家族の言葉が「呪い」にも「希望」にもなること。
 切なさや苦しさ、迷いや悩みの中にも優しさと希望がある、素敵な物語です。


 この本を読んでいて『追いつめる親 「あなたのため」は呪いの言葉』という1冊を思い出しました。
 「親自身が自分の人生をきちんと選んで幸せになること」
 「自立した幸せな大人として、子どもを社会に送り出すこと」
 「人生の最短ルートでなく、回り道が人生の視野を広げること」

 完璧な親にはなれなくても、子どもの足を引っ張って、自立や幸せになることを邪魔する親にはならないように。
 自分の今までの子育てが大丈夫だったか、そしてこれからどんなことができるか。考えてしまいました。 
コメント
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