日曜日にお会いした、ある方に
「あなたは、初女さんの何を伝えたいの?
おむすびの何を伝えたいの?」と言われて、心に
浮かんだことを言葉にしたのですが、
本当に、今私が話している事が伝えたいこと
なんだろうかと、思ってしまいました。
考えてみると、初女さんは行動の人でした。
そして、その行動には深い愛がありました。
あれは、息子の命日だったでしょうか
「もうすぐ、息子の命日なんです。」と話すと、
黙って聴いていた初女さんが、お店から出た後
長い空港のロビーを、ずっと手を繋いで
歩いてくれたのです。
私は、初女さんに手を引かれ、小さい子供の
ように歩いていました。
初女さんの深い愛に、何か言葉を発したら
涙が止まらなくなりそうで、黙って初女さんの
手をしっかり握りながら歩いていました。
歩きながら私は、これで命日の苦しさを
乗り越えられると思いました。
初女さんは、行動してくださいと、
よく言われてました。
行動という言葉を耳にすると、何か大きなことを
やらなくてはと、思ってしまいますが
初女さんの言っている”行動”は、決してそういう
ことではなかったのです。
私は、辛いことがあると手つないでを歩いた
あの日のことを思い出します。
思い出すだけで支えられ、気持ちが立ち直って
来るのです。
10月27日の命日が近づき、今年も思い出して
います。
初女さんはいないけれど、初女さんの下さった
愛は、私の中で今も息づいています。
私が伝えたい初女さんのことは、やっぱり
行動を通してでないと、伝えることが出来ないの
かもしれないと、思いました。