MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『好きなのにはワケがある - 宮崎アニメと思春期のこころ』

2014年05月10日 | BOOKS
好きなのにはワケがある - 宮崎アニメと思春期のこころ
岩宮 恵子 著
ちくまプリマー新書(筑摩書房)


 臨床心理士で島根大学教育学部教授である著者が、スタジオジブリの宮崎駿監督のアニメ映画を取り上げながら思春期の心理について、やさしく分かりやすい言葉と表現で伝えてくれます。
(一番初めは宮崎駿監督作品でなく「海のトリトン」が、著者の思春期に大きな影響を与えた作品として紹介されています。これは、手塚治虫原作・富野由悠季監督の作品です)

 まさに「思春期」真っ只中の中学生・高校生でも読むことができると思います。
 この1冊を読むと、思春期の心理だけでなく、多くの児童文学についてもいろいろな意味で理解できますし、思春期の子どもを持つ親として「見守る」「寄り添う」大切さに気が付く良書です。

 「もらい子妄想」や「自己嫌悪」などなど、「自分もそうだったなぁ」と思い当たるところがたくさんです。


 「となりのトトロ」のサツキちゃん、「千と千尋の神隠し」の千尋ちゃんは10歳。そして、この夏公開のスタジオジブリの映画「思い出のマーニー」のマーニーと杏奈は12歳の設定なんですね。(原作では、マーニーもアンナも10歳でした)
 都会から自然あふれる郊外へやってくる10代前半の女の子、不思議な世界、母性の不在。どれも共通しています。
原作も素晴らしいので、「思い出のマーニー」も思春期の子どもたちの心に響く作品になってくれるのではないでしょうか。


<関連記事>
『思い出のマーニー』(「When Marnie Was There」) - MOONIE'S TEA ROOM
 ジョーン・G・ロビンソンの原作について書いています。

<関連サイト>
映画「思い出のマーニー」2014年夏全国ロードショー - スタジオジブリ
 スタジオジブリの映画「思い出のマーニー」公式サイトです。


 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 持続可能(サステナブル)な... | トップ | 母の日 7cmの「すそ伸ばし」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

BOOKS」カテゴリの最新記事