(受験風景。毎日新聞より引用。)
頭の良さ(知能、学校の成績)は遺伝するようである。頭の良さを「上中下」に分けると、私の友人には「上」が多いが、その子弟も「上」ばかりである。
私は父母がいずれも「中」だったが、兄弟のなかで私だけ偶然「上」だった。しかしながら、妻も「上」であるにもかかわらず、息子も娘も「中」である。
こういう統計は一部の実例だけを見ても正確なことは分からない。だが、壮大な実例がある。ひとつは筑波研究学園都市である。ここの研究所に赴任した友人は多い。みな「上」の中でも「特上」だった。
しばらくして異常事態が起こった。茨城県の筑波村にむかしからあった名もない高校が突然、東大合格者数で頭角を表わし始めたのである。
実例はまだある。愛知県の岡崎市に自然科学研究機構ができたときだ。日本中の頭脳が岡崎市に集まった。結果、県立岡崎高校が名古屋の超有名高校を抜いて東大合格者数一番に躍り出た。愛知県で、なんと巨大都市名古屋を抜いてしまったのだ。
むろん環境もあるだろう。「上」の親たちは子弟の教育に余念がないと思われる。だが、世の中には「英才教育」というのがある。「英才教育」を受けた子は小学生の間は成績が良い。だが、高校生になると「上」の子にどんどん追い抜かれていくのだ。可哀そうである。
まったく残念なことだが、どう考えても頭の良さは遺伝するとしか思えないのである。
※今日の短歌
「おとうちゃん」「ナンダ?」「何でもない」後の微苦笑夫は在さず
松本ちよこ(ぬはり)