リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

今年は

2016年01月04日 19時41分03秒 | 日々のこと
今年は結構いろいろある年のようです。

オリンピック、こち亀の日暮熟睡男(ひぐらしねるお)登場の年、うるう年、シェークスピア没後400年。伊勢志摩サミットもあります。サミット自体は毎年ありますが・・・マイコプラズマ肺炎も流行する年とも言われています。

私的には、リサイタル・イヤーです。5月15日に、名古屋市千種区のHITOMIホールです。



なかなか渋いチラシでしょ?

タイトルにありますように、オール・バッハプログラムです。リサイタルでは必ずと言っていいほどバッハを弾くのですが、オール・バッハというのは実は今回が初めてです。

プログラムは、組曲第2番BWV1008、第6番BWV1012、プレリュード、フーガ、アレグロBWV998他を予定しています。

998はニ長調で弾くか、ヘ長調弾くか迷っています。オリジナルは変ホ長調ですが、この調はバロック・リュートにとってはちょっと弾きにくい調で、実際録音されているものを見ても、ニ長調の方が多いくらいです。998はリュート曲なんだからちゃんと原調でひかんかい!という声もありそうですが、この曲はラウテン・クラヴィア(リュート・チェンバロ)のための作品で、バロック・リュートでの演奏は前提ではありません。

私も昔は変ホ長調で演奏していましたが、あまり弾きやすいとは言えませんでした。これをニ長調にするとぐっとプレヤビリティが上がることから、多くのリュート奏者がニ長調で演奏しています。でもニ長調はひとつだけ問題があります。それは、バスの音域が一音足りないのです。14コースの楽器を使えば可能でしょうけど、14コースのバロック・リュートというのは当時(今も)一般的ではありませんでした。楽譜も楽器も残っていないところをみると、全く存在していなかったのかも知れません。

そこで私は一音あげてヘ長調版にしてみました。これはまだ誰もやっていないのですが、これが結構行けます。思いの外スムーズに弾くことができます。どの調で弾くかはまだ決めていません。案外変ホ長調で弾くかもしれませんし。

さて、リサイタルは14時開演です。またHPで詳しくお知らせ致します。お時間がありましたら、ぜひお越し下さい。