院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

私の愛読書(グリム童話)

2012-01-16 21:15:09 | 読書
 今昔物語と相前後して、グリム童話を親から与えられた。これまた、すこぶる面白く、何度も読み返した。

 私は「(塔の上の)ラプンツェル」と「歌いながら飛ぶ雲雀」をとくに好んで、それこそ莫迦のように繰り返し読んだ。

 グリム童話は元来が民話を集めたもので、残酷な内容も多い。現在、子供向けには残酷な終わり方や場面をハッピーなものに差し換えてしまったものが出回っている。私が読んだグリム童話は「毒抜き」以前のものだったのかどうかは分からないが、身がよじれるほどに面白かったのだから、「毒抜き」以前かもしれない。

 「灰かぶり」(シンデレラ)では、意地悪な2人の姉がガラスの靴を無理にはこうとして、上の姉は足の指を切ったが入らず、下の姉はかかとを切ったけれども入らなかった。こうした描写は今出回っているグリム童話には、あるのだろうか?

 毒があるから面白いのであって、「毒抜き」したらグリム童話は、まことにつまらないものになってしまう。この意見には、多くの方の賛同が得られるだろう。