リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅8第5回講座jと来年度の講座

2014年12月08日 13時16分04秒 | 音楽系
バロック音楽の旅8の第5回講座が終了しました。



実は2,3日前に家内から風邪をもらいまして、のどの調子がおかしくなりつつありました。今年の夏にも同じようなことがありまして、声がほとんど出なくなりました。私は風邪をひくといつも喉に来るタチなんですよね。でもちょっと風邪と風邪のインターバルが短すぎますねぇ。ぱっやりトシかしら。

今回も声が出ないようになったら大変、ということでちゃんと耳鼻咽喉科に行くことにしました。市内の近鉄線のすぐそばのN耳鼻咽喉科にいきました。

見てもらったら、喉がただれていました。

「しばらくは絶対にしゃべらないでください。そして30分おきにうがいしてください」
「あの、明日2時間くらい断続的にしゃべらなくてはいけないんですけど」
「(少し絶句)では、しゃべったらすぐうがいをしてください」

ということでマメにうがいを続けましたら、なんとか講座の本番は事なきを得ました。(笑)

お医者さんに言われた通り、会場でも30分毎にうがいをつづけましたし、本番の休憩中や演奏中もこっそりと裏に入りうがいをしていました。うがいってとても効くんですねぇ。知りませんでした。今までの人生の中で行ったうがいの何倍もうがいをしました。(笑)

さて、コンサートは、「華麗なるクラヴサン」と題して、杉浦道子さんをお招きして、ダングルベール、クープラン、リュリ、ラモーの作品を演奏していただきました。プログラムは以下のとおりです。

ジャン=アンリ・ダングルベール(1629-1691) 
組曲第3番ニ短調(クラヴサン曲集1689)
(プレリュード、アルマンド、クーラント、クーラントのドウブル、サラバンド・グラーヴェ、ジグ、ガイヤルド、ガヴォット、メヌエット)


フランソワ・クープラン(1668-1733)
クラヴサン曲集第2巻(1717)第7組曲より
メヌトゥ嬢、子供時代(ミューズの誕生、幼年期、青春、逸楽)

――――――休憩――――――― 

ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)
フェートンのシャコンヌ ト長調(オペラ・フェートン(1688)第2幕より)


ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764) 
クラヴサン曲集より 
アルマンド、クーラント、ロンド形式のジーグ、ロンド形式の第2ジーグ、
鳥のさえずり、タンブーラン、やさしい訴え、つむじ風、
レ・シクロープ(一つ目の巨人)

杉浦さんはこの講座ではすっかりおなじみになりました。相変わらず流麗なサウンドを聴かせていただきました。受講者の方でご自身もチェンバロを演奏される方からは、クープランの第6組曲を取り上げて欲しいというリクエストもいただきました。来年は下述のように決まっていますので、再来年の企画にぜひ取り入れたいと考えています。

今回は、次年度の講座の概要も発表しました。次年度の「バロック音楽の旅9」は次の通りです。

第1回 6月14日(日)
    レクチャー:バロック音楽基礎講座
第2回 9月13日(日)
    レクチャー:昔の楽譜の秘密
第3回 10月4日(日)
    ムジカ・レセルヴァータ「18世紀フランス音楽の雅」
岡田龍之介(チェンバロ)、国枝俊太郎(リコーダー、フラウト・トラヴェルソ)
    小野萬里 (ヴァイオリン)、橋弘治(チェロ)  
第4回 11月8日(日)
    タイトル未定、テナー、リュート、チェンバロによるコンサート
    (ダウランド、パーセルの作品を演奏予定)
    テナー:石川洋人、リュート:中川祥治、チェンバロ:杉浦道子
第5回 12月20日(日)
    タイトル未定、ヴィオラ・ダ・ガンバとリコーダーのデュオ
    ヴィオラ・ダ・ガンバ:伊藤美代子、
    リコーダー:マルティン・エアハルト
第6回 2016年2月14日(日)
    リュートでバッハを
    バロック・リュート:中川祥治

チェンバロ界の重鎮岡田氏率いるムジカ・レセルヴァータ、小野さんはあのBCJにも参加されていた方です。テナーの石川さんは現在もBCJツアーに参加されている方でルネサンスのリュートソングからバロック、モダンと幅広いレパートリーを誇ります。ドイツ在住のガンバ奏者伊藤美代子さんと夫君のデュオも楽しみです。もう彼女も中堅と呼ばれるにふさわしい実力者になりました。現在はドイツで大活躍中。

なかなか豪華な内容でしょ?これだけ全部聴けて5000円というのは今時安いと思いません?まさに「お値段以上」「いいものをお安く」ですね。とまぁちょっとPRが過ぎましたが、興味のある方は是非来年度の講座にご参加下さい。