院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

日本医師会とは何か?(4)

2012-12-08 06:48:25 | 医療
 三師会と呼ばれるものがある。医師会と歯科医師会と薬剤師会である。三師会とひとまとめにされても、相互交流があるわけではない。いずれも学術団体を自称しているが、利益団体である。

 別に看護協会という組織がある。これも利益団体で、寝たきり老人の喀痰吸引を家族以外の無資格者が行うことに頑強に反対したのは、医師会ではなく、じつは看護協会である。

 場合によっては医師会よりも看護協会のほうが強い。とにかく人数が圧倒的に違うからである。彼らは独自に国会議員を立てている。

 医師会はTPP参加に反対している。世界に冠たる国民皆保険制度が崩壊するというのがその理由である。国民皆保険制度は完全な計画経済で、それを牛耳っている健康保険支払基金と医師会は犬猿の仲である。

 しかし、医師会にとっては民間の保険会社よりも健康保険支払基金のほうが、まだ生ぬるい(査定が甘い)のである。民間の保険会社が医療に介入してくると、医師会は今よりも確実に利益が減る。だからTPPに反対しているのだ。

 医師会も看護協会も、トラック協会や遊技場協会と同じく職能団体である。つまり、圧力団体である。トラック協会が自らの利益を追求するするように、医師会も看護協会もどうどうと利益を追求すればよい。

 医師会は自らを学術団体だなぞと、変にきどる必要はもはやない。医業は聖職だと言われていた(錯覚されていた)時代は、すでに終わっている。パターナリズム(父権主義)が許されなくなって、患者も「すべてお任せします」とはならなくなったのだらから、あとは契約でクールにやるしか方法がないではないか。

(私は医師会の熱心な会員ではないので、医師会について誤った記述があるかもしれない。誤りがあればご指摘願いたい。訂正するのにやぶさかではない。)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。