気づくと一週間過ぎていました。
「過ぎた」の前にはかならず「一週間」とつくのが定例に
なりそうです。
・ベルギー近代絵画のあゆみ (損保ジャパン東郷青児美術館)
・特別展 根来 (大倉集古館)
など見に行ってまいりました。
大倉集古館はホテルオークラにはさまれた六本木の、大使館の並ぶ
一角にあります。異相です。中国風の石の大柱に支えられた門には
仁王像が並び、脇に達磨大師と鐘楼が控えめに坐っておりました。
根来は漆器の一派です。紀州の根来寺で生産された、朱色の漆器を
特にそう呼びます。
漆を何度もかけて磨き上げることで、朱塗りのおわんというものは
出来上がります。
茶入「薬壺(やっこ)」の、柿のような胴体の丸みがよいです。
手で何度も触れられたのか、ふちやフタなどのでっぱったところの
朱がへずれていました。
使われていたことは、ものとして大きなことだと思います。
手を経て残ったものの数の多さとそれに連なる人の数、
数でくくればひとくくりですが、こうしてガラスケースの中にあるということは、
いったんモノとして何かを終えてしまった、あるいは終らせてしまった、
ということなのでしょうか。
美術館にはモノの最後のためいきの気配がします。
「過ぎた」の前にはかならず「一週間」とつくのが定例に
なりそうです。
・ベルギー近代絵画のあゆみ (損保ジャパン東郷青児美術館)
・特別展 根来 (大倉集古館)
など見に行ってまいりました。
大倉集古館はホテルオークラにはさまれた六本木の、大使館の並ぶ
一角にあります。異相です。中国風の石の大柱に支えられた門には
仁王像が並び、脇に達磨大師と鐘楼が控えめに坐っておりました。
根来は漆器の一派です。紀州の根来寺で生産された、朱色の漆器を
特にそう呼びます。
漆を何度もかけて磨き上げることで、朱塗りのおわんというものは
出来上がります。
茶入「薬壺(やっこ)」の、柿のような胴体の丸みがよいです。
手で何度も触れられたのか、ふちやフタなどのでっぱったところの
朱がへずれていました。
使われていたことは、ものとして大きなことだと思います。
手を経て残ったものの数の多さとそれに連なる人の数、
数でくくればひとくくりですが、こうしてガラスケースの中にあるということは、
いったんモノとして何かを終えてしまった、あるいは終らせてしまった、
ということなのでしょうか。
美術館にはモノの最後のためいきの気配がします。