新しい年が始まったのに、バタバタと時間だけが
過ぎてゆく感じがしていましたが、
星野道夫さんの番組を観て、立ち止まることが
出来たような気がしています。
立ち止まるから、新たな一歩が踏み出せる…
私の年代は、目標に向かって進むことが
「良し」とされた教育を受けてきたのかも
しれません。
お正月読もうと、図書館で借りてきた本を
山積みにして、星野さんの写真集を観て
いました。
そうすると、全然関係ないのに初女さんの
調理する姿が浮かんでくるのです。
調理しているときの初女さんの真剣さは、
気軽に声を掛けられないものがありました。
息をこらすように見ていると、私の気配に気づき
目で「味見する?」と、言ってくれるのです。
私は差し出されたお料理を口に入れ
子供のように「美味しい!」と
歓声をあげるのです。
調理する初女さんは、神聖なものに包まれて
いる感じがしました。
星野さんの写真をみていると、なぜか
あのお台所に流れていた空気を感じるのです。
『調理には生きる姿があらわれます。
慌ただしい人は慌ただしくつくりますし
落ち着いている人は落ち着いてつくります。
「忙しくて時間がない」と言う人もいますが
そうではなく、できないなりに
”なにができるだろうか”と考えると
必ずなにかしら方法がみつかります。
”やろう”と決めて、
初めてしまえばいいんです。
佐藤 初女』