院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

南北問題

2008-07-10 10:48:58 | Weblog
 洞爺湖サミットでは、アフリカ問題が話し合われたらしい。

 北側の富と南側の貧困は、看過できないことである。ただし、これには長い歴史があるので、早々の解決は難しいだろう。

 南米は早くからすスペイン、ポルトガルの侵略を受け、今や言語はスペイン語かポルトガル語である。わが国の戦国時代には、すでに南米はスペイン、ポルトガルに支配されていた。だから、もはや南米人はスペインやポルトガルに支配されていた恨みを忘れてしまったかに見える。

 小学生のころ、地図帳を見ていて、ベルギー領コンゴというのがあって、不思議に思った。その後、コンゴは独立したけれども、未だに貧困である。ベルギーがいかにコンゴから搾取したか、容易に分かる。

 イギリスやフランスは、中東や東南アジアまで植民地を広げた。ただ、これは歴史が浅く、そのためにまだ恨みを買っている。

 アメリカはフィリピンを植民地にした。レジスタンス勢力を大量に殺した。フィリピンでは英語が一部通じるから、アメリカのフィリピン支配は少しは成功した。

 わが国は朝鮮半島と台湾と満州を植民地にした。わが国がしなければ、ロシアがやっていただろうから、これらの地域は植民地支配を当時は免れなかった。

 今でもわが国はこれらの地域の恨みを買っている。わが国による植民地支配は失敗した。スペインやポルトガルによる完全な南米支配には及ばなかったということだ。

 こうして、北側は南側から富をむしりとった。その構造は今も続いている。これを改めるのに、あと百年はかかるだろう。