(ルイ16世の処刑。ウィキペディアより引用。)
フランスの三色旗は自由、平等、博愛を表しているというが、きれいごとである。フランス革命は嫉妬の見本市である。
革命時、多くの人間がギロチンの露と消えた。それを歓呼して見物していたのは民衆である。首が飛ぶたびに歓声が上がったという。まったく古代ローマ帝国、コロッセオの剣闘士と猛獣の戦いを見るのと同じ目だ。ギロチンはすでに見世物と化していた。
だから革命時には反動に次ぐ反動があり、恐怖政治が行われたのもやむを得なかった。民衆はすでに処刑に慣れっこになっていたから、処刑には処刑で対抗するほかなかっただろう。
民衆は公開処刑という最高の見世物を心行くまで楽しんだ。その民衆が自由、平等、博愛なぞと言っても、なんの説得力もない。まことに人間とは度し難い動物である。いやらしいくせに、恰好だけはつけたがるのだ。
※私の俳句(秋)
天井の節目に和する秋の蝿