ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

平成細雪

2018年04月16日 | 日記

 先日、NHKで「平成細雪」というドラマを観た。

もちろん、原作は谷崎潤一郎の「細雪」である。

戦前の関西の旧家の四姉妹の日常を優雅な筆致で描いたこの名作を、僕は高校二年の時に読み、その直後に1959年製作の大映版映画化作品をテレビで観ていた。

また、1983年には東宝で再映画化されているのだが、ちょうどそのころ大学生だった僕は、縁あって裕福な三姉妹の家に出入りしていた。

そしてこの姉妹たちといる今の自分が、登場人物の誰に当てはまるのか、ぼんやり考えることもあった。(僕は末娘の友人だった。)

というのも、東宝版は長女の婿役の伊丹十三と、次女の婿役の石坂浩二がとてもよかったからだ。

ちなみに、大映版で一番印象に残ったのは、四女の駆け落ち相手の啓坊(川崎敬三)にいたぶられるカメラマンの板倉(根上淳)だ。

 「平成細雪」は東宝版から実に35年ぶりの映像化作品なのだが、どちらかというと間延びした大映版に似た印象を受けた。大柄な伊藤歩の雪子も、吉永小百合というよりは、山本富士子に近い。

 今や老いた僕が気がつくと注視していたのはやはり二人の婿殿で、甲本雅裕、神尾佑、ともにやや線が細いけれど、なかなか好感が持てた。

僕の仕事人生は、この婿殿たちよりよくやっただろうか。少しだけ考えさせられた。

 

 

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