院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

有言実行の美学

2015-09-06 02:18:02 | 食べ物


 広島の「加茂鶴」の吟醸酒がうまいですよ、大先輩がおっしゃっていた。「ほう、そうですか」と漠然と答えていた私。

 あとになって、そのものの酒が送られてきた。確かにうまい。こういうものは口で言うだけではダメで、本物をちゃんと味わってみなければならない。

 わざわざ本物を送ってくださった大先輩を、偉い!と思った。

(大吟醸と吟醸はどこが違うのだろうか?精米歩合だろうか?大吟醸でも不味いものがある。)


※今日、気にとまった短歌

  野に糞をするための知恵絞り出すビニール袋の3・15  詠み人知らず

「東大に受かる人工知能」の現状

2015-09-05 03:29:47 | コンピュータ

(BSTBS 9月3日放送。)

 前回コンピュータやロボットに奪われる仕事について書いた。国立情報学研究所の新井紀子教授のグループは「東大に受かる人工知能」を研究開発している。現在、同知能はセンター試験の偏差値が48程度で、私立の文科系にはなんとか受かるそうだ。ただし、「少年ジャンプ」は永久に読めないと言っていた。(人物の表情などが理解できないから。)

 人工知能ができないのは、やはり育児や介護だそうだ。それらは個別具体的でなくてはならず、ビッグデータの検索が得意でも役に立たないそうである。

 人工知能に置き換われる仕事として、上の写真に弁護士が出ているが、やはりできるのはルーチーンな報告や判断だけで、個性的で新しい判例を導き出すようなことは人間の弁護士でないとできないという。

 まあ、常識的な結論だった。

(試験問題をコンピュータに判る形に直して入力するのだと思っていたら、そのまま入力するのだと言う。つまり、人工知能が翻訳機能をもっているのが前提になっていることには少し驚いたが。)


※今日、気にとまった短歌

  ものすごくギャグのセンスがあるガキの親が恥ずかしそうにしている  詠み人知らず

どうしても人間でなくてはできない仕事

2015-09-04 00:08:01 | コンピュータ

(保育士の仕事を学ぶ中学生。宮古毎日新聞より引用。)

 前々回、多くの仕事がコンピュータに取って代わられていると述べた。ロボット技術も非常に発達して、工場のいわゆるオートメーションの流れ作業は、人間の形はしていないがロボットの行動そのものである。

 ならば、絶対にコンピュータやロボットにはできない仕事とは何か?ちょっと考えると2つ思いつく。

(1)スキンシップが必要な仕事。たとえば育児など。(売春もそうか?)

(2)人間同士が(テレビ電話なぞではなく)実際に顔を合わせて合意したり対立したりする仕事。(営業や外交交渉の仕事。これらがテレビ会議では不可能なことは、2014-06-09 の記事2014-06-10 の記事で述べた。)

 ロボットのメンテの仕事や、食糧生産の仕事が最終的に残るだろうという向きがあろうが、ロボットがロボットを生産するという、かつて手塚治虫が描いた世界が来るだろう。

 農業は畑自体が用いられなくなるかも知れない。すべての食料(魚介類の養殖も含め)が自動生産が可能になるだろう。鉱山も自動化される。

 そうなると、究極的に人間がやらなくてはならない仕事は、エネルギー補給(電気や石油など)をして機械(ロボットなど)動かすだけになってしまうだろう。


※今日、気にとまった短歌

  カーリング選手は大変なんだなと思った今日の床掃除です  詠み人知らず

オリンピックのエンブレム取り下げに寄せて

2015-09-03 05:26:35 | スポーツ

(1964年の東京オリンピックのポスター。日吉通信より引用。)

 ポスターでいいじゃんか、なぜエンブレム(象徴、標章)なんて普通の人が知らない言葉を使うんだろうか。

 それはともかく、このたびのデザイン取り下げについて、街の声として年配のおじさんが、「前の東京オリンピックのポスターを使ったらどうか」と言っていたので、なるほどその手があるかと思った。

 1964年の東京オリンピックのポスターは極めて評判がよく、批判する人はゼロだった。再利用は前例がないだろう。だからこそ、とてもよいアイデアだと思う。少しくらい手を入れてよいから再利用するべきである。


※今日、気にとまった短歌

  絶対に勝っちゃいけない戦いがそこここにあるサムライの国  詠み人知らず

NHKスペシャル「老人漂流」を見て

2015-09-02 05:16:11 | 生活


 NHKスペシャル「老人漂流」には心を揺さぶられた。

 これまで独居老人にスポットが当てられていたが、そこに中高年になった無職の子どもが帰ってくると、もっと絶望的なことになると報道されていた。

 NHKはその原因として、非正規労働が飛躍的に増えたことと、同時に日本人の平均給与が年間100万円も下がったことを挙げていた。

 だが、NHKはなぜそうなったのかを言わなかった。私はIT化が進んで、読み書きそろばんさえできれば何とかなる時代が終わったことも一因だと思う。

 私が幼少時の銀行や郵便局では、通帳の記載もお金の出し入れもすべて手作業だった。腕に黒い袋をはめた職員が、そろばん片手に着けペンで通帳に数字を書きこんでいたのだ。

 無職になった中高年の子弟は、むかしなら銀行や郵便局の窓口のようなところに就職できただろう。それが今は完全にコンピュータにとって代わられた。つまり、最低限の読み書きができるだけでは、この先進的な世の中では生きていけない構造になってきたのではないか?(いつも言うことだが、そのうち医者も要らなくなる。下の記事もそう予想している。)

参考:あと10年でなくなる仕事・オックスフォード大発(「現代ビジネス」の記事)


※今日、気にとまった短歌

  5000円 母が暮らしに困り果て質屋に入れた結婚指輪  詠み人知らず

アニメ「団地ともお」の面白さ再論

2015-09-01 05:44:20 | 漫画

(「団地とも」の単行本。amason より引用。)

 「週間東洋経済」9月5日号で、コラムニストの「ミスターWHO」氏が、NHKのアニメ「団地ともお」(8月14日放送分)を褒めている。

 ともおが老人に「戦争に負けたから悲惨なの?勝ったら祝うの?」と訊ねて、「戦争とは悲惨なものじゃ!」と老人を怒らせてしまうシーンなどが引用されている。

 「ミスターWHO」氏は8月のマンネリ化した終戦報道を「8月ジャーナリズム」と名づけて嫌っている。平和が大事だ、戦争体験を語り継げとおっしゃるが、具体的な提案は何もない。おまえたちは、鶴を折っていれば平和が来ると本気で思っているのか!?と手厳しい。

 その点、「ミスターWHO」氏は「団地ともお」に光るものを感じたのだ。「団地ともお」が優れた漫画であることは、2013-12-21 にもこのブログで紹介した。



(さて、昨日の高級犬を連れた観光客の問題だが、まず犬を飼っている人全体(母集団)が高級犬を飼うようになったと考えられるだろう。観光地に連れてくるのは「家につないでおきたくない」という動物愛護精神の普及によるものかもしれない。しかし、高級犬を見せびらかしたいという見栄もあるのかも。)