灘高から東大理�へ行った秀才の和田秀樹さんは精神科医である。
いまでこそ受験のカリスマで、受験に関する著書も多い。ちょっと立ち読みしてみたが、まことに当を得たことが書いてある。そして面白い。
和田さんは実は精神医学的な本も昔は書いていたということを知る人は少ない。「シゾフレ日本人」(kkロングセラーズ、1994)がそれである。シゾフレ人間とメランコ人間という類型を取り出して、一般人に向けて書かれた日本人論だ。私は和田さんが有名になる前に読んだ。
この本は、浅田彰さんのベストセラー「構造と力」(勁草書房、1983)と似ている。「構造と力」では浅野さんはスキゾとパラノを対立軸に置いている(*)。この本が、和田さんの「シゾフレ日本人」の売り上げを阻んだと言えるだろう。
和田さんが医者を休業しているのは、自身の言葉によれば「文筆で得られる収入が医者の収入と同じくらいになったから」だという。
和田さんは、とにかく勉強家だ。文筆業になってからも学会に出席している。この前、日本精神神経学会で姿を見かけた。
(*)この概念は、木村敏のアンテフェストゥムとポストフェストゥムという対立概念を一般人に分かりやすく翻訳したものだと思う。
いまでこそ受験のカリスマで、受験に関する著書も多い。ちょっと立ち読みしてみたが、まことに当を得たことが書いてある。そして面白い。
和田さんは実は精神医学的な本も昔は書いていたということを知る人は少ない。「シゾフレ日本人」(kkロングセラーズ、1994)がそれである。シゾフレ人間とメランコ人間という類型を取り出して、一般人に向けて書かれた日本人論だ。私は和田さんが有名になる前に読んだ。
この本は、浅田彰さんのベストセラー「構造と力」(勁草書房、1983)と似ている。「構造と力」では浅野さんはスキゾとパラノを対立軸に置いている(*)。この本が、和田さんの「シゾフレ日本人」の売り上げを阻んだと言えるだろう。
和田さんが医者を休業しているのは、自身の言葉によれば「文筆で得られる収入が医者の収入と同じくらいになったから」だという。
和田さんは、とにかく勉強家だ。文筆業になってからも学会に出席している。この前、日本精神神経学会で姿を見かけた。
(*)この概念は、木村敏のアンテフェストゥムとポストフェストゥムという対立概念を一般人に分かりやすく翻訳したものだと思う。