このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
いつものお休みの日のように、私は喫茶店アルファヴィルで遅めの朝食のコーヒーとトーストをとっていた。
アルバイトのIさんと、常連だったNさんが楽しそうに話している。
Nさんは一昨年に転勤でこの街を離れた高校教諭だ。
「私が本当の意味でさようならという言葉を使ったのは、あの時が初めてだった。それくらい、意を決して口にしたのね。もちろん、失礼に聞こえないように、そして誤解されないように気をつけて。それでも相手ははっとした表情で振り返った。
次の日、私はひどく気が抜けてふわふわとした足取りでここへ来たの。そしたらお店の前でそのひととばったり会った。
もう二度と会えないと思って別れたひとに出くわすなんて、セレンディピティ(幸運な偶然)って、それまでは半信半疑だったけれど、ホントにあるんだなって驚いた。」
確かにそうかもしれない、と私は内心思った。誠実に生きる限り、私たちは何かに守られているのかもしれない、と。