昨日、書のお稽古の後に銀座の篠田桃紅展に行って
来ました。
104歳の篠田桃紅氏の新作というだけで、凄さに
ひるんでしまいそうですが、会場に着き作品の前に
立ってみると、どの作品も凛としてるのです。
ぬるい線など一つもなく、ハッとさせられるほど
凛としているのです。
きっと、篠田さんも凛として生きておられる方
なのだろうと思います。
『年をとって良いことは、自分を自分以上に
見せるとか、思い上がりのような自分が遠のいて、
ありのままの自分、以上でも以下でもない、
それ以上のものなど表現できっこないという事が、
この頃わかってきました。
若い時より正直になったことだけは事実ですね。
それを老いということの価値にしたい、
勝ちにしたいという祈りみたいな気持ちで、
毎日墨を擦り、筆を執っています。
以前はもっと良いものが描けるはずだとか、
自分の作品を客観的に見ることができましたが、
今はそれが一つになっている、
なりかかっているのが
今の私ではないかと思います。 篠田桃紅 』
歳を重ねるって凄いことですね。
生き方が姿に写し出されて来るのでしょうか
初女先生は、どんどん透明になられて本当に
美しかったです。
澄んだ心が、そのままお姿にあらわれて
いたような気がします。