本に古代神話が載ってました。
『昔、悪魔がある町に現れて
「今日から、お前たちの
ものをすべて俺は奪い取る。
しかし悪魔にも情けはある。
明日までに残しておいて
ほしいものを一つだけ
書き出せ。
それ以外のものは一切
俺が奪い去るからな」と
言い残して、悪魔はひとまず
立ち去った。』ここまで
読んで、私も自分が一つだけ
残したいものはなんだろうと
考えました。
続きを読むと『町の人は
てんやわんやの大騒ぎ。
「俺はお金だ」「私は家だ」
「食い物だ」「名誉だ」
「宝石だ」と、色々なものを
書き出しました。
一夜明けてみると、その町には
なんと、たった一人の人間だけ
しかいなくなっていたとさ。』
ということで、このお話は
終わっていました。
たった一人だけが「命」と
書いていたのです。
そのお話を引用した作者は
「金だ、家だ、仕事だ、愛だ…
って、確かにみんな大切なもの
ではありますが、命あってもの
それ以外は所詮は人生の一部
しかないんですぜ。
罰当たりな現代人よ。
人生の一部が手に入った
入らないで、悩んで
いないか…」
この短いお話に、ハッと
させられました。
私も、一番大切な「命」を
忘れていたのです。