~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

大林宣彦監督からの平和のバトン

2020-04-13 23:01:13 | 日記

大林監督が亡くなりました。

いつか、こういう日が来ると思ってましたが
残念でなりません。

夫が広島出身なので、大林作品を追いかける
ように、尾道を歩いたことが、今も私の記憶の
中にあります。
森のイスキアに行った帰り、飛行機の搭乗を
待っていた時、私の後ろに大林監督が
並んでいました。
監督の大きな指輪を見ながら、ドキドキして
いたことが、忘れられません。
監督は、癌を患いながら戦争三部作に
全力をかけていたようです。
3部作の”野のなななのか”に出演した
斎藤とも子さんにメールをしたら
「晩年にいくほど平和への思いが、切ないほど
溢れ出ておられました。」と、返信が来ました。
監督は「映画には未来を変える力がある」と
熱く語っていたそうです。
そして、”戦争を知らないまま平和になって

いるのでこの平和はどこか頼りないの”と言われ
戦争をテーマにした映画に全身全霊をかけ
いらっしゃったようです。
憲法9条について監督は「世界中が戦争し
それで外交も成り立っているような地球に
おとぎ話のような憲法が(日本に)ある。
押しつけられたか、自分で作ったか、
そんなことを言っても仕方がない。
とにかく私たちは手にした。
売り渡してはいけない」と語っていたそうです。
映画を愛し、平和を希求し続けた大林監督
監督の言われた”どこか頼りない平和”を
確かなものにしていかなければ!
4月10日封切りだった、監督の遺作となった
「キネマの玉手箱」に出演した常盤貴子さんが
「監督が命を削って訴え続けてくださった
二度と戦争なんて起きない世の中になるよう
私たちは映画の力を信じ、その思いをつないで
いきたい」という追悼文を寄せていました。
大林監督、これからは戦争を知らない私たちが
戦争を伝えていくときです。
どうぞ、あの柔らかな笑顔で見守っていて下さい。

大林宣彦監督『海辺の映画館-キネマの玉手箱』予告編

コメント
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