リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

硫黄島からの手紙

2007年01月06日 18時38分40秒 | 日々のこと
愚妻といっしょに「硫黄島からの手紙」を見に行ってきました。彼女が買ったマイカルの映画館の前売り券が1月一杯で切れるので、今行っておかないとなかなか一緒に行けませんから。以前同じように買った前売りが、期限切れになってしまったこともありましたし。

この作品の前に公開された「父親たちの星条旗」は残念ながらみることができませんでしたが、もうDVDは出てるんでしょうかねぇ。この二部作は「日米双方の視点から描く史上発の硫黄島二部作」という宣伝文句がありましたけど、前の作品を見ておけばよかったです。

この「硫黄島からの手紙」は視点を日本側においた作品ということですが、なかなかいい作品でした。あの「パールハーバー」なんかとはえらい違いですね。「パールハーバー」では、日本側の参謀本部が野外で、まるで戦国時代みたいな感じでしたから。近代戦を戦う軍隊の参謀本部がいくらなんでもそんな訳ないでしょ、って感じですね。ある意味とても失礼というか、やっぱり日本はまだそんな国だととらえられている(いた)んだなぁって少々がっかりしたことを覚えています。それに比べると、この「硫黄島・・・」はとても丁寧にそれぞれの人物を描いていて、ありさすがクリント・イーストウッド監督です。

栗林中将がアメリカ留学を終えるときのお別れパーティーの席上で、生演奏されていた曲はハイドンでしたねぇ。カッサシオン・ハ長調の第2楽章のメヌエットです。実はこの曲は今度のリサイタルで演奏するんですが、ハイドンが生きていた当時、この三重奏曲をリュートが入ったトリオに編曲されまして、今回演奏するのはそのバージョンです。リュート愛好家の中ではとても有名な曲なんですが、その元曲の三重奏曲もこういったシーンに使われるところを見ると、有名曲なんですね。寡聞にして知りませんでした。