熟年男の歳時記

趣味のバイク、料理、DIYや旅行記を中心に日々の暮らしと感じた事など気ままに綴って行きます。

和・華・蘭文化を訪ねる長崎の旅(2)

2014-10-15 18:57:10 | 国内旅行
長崎市滞在2日目は、グラバー園やオランダ坂など異国情緒あふれる風景が広がる山手方面を散策しました。

まずは、国宝に指定されている「大浦天主堂」を訪れました。
現存する日本最古のゴシック様式の教会。ヨーロッパの教会と言えば石造りが一般的ですが、大浦天主堂は木造で天井のアーチ形状が印象的です。




大浦天主堂の別棟の展示室には隠れキリシタンの迫害の歴史が展示物やパネルで紹介されています。
聖母マリアに代わる祈りの対象物とされた「慈母観音(マリア観音)」高さ20cmほど。
迫害の中、人目につかぬよう隠れながら、ひそかに祈りをささげていた隠れキリシタンの姿が目に浮かびます。


グラバー園の洋館の中でも一番の規模を誇る旧グラバー邸。
日本の近代化に貢献すると同時に大成功を収め、これほどの財をなしたグラバー氏、さぞかし商才に長けていたことでしょう。若干21歳でイギリスを飛び出し海外に活躍の場を見出したことも驚きです。


グラバー氏の銅像


グラバー邸の内部、廊下天井に設けられた隠し部屋。肩入れしていた幕末の志士たちが出入りし、この隠し部屋で密談を重ねていたとか。


グラバー邸の食堂、壁側ディスプレイボードの鏡はかなり高い位置にありますが、姿を映すための鏡ではなく、室内を照らすための鏡だったそうです。


グラバー邸前庭に植えられた樹齢300年、国内最大級のソテツ。薩摩藩主から贈られたものだそうです。


前庭から望む光景。湾の向こうには三菱重工・長崎造船所が見えます。
1939年当時、グラバー氏の息子、倉場富三郎家族が居住していましたが、戦艦武蔵の建造を秘匿する目的で三菱重工に買収され、所有が三菱重工に移ったそうです。
因みに、倉場は”グラバー”をもじってつけた苗字だそうです。


グラバー園を後にオランダ坂経由で「孔子廟・中国歴史博物館」を訪れました。
急勾配のオランダ坂、歳をとると上り下りが大変そうです。


オランダ坂通りに沿って所々洋館が保存されています。


本日最後の観光スポット「孔子廟・中国歴代博物館」にやって来ました。
孔子廟は孔子を祀る施設で、ここは中国人が海外で建造した唯一の孔子廟だそうです。

孔子廟の内大門「儀門」


屋根には、想像上の神獣である鳳凰、龍、麒麟の彫刻が掲げられています。


偽門を抜けると前庭には、孔子の高弟72賢人の等身大の石像が並んでいます。全て大理石で重さは一体約1.5トン、中国で彫刻されたものだそうです。


孔子像を祀る「大成殿」と孔子坐像




大成殿に入って直ぐの両脇には、聖人が世に出ると現れるといわれる中国古来の端獣「麒麟」の像が2体置かれています。
右が麒(雄)


左が麟(雌)


大成殿の裏にある「中国歴代博物館」では、孔子に関する資料や中国の貴重な文化財など見ることが出来ます。中には国宝級の展示物もあり、見ごたえ十分でした。(内部は撮影禁止)








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