中学に入学する時、私も姉も父から万年筆と時計をお祝いに
もらいました。
この贈り物が、我が家にとってどんなに高価なものかは、子供ながらに
感じていました。
時計は、皆が持っているような、セイコーの丸いカッコイイ時計と違い
どこか古めかしいものでした。
それでも、それらの贈り物は充分自分が大人に近づいたという
気持ちにさせてくれました。
万年筆のインクの匂いは、それだけで詩が一編書けそうな気がしたし
用も無いのに時間を気にする自分が、少し大人びて思えたし
今にして思うと、昔の親は人生の節目節目を意識して、子供に物を
贈っていたんだなと思います。
でも、いつしか時計も貴重品でなくなり、万年筆もサインペンや
ボールペンにとって代わってしまいました。
手紙が趣味というような私も、もっぱらボールペンで書いていました。
主人に、年上の初女先生に出すのにボールペンは失礼だと言われ
万年筆を貰うまでは…
今ではすっかり万年筆派になっていますが
先日、初女先生とお会いした時、偉そうに「私の万年筆を使って!」
などと言ってしまいました。
先生に、「すなおさんの万年筆書きいいねー」と言って頂き気をよく
しながら先生の筆入れを見ると、すごく素敵な万年筆が入っていて
私が、「先生、素敵!どこのメーカー」と言って万年筆をよくよく見たら
ウォータ-マン、私と同じメーカーでした。
何だか、もうそれだけで嬉しくなりました。
小さい子が、お母さんとおんなじ!と喜ぶみたいに…
この万年筆で字を書いている時、ふと初女先生に思いが行くのです。
同じものを持っている、それだけで幸せ。
子どもみたいな、小さな幸せに私の心のポケットは、ちょっぴり
ふくらんでいます。
もらいました。
この贈り物が、我が家にとってどんなに高価なものかは、子供ながらに
感じていました。
時計は、皆が持っているような、セイコーの丸いカッコイイ時計と違い
どこか古めかしいものでした。
それでも、それらの贈り物は充分自分が大人に近づいたという
気持ちにさせてくれました。
万年筆のインクの匂いは、それだけで詩が一編書けそうな気がしたし
用も無いのに時間を気にする自分が、少し大人びて思えたし
今にして思うと、昔の親は人生の節目節目を意識して、子供に物を
贈っていたんだなと思います。
でも、いつしか時計も貴重品でなくなり、万年筆もサインペンや
ボールペンにとって代わってしまいました。
手紙が趣味というような私も、もっぱらボールペンで書いていました。
主人に、年上の初女先生に出すのにボールペンは失礼だと言われ
万年筆を貰うまでは…
今ではすっかり万年筆派になっていますが
先日、初女先生とお会いした時、偉そうに「私の万年筆を使って!」
などと言ってしまいました。
先生に、「すなおさんの万年筆書きいいねー」と言って頂き気をよく
しながら先生の筆入れを見ると、すごく素敵な万年筆が入っていて
私が、「先生、素敵!どこのメーカー」と言って万年筆をよくよく見たら
ウォータ-マン、私と同じメーカーでした。
何だか、もうそれだけで嬉しくなりました。
小さい子が、お母さんとおんなじ!と喜ぶみたいに…
この万年筆で字を書いている時、ふと初女先生に思いが行くのです。
同じものを持っている、それだけで幸せ。
子どもみたいな、小さな幸せに私の心のポケットは、ちょっぴり
ふくらんでいます。