初女先生の写真展から戻り、ずっと私の心から離れない
写真があります。
会場に入ってすぐ左手にある、大きな写真
「どの位置に立っても、初女さんと目線が合うのよ」と
集英社のTさんが教えてくれました。
この写真を観た瞬間に涙が止まらなくなりました。
何度観ても、この写真の前に来ると涙がこぼれるのです。
帰って来ても、この写真の先生がいつも心にあるのです。
なぜだろう…と思っていると、ふと初女先生からの
宿題が心に降りて来たのです。
会場で買った雑誌「kotoba25号」に若松英輔さんが
書かれた「いのちの火を灯すもの 佐藤初女」を
何度も読み返しました。
やっぱり、そこか~
先生の最後の本である「いのちをむすぶ」は
どれくらい読み返したかわかりません。
その中で、わたしの中でいつも課題のように残る
言葉がありました。
それが、若松さんの本の中でも書いたあるのです。
『ことばだけで考えているうちは本物ではないんですね
とかくことばを主にすると
行いはあとまわしになってしまいがちです。
気づきがあったら動きます。
あなたのそばの大事な人に伝えてください。
心の奥にはことばを超えたいのちの筋があります。
ことばを、超えなければね。 』
この中の「いのちの筋」が心から離れません。
命ではない「いのち」があるように、私には
思えるのです。
20年近く前から、そのことは心にあるのですが
あまりに難しくて…本当はとてもシンプルなことかも
しれないのですが、それを分かるには無理かもと
諦めていたのですが、心から離れない先生の写真が
「直さん、大切な事から目を背けてはいけません」と
言っている気がしたのです。
若松さんの文章を読み、これは初女先生からの
宿題かもしれないと思えたのです。
田口ランディさんが、初女さんから「ことばを超えてね」
という宿題を頂き、何年も向き合ってこられたように…
「いのちの筋」
初女先生の言われる「いのちとは何か」
これは天国の先生からの一生ものの宿題かも…
先生は、「原点に返ったつもりで、弘前の自宅で
訪ねてみえる方々をお迎えして、いのちを伝える
活動を続けています。」と『いのちをむすぶ』の
あとがきに書いています。
「いのち」 …